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09月13日-03号

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  1. 新宮市議会 2017-09-13
    09月13日-03号


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    平成29年  9月 定例会          平成29年9月新宮市議会定例会会議録             第3日(平成29年9月13日)---------------------------------------議員定数17名、現在員17名、出席議員17名、氏名は次のとおり。                             1番  北村奈七海君                             2番  並河哲次君                             3番  杉原弘規君                             4番  大石元則君                             5番  松畑 玄君                             6番  前田賢一君                             7番  福田 讓君                             8番  辻本 宏君                             9番  榎本鉄也君                            10番  久保智敬君                            11番  濱田雅美君                            12番  上田勝之君                            13番  東原伸也君                            14番  田花 操君                            15番  松本光生君                            16番  屋敷満雄君                            17番  大西 強君---------------------------------------欠席議員 なし。---------------------------------------議事日程 平成29年9月13日 午前10時開議 日程1 一般質問      別冊 一般質問通告表 番号(4)から---------------------------------------会議に付した事件 日程1 一般質問      別冊 一般質問通告表 番号(4)から(7)まで---------------------------------------地方自治法第121条の規定による出席者               市長               田岡実千年君               副市長              亀井寿一郎君               企画政策部               部長               向井雅男君               企画調整課長           新谷嘉敏君               商工観光課長           畑尻賢三君               企業立地推進課長         小渕 学君               総務部               部長               小谷 充君               参事(防災及び危機管理担当)   西 利行君               総務課長             尾崎正幸君               財政課長             小林広樹君               防災対策課長           田中幸人君               市民生活部               部長               岡 雅弘君               生活環境課長           岩崎誠剛君               健康福祉部               部長兼福祉事務所長        畑尻英雄君               福祉課長             有本文彦君               子育て推進課長          平見仁郎君               健康長寿課長           河邉弘ミ子君               建設農林部               部長               田坂 豊君               都市建設課長           宇井俊治君               農林水産課長農業委員会事務局長 平見良太君               熊野川行政局               局長               名古一志君               住民生活課長           山本茂博君               医療センター               事務長              中前 偉君               庶務課長             佐藤尚久君               水道事業所               所長               坪井辰実君               消防本部               消防長              海野裕二君               消防署長             竹内 収君               教育委員会               教育長              楠本秀一君               教育部               部長               片山道弘君               次長兼教育総務課長        北畑直子君               学校教育課長           嶋田雅昭君               文化振興課長           須崎誠久君---------------------------------------本会議の事務局職員               局長               久保欽作               次長兼庶務係長          岸谷輝実               庶務係主事            中尾 愛               議事調査係長           岡崎友哉               議事調査係主事          大居佑介             第3日(平成29年9月13日)--------------------------------------- △開議 午前10時00分 △開議の宣告 ○議長(屋敷満雄君)  おはようございます。 ただいまの出席議員は17名であります。 定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、別紙にて配付いたしたとおりであります。御了承願います。--------------------------------------- △日程1 一般質問 ○議長(屋敷満雄君)  日程に入ります。 日程1、一般質問を行います。 別冊、一般質問通告表、番号4から順次発言を許可いたします。--------------------------------------- △杉原弘規君 ○議長(屋敷満雄君)  3番、杉原議員。 ◆3番(杉原弘規君) (質問席) おはようございます。 それでは、一般質問を行いたいと思いますので、よろしくお願いします。 通告表のとおりですが、まず最初に、介護保険制度、「医療・介護総合法」が市民に与える影響についてというテーマで質問したいと、このように思いますので、よろしくお願いします。 私は、ことしの5月に改定された介護保険制度の中で、医療・介護総合法についての勉強会がありました。これは私どもの中での勉強会であります。その勉強会の中で、今度の介護保険、いわゆるこの医療・介護総合法の中身を知れば知るほど大変な改悪だと、こういうように思うようになったわけであります。それは、今後の介護保険そのものの役割が果たせていけないと、こういうことを感じたのであります。大変な事態になっているとつくづく思ったと、こういうところであります。私自身が今度のこの介護問題を取り上げるのは、勉強をする立場で質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 この質問の趣旨に沿ってお伺いしていくわけですが、今度の総合法によって、要支援1、2と認定されていた人たちは、ホームヘルパーによる訪問介護、デイサービスなどの通所介護が介護保険の給付から外されたと、こういうふうに聞いたわけですが、この点について、新宮市の場合はどうなっているか、お伺いしたいと思います。 ◎健康長寿課長河邉弘ミ子君)  介護保険改正後、全国の市町村と同様、新宮市でも平成29年4月から、要支援1、2の方が利用できるサービスのうち、介護予防ホームヘルプサービス介護予防デイサービスが、保険給付の介護予防サービス給付費から地域支援事業介護予防生活支援サービス事業費に移行して実施しております。 ◆3番(杉原弘規君)  そうすると、現在、要支援1あるいは2の認定を受けたこういう人かちがかなりあると思うんです。こういう人たちは何人ぐらい新宮市ではありますか。 ◎健康長寿課長河邉弘ミ子君)  新宮市の8月末現在の介護保険認定者数全体2,351人のうち、要支援1と2の方は807人です。 ◆3番(杉原弘規君)  そうすると、新宮市には要支援1、2の認定を受けている方が807人あると、こういうことで押さえたいと思います。 そこで、これらのサービスを保険給付から外してしまう、しかし、そのかわりに自治体が実施していく地域支援事業、こういうことを新たにメニューを設けて代替サービスを提供するということは、国はそのようにしていくということを説明しているわけですが、この点、新宮市ではどうなっていますか。 ◎健康長寿課長河邉弘ミ子君)  新宮市では、地域支援事業の新しいメニュー、代替サービスということですけれども、従来の介護予防ホームヘルプサービスに加え、ホームヘルプ事業所の人員等の基準を緩和したシルバー人材センターに委託した生活援助を提供する訪問介護サービスA型を導入いたしました。 要支援1、2の方で生活援助が必要な方の状態に合わせ、どちらかの介護予防ホームヘルプサービスが受けられます。シルバー人材センターに委託した生活援助を利用した場合、従前より安く利用できるということになります。 要支援1と2の方の介護予防デイサービスにつきましては、基準緩和型を設けず、従来と同様の事業所基準サービス料金で提供しています。 そして、全国的なものなのですけれども、これまでの要介護、要支援認定に加え、介護予防ホームヘルプサービス介護予防デイサービスの利用が可能となる事業対象者という判定ができることとなりました。あくまでも65歳以上の方が介護が必要になることを予防し、日常生活の自立を支援することを目的とするものです。 ◆3番(杉原弘規君)  そうすると、ホームヘルパーの資格を持っている人が大体介護にかかわってくるわけですが、シルバー人材センターからも派遣されると、こういうふうに今聞いたわけですが、この点は少し折り入って聞きたいんですが、どういう形になるんですか、シルバー人材センターにも介護を依頼すると、こういうことでしょう。 ◎健康長寿課長河邉弘ミ子君)  シルバー人材センターでのサービス提供につきましては、介護事業所の基準という人員基準を緩和いたしまして、訪問介護の資格がなくても、テキスト等で研修を受けた者が生活援助を行えるというものにして実施しています。 ◆3番(杉原弘規君)  そうすると、今、資格を持っているヘルパーなんかは、シルバー人材センターで働いている方に委託というんですか、できるということになれば、その資格を持っている人たちの仕事の場が、言葉は悪いですが奪われてしまうのと違うかと、こう思うわけですが、その点いかがですか。 ◎健康長寿課長河邉弘ミ子君)  新宮市でも、全国と同様、人口減少に伴って75歳以上の人口が微増しています。一方、働く側の就労人口が減っていく中、介護の分野におきましても介護分野の就労人口も減ってきてなかなか確保がしにくいということもお伺いしております。就労人口の確保ということからも、また新宮市の人口の実態というところを重要視しております。 ただ、生活支援につきましては、要支援レベルの軽い人たちのほぼ70%に今提供しているんですけれども、資格がなくてもできる内容もございますし、訪問介護の資格を持っている方は本当に必要な身体介護でありますとか、本当に必要なところにそういう人材を充てたサービスを提供していくべきものと考えております。 ◆3番(杉原弘規君)  なるほど。わかりました。 新総合事業の予算には上限がつけられて、各自治体は大幅な給付費の抑制が求められると言われているわけですが、この点は新宮市にはどういう影響がありますか。 ◎健康長寿課長河邉弘ミ子君)  介護予防生活支援サービス事業に移行した後の地域支援事業のうち、総合事業の上限管理ですけれども、前年度の介護予防ホームヘルプサービス介護予防デイサービス介護予防支援介護予防事業の総額に市の75歳以上の高齢者の伸び率を勘案した額ということになっております。 要支援の方に対し、介護保険サービス以外の多様な自立支援に向けてのサービスが提供できないとか、また、75歳以上の人口の増加率に比べて要支援に認定される方の率が高くなるなどということになりますと、地域支援事業の交付金が足りなくなるのではという懸念は理解できるところです。介護予防日常生活支援総合事業を開始したばかりなので、今後動向を把握するとともに、そのようことにならないように自立に向けての支援の構築をしていく必要があると認識しています。また、利用者の支給限度額の変更は、今のところありません。
    ◆3番(杉原弘規君)  ありがとうございます。 新総合事業についてですけれども、無資格者による報酬単価の低いサービスを用意すると、それを普及して進めていく、こういうこととか、新規の申請者には簡単なアンケートに回答させてサービスを割り振りして要介護認定は省略していくと、こういうようなことも言われています。そして、利用者に自立に向けた目標を持たせて、状態改善と判断されたら、介護サービスを終了していくと、こういうことも言われています。これらのことは、要するに低廉なサービスへの置きかえ作戦だというふうに私は認識しているわけですが、要介護認定を受けさせない水際作戦ではないかと、こういうように思っています。介護サービスから卒業作戦、いわゆるできるだけ介護はもう必要がなくなった、あなたは卒業ですと、こういうような作戦を国は示してきていると、こういうふうにも言われています。 要するに要支援者のサービスの給付費の伸びを抑え込んでいくためだと、このために国はそういう施策を出してきたというふうに私は理解しているわけですが、この医療・介護総合法では、2015年4月から2017年3月までの間に各市町村の判断で要支援サービス地域事業化を実施するように規定されていたと、このように思うのですが、新宮市の場合はどうなっていますか。 ◎健康長寿課長河邉弘ミ子君)  介護予防日常生活支援総合事業の実施に向け、実施できる市町村は平成27年度から順次実施されております。平成29年度から全国の市町村で実施することとなっており、新宮市でもことし4月から実施しております。 7月の請求分では、介護予防日常生活支援総合事業である介護予防ホームヘルプ事業介護予防デイサービスの両方またはどちらか一方を利用した方というのは93人となっております。 ◆3番(杉原弘規君)  そして、政府が今回、さらなる改悪、こういうことによって、できるだけ国は給付費を抑え込んでいく、私の認識では、何千億円、800億円、1,000億円、1,500億円と、年々この給付費を減らしていく、こういうふうに私は理解しているんですが、給付費を抑えていく目的で新宮市の場合を例えると、807人の先ほど述べた要支援1、2の人たちを対象に、丸ごと保険の枠外に追い出していく、そして自立、あなたはもう介護は要りませんよというような、非該当と同じ扱いになりかねないかという、こういう事態が起こることを私は一番心配している、危惧している、こういうことであります。このようなことを放置すれば、介護基盤が崩れる事態が起こりかねないと思うわけであります。 政府の、要支援者を介護保険の枠外に追い出されてしまう対象となる市民のことを思うと、保険あって介護がないじゃないかと。このような状態を無視して通り過ごすことは私はできません。絶対にしてはならないと、このように私は強く思っているんですが、当局はこのことについてどういう見解を持っていますか。 ◎健康長寿課長河邉弘ミ子君)  健康長寿課といたしましては、2025年には団塊の世代の方全てが75歳以上となる超高齢社会を迎え、介護保険を持続可能なものにすることが喫緊の課題となっている中、要支援者の方を保険適用外にするというのではなく、自立に向けた、より適切で柔軟な支援やサービスを提供していくということを大変重要と思っております。 要支援1と2の方が自立した生活が送れるようにするために、自立に向けたメニューの創出でありますとか、介護保険サービスに頼ることなく、支援の必要な高齢者に対する支援の担い手の確保について地域での支援体制を構築できるように努力していきたいと考えております。 ◆3番(杉原弘規君)  次に、特養に入所している要介護3、政府のほうは要介護3以上の者に限定して決めていくと、こういうふうに言われていると思うんです。そうすると、総合法に基づいていうと、2015年度から特養ホームへの入所というのは、原則として要介護3以上でないと特養に入所できないということが起こってきていると、このように私は理解しているわけです。そうすると、今既に要介護1、2の人たちで、特養ホームを利用している、そういうところへ入所している方たちはどうなるのか、こういう心配をするわけであります。 そこでお聞きしたいわけですが、現在、新宮市の要介護1、2の認定を受けている人、この人数はどのぐらいあるんですか、こういう人たちは。 ◎健康長寿課長河邉弘ミ子君)  新宮市の8月末現在の介護認定者数、先ほども申しましたが、全体で2,351人おられますが、そのうち要介護1の方が402人、要介護2の方が315人で、合わせて717人となっております。 ◆3番(杉原弘規君)  そうすると、この717人の要介護1、2の方、この方たちの中で、今、特養へ入所している人の数というのはどのぐらいあるんですか。 なぜ、私がこれを聞くかというと、要介護3以上の者に限定されると。では、要介護1、2の方はどうなってくるか。端的に言うと、特養から放り出されはしないかという思いが強くなるわけですが、その点いかがですか。 ◎健康長寿課長河邉弘ミ子君)  要介護1の方で特養に入っている方が3名、要介護2の方で9名おられます。介護保険法改正前から入所されている要介護1、2の方につきましては、継続して入所できるということになっております。 ◆3番(杉原弘規君)  そこで、私が一番気になるのは、先ほど申したように、要介護1、2で特養に入所している方、この方はどうなるんだろうと、こういう思いが強いわけであります。入っている方の心配はそういうこともあるわけですが、本来は、要介護1、2の認定を受けられる、認定される、そういう方たちは、これから特養へ入所できなくなってしまうという思いが強くなるわけです。 そうなると、これまで要介護1、2の方でも特養へ入所できた方が、要介護3以上でないとだめだという国の決め方に対して、これから入れない、1、2の方は入所できないという事態が起こるというふうに私は理解しているんですが、要するに要介護1、2の認定を受けられる人たちは、受け皿の準備もないまま特養入所から排除されてしまうことになるのではないか、新たな要介護の皆さんは特養入所の権利を奪われ、介護難民のまま放置されて最悪の事態になりかねないかということで私は憤りを感じているわけであります。そういうことをここで述べておきたいと、このように思います。 さらに、利用料の問題ですが、2割負担についてであります。 総合法によって介護保険の利用料が、その2割負担が導入されているんですが、新宮市の場合、その実態はどうなっていますか。 ◎健康長寿課長河邉弘ミ子君)  平成27年8月から、一定以上の所得のある方につきましては、介護サービスを利用した場合に負担割合を2割御負担いただいております。これは、ことし8月末現在ですけれども、2,351人の認定者のうち、98人の方に2割を御負担していただいております。 ◆3番(杉原弘規君)  こういう方たちも、これまでは1割負担だった、それが2割負担になると。こういうことになってくると、低所得者にとっては大変な負担ではないかと、こういうふうに私は強く思うわけであります。このことについても、対象は所得160万円の層が対象だったと聞いています。こういうように高所得と言えない層に過酷な負担を押しつける、こういうことになっていると思います。 こうなってくると、どうか。要するに利用したい者でも利用できなくなってくる、いわゆる利用抑制が起こってくるのではないかと私自身は心配するところであります。何とかもとの1割に戻す、こういうことが求められる。ここでも、1割から2割に負担を押しつけられるということは、ここの場合をとっても保険あって介護なしの実態、こういうことを紹介しておきたい、こういうふうに思っています。 それから、次の課題ですが、補足給付についてです。 補足給付というのは、特養、老健施設、ショートステイ、デイサービスなど施設サービスを低所得の高齢者が受ける場合の食費・居住費を補助する、こういう補足給付という制度があるわけであります。このことについても改悪が実行された、このように聞きました。 これまで補足給付は、利用者の所得に応じて適用されてきたわけです。ところが、この総合法によって大きく変わってきたということであります。補足給付を現在利用されているこういう人たちは、所得に応じて、今述べたように適用されているわけですが、今度の医療・介護総合法によって、単身で1,000万円以上の預貯金がある場合、これは補足給付から除外される、こういうこともお聞きしました。このようになってくると、貯金を1,000万円以上持っている者は、その貯金から使いなさいと、こういうことであります。まさに個人のプライバシーに土足で踏み込んでくる、こういうような思いを私は強く感じたわけであります。 このことが、補足給付を申請する人に、預貯金の通帳のコピーを提出させると、こういうような説明を受けたわけですが、このような実態になるんですか。私は、これはとんでもない話じゃないかと思っているんですが、その点はいかがでしょうか。 ◎健康長寿課長河邉弘ミ子君)  補足給付についてですが、これも平成27年8月より、市民税非課税の方の中でも預貯金等が一定額以下という資産要件が追加されております。配偶者のいない方は1,000万円、いる方は合計2,000万円を超える預貯金がある場合は対象外となりましたので、新宮市におきましても、申請時に預金通帳のコピーを提出いただき、その内容を見て判断させていただいております。 ◆3番(杉原弘規君)  これは河邉課長の責任ではないんですよ。国がそのようにさせてきているから、ここに私は、国の医療・介護総合法のひどさというのをかいま見ることができる、とんでもないことやなと、こういうふうに強く感じています。 例えば、特養に入所する高齢者が月5万円の国民年金しか収入がないのに月13万円の利用料の負担を迫られる、こういう事態が起こってくる、あるいは起こっていると、こういうふうに私は理解します。 その点で、新宮市もここの部分についてこのような現実があるのかどうか、新宮市の場合、どうなっていますか。 ◎健康長寿課長河邉弘ミ子君)  今のところは、そのような相談は承っていないんですけれども、入所の場合、住居費等がかさみますと、そのような事態も考えられるのかなということは認識しております。 ◆3番(杉原弘規君)  自治体によっては、何割かの自治体、この新総合事業を実施していない、しない、そういう自治体もあるというふうに聞いています。従来の保険給付で要支援者に対応していると、こういう自治体もあるそうです。要支援への改悪とか、要介護3以上の限定、私は今すぐこれらを中止すべきだということをここで強く述べたい。これは、河邉課長に求めるわけではありませんので、国に対してこういう声を強く届けたいと、こういうふうに思うわけです。 市長、この点についてはどうですか。今、私、勉強しながら皆さんに披露させていただいているんですが、こういう事態が起ころうとしている、あるいは起こっている、こういうことについて市長はどう考えられますか。 ◎市長(田岡実千年君)  議員、おっしゃっていただいていますように、このことについては国の制度の中で統一してやっていることでありまして、そういう中で各市町村、恐らく同じ悩みを抱えていると思うんです。また市長会等を通じて県や国のほうに現状も訴え、また改善も訴えていかなければならないというふうに思っております。 ◆3番(杉原弘規君)  ぜひね、市長、介護の問題というのは避けて通れない、こういう事態ですので、ぜひ声を上げていただきたいと思います。 私は、介護保険制度の医療・介護総合法が市民に与える影響についてを議題に質問をさせていただきました。利用料、保険料の減免制度を確立して、高齢者のサービス利用を阻む、こういう要因となっている自己負担の重さや、低所得者の利用料を減額、免除する制度をつくって、経済的な理由で介護を受けられない人をつくってはならないと、このように強く感じています。施設の食費・居住費負担の軽減を進めて、自己負担から本来の保険給付へ戻すべきだと思っています。2割負担の導入や拡大、補足給付縮小などはもってのほかだと、このように強く感じるところであります。 どなた様もあすは我が身であります。介護保険の充実を図っていくための努力を惜しまないことを述べて、この項の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 次の項目であります。観光行政について。 速玉大社から神倉神社間の参詣道の整備をしていただきたい、こういうことと、もう一つ、新宮市の世界遺産内の飲料水の整備についてであります。 私は、最近、神倉神社の上り口で、ボランティアで神社の案内や観光客の荷物の一時見守りを自主的に行っている知り合いにお会いしました。世界遺産に登録されて後は年々観光客が多くなって、時には何十人もの人たちが列をなして訪れるようになってきたと申しておりました。 神倉神社を訪れた観光客の中で多いお尋ねは、神社を参拝して帰ってくるまでの時間を尋ねられる人が多いようであります。その方は、年齢と男女を見て所要時間を述べているようであります。特に危険箇所を説明すると、こういうことも言っております。そこのところは危険ですよ、危ないから気をつけてください、というようなことも言っているそうであります。最近では外国人観光客がふえていると言われていました。 そこでお尋ねしますが、神倉神社から速玉大社までの山際の参詣道の傷み、これは激しいのではないかと、このように思っているわけです。この今の状態、現在のままでは速玉大社から神倉神社を訪れていた方々に失望を与えてしまうのではないか、今のままでは恥ずかしい思いをしてならないと言われます。私自身もその現場を見て思ったわけですが、でこぼこ箇所が多く見受けられました。観光地にふさわしく、早急に道路整備を進めるべきではないかと思うわけですが、いかがですか。 ◎都市建設課長(宇井俊治君)  速玉大社から神倉神社までの参詣道に当たる市道ですが、ここの部分におきましては、舗装の傷んでいるところもある中、側溝も老朽化しておりまして、整備の必要性は認識しているところでございます。また、市内全体としまして傷んだ箇所も多い中、予算の状況も見ながら、その範囲内で優先順位をつけてやっていきたいと考えております。また、局部的に悪いところにおきましては応急的に修繕工事を行うなど、やっていかなければならないと考えております。 ◆3番(杉原弘規君)  ぜひ、この点については、そら、新宮市内を見たらよくわかりますよ、そこの部分だけでないというのはね。だけれども、いわゆる観光地として、他府県から、あるいは外国人が、せっかく来てくれたそういう人たちに失望を与えないようにしていくための努力をまずするつもりで、できるだけ早い改修をしていただきたいと、このように思いますので、よろしくお願いしておきます。 さらに、ボランティアをやっている方のお話なんですが、神倉神社から速玉大社まで行く道案内をよく尋ねられると、こう言われているそうです。地理に詳しい方であれば案内は簡単にいくようですが、都会から訪ねられたとなれば、なかなか簡単にいかないそうであります。ましてや外国人となれば、ますます簡単にいかないようであります。 神倉神社から速玉大社までの数カ所に案内板を設置して、観光客が安心して熊野古道の参詣道を往来できる、そういう状況にすべきだと、このように強く申されておりました。ぜひ案内板を設置してあげてほしいと思うわけですが、いかがですか。 ◎商工観光課長(畑尻賢三君)  現在、速玉大社から神倉神社間には一つのルートに案内板を設置してございます。看板への外国語表記についても、看板を設置する際には配慮いたしているところです。ただ、複数の多言語化についてはまだまだ行き届かないところがあるのかなと感じております。 今、御指摘いただきました逆ルートの神倉神社から速玉大社に向けての案内については、ポイント、ポイントに案内板を設置はしておりますが、なお、さらに設置箇所、見やすさも含めて、よりわかりやすい案内となるように心がけて整備に努めてまいりたいというふうに思います。 ◆3番(杉原弘規君)  ぜひお願いしておきたいと思います。よろしくお願いします。 次に、飲料水の設備についてであります。 日本の神社は、どこの神社境内に行っても湧き水はつきものであります。神聖な場所で湧き水が使えることが条件ではないかと思うわけであります。神倉神社には山から水が流れているようですが、決して飲み水として使えるものではないと、このようにボランティアの方は申されます。山からおりてきたときに喉を潤すための水が要ると主張されました。 そこでお伺いしたいわけですが、神倉神社側と話し合って、神社境内に飲み水の設置を要請すべきだと思うわけですが、いかがですか。 ◎商工観光課長(畑尻賢三君)  お尋ねの件につきましては、以前、杉原議員より御質問をいただいております。その際の答弁は、手水舎は参拝時の作法としてのものであって、飲用を想定していないのではないかということ、それから飲料水としては、旅行者御自身で確保いただければという御答弁でございました。 境内地内につきましては、御承知のとおり宗教法人の私有地でございます。さらに、世界遺産のコアゾーンということもあり、飲料水の設置の要望として速玉大社とお話しさせていただくというような立場上、なかなか難しいのかなというふうに考えております。 ただ、一連の議員の御質問、御提案の趣旨というのは、旅行者に対しまして、おもてなしの気持ちを持って、行政ができることは何かということを認識して進めてくださいということだと考えております。その気持ちは忘れずに、可能な限り行政としてできる範囲はないかということを常に考えながら対応していきたいというふうに考えております。 ◆3番(杉原弘規君)  ぜひ、こういう前向きに回答していただいたというふうに私は理解をしておきますので、よろしくお願いしておきます。 それでは、最後の項であります。私は、住宅リフォームのことで何度も何度も取り上げて、自分自身でもしつこいんではないかという思いすらしながら、さらに取り上げさせてもらうわけです。 住宅リフォーム制度についての問題ですが、これまで市長初め市当局の皆さんの取り計らいで2回取り組んでいただいたと思います。当初は、国の制度のお金を使って実施していただいたというふうに思うんですが、2,400万円の財源で1億6,500万円、もっと多かったと思うんですが、の経済効果があったというふうに私は理解しています。そのように、住宅リフォームの結果というのは抜群の経済効果を証明された、これは立証されたと思います。その点で、私は市長初め当局の皆さんに心底感謝をしています。 当初の予算化は、今述べたように国の助成金を活用しての予算化だったと思います。その後は、市独自で行ったというふうに私は理解したんですが、そのように思っているわけです。その後、今日に至って、市民の間から、住宅リフォームの助成はどうなっているんだと、こういう問い合わせといいますか、問いかけであります。 私はよく、そういう話があったときに言うわけですが、この制度は人気がよ過ぎて、じきの間に予算を使ってしまう、予算がなくなってしまうという話もします。その方たちに、利用するには素早く申し込まんとだめでっせと、こういう言い方もします。そうでないと、予算がじきの間になくなってしまうんだと。こういう話をしながら、住宅リフォームを実施する側から見れば、どういうことかというと、リフォームの時期が迫ってこないと実施に踏み切れないという面があるということがわかってきたわけです。 それは、今すぐ住宅リフォームしたいという局面にある方はそれですぐに申し込みできるわけですが、そうでない方もある。こうなってくると、住宅リフォームをしたいという思いに立った市民の方から、私らも使わせてよと。これまでに使ってきた人のことを見ているのではないかと思います。そうすると、これからやろうとする人たちは、私らも使わせてよ、そのようにしてくださいよ、進めてくださいよと、こういうふうに言われるのであります。 住宅リフォームというのは、当事者はもちろんのこと、大工、左官、電気器具、商店その他さまざまな分野に広がる経済効果抜群の制度であることは、既に先ほども申したように立証済みであります。これまで実施してきた上限20万円とすると、毎年20人分を用意するとすれば、年間400万円の予算が要ります。住宅リフォームをしようという人たちは、今しなくても構わないけれども、日にちがたったときに、住宅リフォームをしたいという思いになったときに、この予算がもう既になくなっている、いわばもう使えないと、こうなるわけです。年度内は利用できなくても、来年度もそういう予算があるとすれば、来年度に向けたリフォーム計画というのが立てられる、このようになるのではないかと思うわけです。 甚だ私は質問しながら思うんですが、くどい質問になっていますけれども、そういう市民の皆さんの立場からいえば、継続して予算化を図っていくべきではないか、こういう思いになっているわけですが、市長、いかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  このリフォームへの補助制度ですね、杉原議員の複数回の御提言の中、実施することができて、また大変大きな効果がありました。感謝しているところであります。 平成27年と平成28年に行ったわけでありますが、ちょうど平成27年のときに、国の経済活性化の緊急的な交付金がありまして、それを利用させていただくことができまして、あと平成28年度は基本的に市の財源でやったわけであります。 このリフォームの補助制度、一番の目的が経済の活性化の起爆剤となるようという趣旨で行ったものでありまして、これを毎年、毎年、恒常的にしますと、単なる補助というふうになってしまうのかな、余り効果がなくなってしまうというところもありまして、どこか節目、節目、例えば消費税が上がるタイミングで需要が減るときにまた行うとか、タイミングを見てやるべきかなというふうに思っているところでございます。 ◆3番(杉原弘規君)  市長の立場はよくわかりますよ。だけれども、そういう住宅リフォームを実施してみて、それで、そのことを通じて市民の皆さんに浸透していっているということを理解していただきたい。さらなる、今、市長が言われる「折を見て」と、こういう答弁ですが、できるだけそういう要求する希望者に応えられるような方向で、ぜひお願いしておきたいと思います。 一般質問を終わります。 ○議長(屋敷満雄君)  15分間程度休憩いたします。 △休憩 午前10時53分--------------------------------------- △再開 午前11時10分 ○議長(屋敷満雄君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。--------------------------------------- △久保智敬君 ○議長(屋敷満雄君)  10番、久保議員。 ◆10番(久保智敬君) (質問席) それでは、一般質問をさせていただきます。 暑い夏からようやく少しは秋らしくなってまいりました。ことしの夏は暑い日が続き、海水浴や川遊びに行かれ、楽しんだ家族も多かったのではないかなと思います。でも、その一方で、全国各地で毎年のように水難事故が起こっております。人ごとのように見ておりましたが、ことし新宮市でも水難事故が起こってしまいました。このことを今回の一般質問に入れておりますが、昨日の上田議員の質問にもあって重なってはいますが、御遺族の思いを伝えていただきたいとのこともありましたので、取り上げさせていただいております。 通告順に従いまして質問させていただきます。 まず初めに、ユニバーサル就労推進であります。 私の知り合いに60代の少し知的障害のある男性がいます。今、ひとりでアパート暮らしをし始めておりますが、限られた生活の中で、初めはお金があるとパチンコに使ってしまい、食べるものもなくなったと言われておりましたが、今はお金の使い方もわかってきたのでしょうか、もしかして私に隠れてパチンコに行っているかもわかりません。その彼が、実は働きたいんやと。今までも近くの草引きの仕事や掃除の簡単な仕事があったそうなんですが、短期間で終わってしまっていたようです。市内には、彼のように、働きたいけれども働けない状態の方はたくさんいらっしゃるのではないかなと思います。 このユニバーサル就労推進、働きたくても働けない状態にある全ての人への就労支援、これを条例化したところがありました。静岡県富士市、ここで、障害者やひきこもりの若者などの就労推進に向けた市ユニバーサル就労推進条例案、これを議員提案し、全会一致で可決されております。女性や高齢者も含めて誰もが自立した生活を送れる地域社会の実現を目指し、行政や事業者、市民などの役割を明文化したものであります。 この条例は、ユニバーサル就労の対象者を、働きたくても働けない状態にある全ての人ということに規定しています。「市民が生きがいを感じ安心して暮らせる社会の実現」を基本理念に掲げ、具体的には市の責務として、総合的、計画的な施策の展開や財政措置、関係機関との連携など、事業者には雇用拡大や従業員の個性に配慮した職場環境の整備を求めたほか、市民にも市の施策に協力するよう努力義務を明文化した。そして、就労推進に貢献した個人や団体、事業者らをたたえる顕彰制度も新たに設けるとした、こういった条例です。おもしろいというか、気になったのが、やはり働きたくても働けない状態の全ての人を対象にしているというところであります。 本来、就労支援というのは、障害者や高齢者への支援策というのはありますけれども、ひきこもりへの就労支援をうたっているのは、これが初めてではないかなと思いますが、当局はこういう条例を知っておりますか。 ◎福祉課長(有本文彦君)  お恥ずかしながら、久保議員の一般質問の通告をいただいて初めて富士市の条例のほうを拝見させていただいた状態です。 ◆10番(久保智敬君)  昨年8月に市内にオープンしました、ひきこもり者社会参加支援センター「あづまプラッツ」、ここを立ち上げて1年になります。今は、対象者は、ひきこもりの人に限定しておりますが、このセンターが順調に機能していけば、その先には、働きたくても働けない状態にある全ての人への就労支援に結びつけられると思っています。ですから、このような条例をつくり、バックアップしていければなと思っています。 さて、このひきこもり者社会参加支援センター「あづまプラッツ」、ここの1年間の取り組んできたセンターの事業内容と状況の説明をお願いします。 ◎福祉課長(有本文彦君)  あづまプラッツに関しては昨年の8月に開設されました。8月から、延べ平均となりますけれども、約121名の方が利用されているという状況になっております。 事業内容ですけれども、現在のところ、調理実習、あるいは農作業等を皆さんでやっているというふうに報告を受けております。 ◆10番(久保智敬君)  市町村別相談件数とか登録者数を教えていただけますか。 ◎福祉課長(有本文彦君)  平成28年度実績になりますけれども、新宮市が5名、那智勝浦町が1名、計6名ということになっております。 ◆10番(久保智敬君)  このセンターの建物は5年間契約と言われておりますが、今後、登録者数が伸び悩んでしまうならと危惧をしてしまいますが、どう思われますか。 ◎福祉課長(有本文彦君)  この事業については、昨年の8月から開始されたということで、まだ始まったばかりということになっております。また、この事業の性格上、すぐに結果が出る事業でもないということで、こちらとしても末永く見守っていきたいなと、そのように考えております。 ◆10番(久保智敬君)  このセンターがあること自体、知らない人がまだ多いかもしれませんね。居場所から一歩出て社会参加につながるとありますが、具体的にその受け皿となるところはあるんでしょうか。ここを広げるというのが一番問題かと思いますが、いかがですか。 ◎福祉課長(有本文彦君)  現在のところ、まだそこまで事業の内容がつながっていないというところが現状となっております。ひきこもりということになりますので、これまで家庭の中で生活されていた方を外に出してくるということで、一歩踏み出していただくための居場所づくりというような形で取り組んでおりますので、その部分については今後の課題というふうに認識しております。 ◆10番(久保智敬君)  このセンターの存続を考えたときに、地域に根差していく、この取り組みが大事なんじゃないかなと思っています。 実は先日、このセンターの近くの農家の方に、オクラ取りの作業に2人お願いしました。その農家の方は快く受けてくれました。この先、どう進めていくか、またセンター長と相談しながら煮詰めていきたいと思います。どうか、この地域に根差す取り組みを、これからそちらも進めていっていただきたいと思います。お願いします。 次に、災害対策の取り組みですが、平成23年9月3日、4日の紀伊半島大水害から6年。あれ以来、全国各地で豪雨災害があります。最近では、2カ月前の九州北部での豪雨災害がありました。温暖化が原因で異常気象になるのかわかりませんが、どこでも被害が大きくなってきております。 新宮市もこの6年、復旧・復興に取り組んできたわけでありますが、ことしが最終年度ということで、市長の復興計画の総括をお願いしたいのですが、その前に、この復興計画の進捗状況報告書があるんですが、この中で、復旧事業総数99事業があって、ほとんど終わっている。その中で、この99事業の総額としては幾らぐらいになっていたのか教えてください。 ◎財政課長(小林広樹君)  台風12号による復旧費についてですけれども、総額で約53億円となってございます。 ◆10番(久保智敬君)  台風12号の影響で紀伊半島に雨雲が停滞し、3日降り続けた雨で取り戻せないとうとい命が失われ、また生活環境が壊されたわけでありますが、復旧するだけで、6年もの歳月と、今言われました53億円の経費がかかったわけであります。 市長のこの復旧・復興に取り組んできた総括、感想をお願いいたします。 ◎市長(田岡実千年君)  まず最初、特に大量に出たごみの処理から始まって、例えば公共施設でいえば市道、林道、また施設の復旧と、今答弁したように多額の費用もかかったわけでありますが、本当にいろんな方々のお力をいただきながら、復興計画も今年度が最終年度となりまして、先日、目玉事業の一つであります新宮市さつき公園、また日足避難路も完成を迎えまして、一番ことしが復旧・復興の節目の年でもあるかなというふうに思っております。 これからは、やはり経験をしっかりと生かして、今後の安心・安全なまちづくりにつなげていきたいと、そういうふうに思ってございます。 ◆10番(久保智敬君)  都市と環境の基盤整備で、県が行っている事業で未着手となっている部分があります。そこの説明をお願いできますか。 ◎都市建設課長(宇井俊治君)  県の事業におきましては、熊野川の掘削土砂といたしまして5万立米という当初の計画を立てておりましたが、その後、全体的に把握していただいたところ、207万立米という数字が出ておりまして、そのうち平成28年度までには144万立米、平成29年、今年度で8万立米、残が55万立米残るという状況を聞いております。 あと、国のほうになりますが、国のほうにおきましては、掘削土砂、当初470万立米という数字が出ていたところですが、平成23年の台風災害で激特事業ということで、おおむね5年間で掘削土砂を処理しようとしていたところではあったんですが、いろんな条件等もございまして、現在215万立米、本年度で完了予定となっております。この激特事業につきましては今年度で終了ということになりまして、あと、引き続き平成29年度から緊急対策特定区間というのを設けまして、今後また約5年間で残り、調査していただいているところでいきますと90万立米を取っていただくという予定になっております。 あと、築堤工としまして新宮市域で3カ所ございまして、一つ目の相筋地区につきましては平成27年度で完了しております。二つ目の池田地区築堤につきましては平成28年度で完了しております。あと、三つ目、蓬莱地区なんですが、平成26年度で一旦事業を行った後、少し空白期間があるんですが、平成29年度からまた開始して、平成30年2月には完成予定と聞いております。 以上です。 ◆10番(久保智敬君)  了解しました。予定どおり、あと5年間でやるということでよろしいですね。 日足地区の復興を考えたとき、まずは安心を取り戻すためには、やはり熊野川の川底の砂利撤去しかありません。また引き続き国への要望をお願いしたいと思います。 また、地域活力再生では、さつき温泉の復興をどのように考え、進めようとしているのか、また、この地元からの要望というのはないんでしょうか。 ◎企画政策部長(向井雅男君)  さつき温泉につきましては、御存じのとおり空きスペースの活用もありまして、その辺もいろいろ、今、協議をさせていただいているところですが、来年の4月に向けて、さつき温泉自体を指定管理の制度に持っていこうということでいろいろ議論をしているんですが、温浴施設のみではなかなか収益は難しい。また、空きスペースの問題もある。そういった中で、一体的に管理をしていただくことが難しい状況にあります。そして、あわせて、今、議員御指摘の熊野川地域の活性化、いわゆるさつき自身がその拠点施設となっていくというところを考えてみますと、どうしても難しい状況で、議論が今、調っていない状況にあります。 そんな中で、先ほどの復興祈念公園とか、今年度予定しております川舟センターとかでき上がってまいりますので、そういった中で、ふれあい公社の本来の目的もございますので、そういったことも踏まえながら、一度立ちどまって協議してみるのもありなのかなというふうに今は考えていまして、来年度の4月には少し難しいんですが、地域振興を考えた中でもう一度議論をしている最中でございます。 ◆10番(久保智敬君)  そしたら、このさつき温泉を語るときに、担当は商工観光課でよろしいんですか。 ◎企画政策部長(向井雅男君)  はい。ただ、熊野川町の地域活性化を考えるときに、行政局は絶対に外せませんので、当然、協議的には商工観光課が中心になりますが、行政局に入っていただいて議論していくと。ただ、窓口は商工観光課で今進めさせていただいているというところです。 ◆10番(久保智敬君)  当然、地元熊野川町の行政局が入るのは当たり前なんですけれども、明確に担当者というか、担当課をはっきりさせた上で進めていただきたいと思います。そしてまた、この地域の再生ですから、地域の方とじっくり話し合って進めてもらいたいなという思いがあります。これはどうですか。 ◎企画政策部長(向井雅男君)  地域からも、軽食堂の立ち上げなんかも早くしてほしいという要望はいただいております。そういった中で、地域の方に協力いただいて、ビュッフェの試行なんかもしていまして、なかなか人気の評判もいただいておりますので、そういったことを不定期に開催しながら、6次産業、あるいは一体的な管理、地域振興を含めてこれからどういうふうに持っていくかということも議論させていただきたいというふうに思います。 ◆10番(久保智敬君)  次に、避難所、避難路ですが、ここのところでは津波に対してになります。 先日、熊野川町の高齢者の婦人にお話を聞かせていただいたのですが、この方は紀伊半島大水害で大きな被害を受け、その恐怖から、旧新宮市内にアパートを借りて、警報が出そうになると、そのアパートに移り住んで、警報が終わったらまた帰ってくるというような生活を今も続けられております。でも、そろそろ経済的に厳しくなってきているので、今、今後のことを考えていますということでした。 そしてまた、その住まわれている方の御近所の皆さんは、警報が出ても、今はそれほど昔みたいに気にしなくなってきているということです。人間誰しも「喉もと過ぎれば熱さ忘れる」であります。当たり前かもしれません。まして、津波を経験したことがない私たちはなおさらです。今回、津波に対して、避難所、避難施設と避難路の取り組みを確認します。 3月議会の濱田議員の一般質問で、津波避難施設について、できたところ、また、できていないところの具体的な事業名を挙げて、「新宮市全体の統一された防災計画については」との質問に、市長は「地域防災計画に基づいて防災活動を総合的かつ計画的に実施する」と答えられています。では、この地域防災計画のどこにそういう具体的な事業が書かれているのか、お聞きしたいと思います。 ◎防災対策課長(田中幸人君)  地域防災計画の第4編の134ページのところで「避難場所、避難経路の整備」というのがございまして、そちらに、新宮地区では、王子製紙跡地の一時の避難場所、蓬莱小学校跡地の一時の避難場所、そして統合保育所、市役所庁舎そして文化複合施設というような関連事業の概要ということで列記させていただいております。 ◆10番(久保智敬君)  134ページというと、これのまだ新しいのがあるということで、134ページを今あけていますが、載っていないですね。新しいのをつくられたわけですね。 ◎防災対策課長(田中幸人君)  これは、平成28年3月のもので、第4編のところなんですが…… ◆10番(久保智敬君)  あるということでわかりました。では、それは、この津波避難対策緊急事業計画の基本となるべき事項の中に、新宮市は南海トラフ巨大地震津波対策特別強化地域に指定されていることから、市長は、法に基づく津波避難対策緊急事業計画を策定する、そして対象地区ごとに実施すべき事業の種類、目標達成期間を定めていくと書かれていますね。今言われたのは、ここにちゃんとありますよということでよろしいですか。 ◎防災対策課長(田中幸人君)  今、議員のおっしゃった津波避難対策緊急事業計画というのは第7章になっておりますが、その前の第4章のところで先ほどのことは記載しております。 ◆10番(久保智敬君)  だから、地域ごとにその事業名、また達成期間も書かれているということで理解してよろしいですか。 ◎防災対策課長(田中幸人君)  この事業計画というのは、新宮市ではまだ策定はしておりません。 ◆10番(久保智敬君)  策定していない、策定しなくてもいいんですか。 ◎防災対策課長(田中幸人君)  これについては、かさ上げや集団移転等を行うときには、この計画を作成して、その事業を行うということになっています。新宮市では緊急防災のほうを今使っておりますので、そちらのほうで津波対策のほうは行っております。 ◆10番(久保智敬君)  そしたら、今、その計画の中には、市長が当初、自主財源でもやっていきますと言っていた大浜海岸の緑地堤防計画、これは入っているんですか。 ◎防災対策課長(田中幸人君)  地域防災計画の中の津波防護施設の整備というところで、「堤防と一体的に設置された減災機能を有する盛り土や樹林が海岸保全施設に位置づけられたことから、県及び関係機関と連携し調査研究し、整備が図られるように努める」という、そういうような表現のみとなっております。 ◆10番(久保智敬君)  ということは、大浜のこれを指しているわけではないということで理解していいですね。 ◎防災対策課長(田中幸人君)  ここには大浜という名称は書いてはおりませんが、緑の防潮堤ということで大浜のことを指していると判断はしておりますけれども。 ◆10番(久保智敬君)  判断しているですか。市長、どういう思いを持っているんですか、この緑地堤防。 ◎市長(田岡実千年君)  今、林野庁のほうに時々要望に行っております。議員御存じのとおり、予定地は国有地でありますので、できれば国の予算でそういった緑の防潮堤をつくっていただきたいということで、何度か農林水産省も含めて行っております。 その中で、周辺、今後、紀伊半島の高速道路のコースになることも予想されております。また、あけぼのから高森までの先線は確定はしておりませんが、そういった紀伊半島一周高速道路の予定地によっては、その緑の防潮堤が必要なくなる可能性もありまして、国のほうとも、その先線ができれば決まってから、もう一度しっかり協議しようというような、今、話をしているところでございます。 ◆10番(久保智敬君)  明確にしているわけでもないけれども、予定としては入れておきたいということでありましょうが、やはり国にやってもらおうという、やってくれれば、そら一番ありがたいことですけれども、当初考えていたのは、この熊野川の砂利を使って、ただでもらって安く上げられるからというのを一番基本に、この構想が出始めたんですね。ところが、もう大体終わってきたと。今後その砂利はどうですかと聞いたら、いや、もらえるように約束はしていますということでありますが、運搬費用がかかってくるじゃないですか。今回の王子製紙跡地もそうでした。ただで済めるものと違うんですね。本当に運搬費用とかいろいろ金がかかってくる。そんなことを思ったら、できるわけがない。 今、財政シミュレーションでも、経常収支比率の100%超えがずっと続くわけですから、余力なんかないじゃないですか。できますか、できないでしょう。そのできない計画をまだ引きずっているから、新たなこれがいつぐらいにこのようにしますということが言えないんですよ。これがあるから前に進まないんですよ、と僕は思っていますけれども、副市長、どうですか。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  確かに緑の防潮堤ということで、当初、災害土砂を活用してということで計画を構想として持ったということは御指摘のとおりであります。その後、林野庁あるいは国との話の中ででも、この計画を何とか進めたい、第1次の防災という観点から、この大浜海岸そのものの状況からしたら、防災という観点からしたら当然大事なものやという認識を持った中て、もろもろ計画を立ててきたということです。 現在、市長からもありましたように、確かに防災としてのそういう1次災害を何とか緩和する、あるいは少なくするという観点から、これまでも林野庁の近畿中国森林管理局とも協議も続けてきたところであります。ただ、林野庁としたら、当然、この新宮紀宝道路において土砂を活用した堤防でつくっていただくというような要望もしている中で、その先線というのを非常に気にしてくれておるところであります。 当然、議員も御指摘のように、林野庁から来て、これは田辺の森林管理署からも来て話もしたときには、議員も話を聞いてくれておったというふうに思いますが、その当時と比べれば、かなりやはり前向きに考えてくれておるということは言えるというふうには思っております。 減災という観点からは、私どもは、これはやはり必要だという認識は今でも持っております。ただ、財政的な面でいえば、御指摘のとおり、どういった規模でどういった事業費がかかるんかという部分については、まだまだ検討していく必要はあるというふうには認識はしております。 ◆10番(久保智敬君)  ですから、私は、こういった大きな予算のかかるというか、大きな事業の育成は欲しいと、でもそれはいつになるかわからない。そこばっかりに、こういう計画があるばっかりに、この大浜地区の津波に対する支援策というか、そこら辺ができ得ないという、大きなことを考えないで、足元を見ませんかと言いたいんです。避難するとき、避難施設に向かう生活道路が避難路になるわけですから、でこぼこの道を少なくするほうが対策となってくるのではないか。 先ほど、杉原議員もでこぼこの道路が多いことを指摘されておりますが、そう思いませんか。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  日常生活を営んでいく中で必要な補修であったりとか、そういったものについては計画性を持って進めておるというのが、緊急性のあるものから進めておるということで予算を計上させていただいてやっておるということでございます。 その中で、市の土木のほうでも計画性を持ってということは答弁させていただいたとおりでありますけれども、あの3・11の津波の状況を見る中では、そのままやはり今の状況で、確かに現状ではできるかできないか、国の力も当然必要になりますから、大きな事業になる可能性も当然あると思います。熊野川の土砂を活用して何とか高台をという発想をしたのも、当然ああいった状況から出てきた、鎮守の森的な要素も含めた緑の防潮堤ということでの構想を持つということもやはり必要かというふうに思います。 確かにすぐにはできない事業ではありますけれども、新宮市の将来の計画の中では、今の状況そのものは、何とか改善していく必要があるということだというふうに思っています。 ◆10番(久保智敬君)  でこぼこした道を直すのに予算も計上していますよという話ですが、こういった大きな事業をやっているがために、そういった部分への予算が削られているのが今の現実でしょう。だから、そこを指摘したいと思います。 次にいきます。 山崩れの多い国道168号ということで、毎年のように山崩れで国道が片側通行になっているように思いますが、ここ数年の間で崩れたところは新宮管轄内で幾つあったか教えていただけますか。 ◎都市建設課長(宇井俊治君)  平成23年の紀伊半島大水害以降なんですが、新宮市域内で国道168号の災害は2カ所でございます。 ◆10番(久保智敬君)  今、片側通行になっているところは、いつ工事が終わりますか。 ◎都市建設課長(宇井俊治君)  この9月19日に入札の予定をしておりまして、10月に着手し、年度内の完成予定と聞いております。ここの部分につきましては6月に災害が発生したわけなんですが、その後、国の査定とかの関係上、事務処理を行っていて、僕らとしましても最短でやっていただいていると考えております。 ◆10番(久保智敬君)  いつ通れるんよという話は聞かれますか。本当に僕も知らなかったんですけれども、この崩れたところが安定してから工事を始めるんよというような解釈もあったんですが、なぜおくれているのか、その理由をちょっと説明してください。 ◎都市建設課長(宇井俊治君)  今説明したことも含まれますが、6月21日に災害は発生したわけなんですが、その後すぐに応急処置としまして仮設防護柵を打っていただきました。これも25日にはもう完成しまして、それからは片側通行という形で通行できるようにしていただき、その状態から、国の査定を受けるのに詳細な測量設計というのを行っておりまして、国の災害査定が8月22日と聞いております。そういった中で、22日の災害査定の決定を受けまして、それを今度は実施設計に組みかえて入札するという、そういう段取りでやっていただいたと聞いております。 ◆10番(久保智敬君)  わかりました。 県は、この住宅地の裏山などの調査をやっていると思いますが、この国道に面した山の状況も危険がないかどうか調査していると思いますが、ここら辺はいかがですか。 ◎都市建設課長(宇井俊治君)  こちらの件につきましては、道路の防災点検ということで、県のほうでは定期的に実施していただいております。 ◆10番(久保智敬君)  今、高規格道路が、一部事業化が決まったということを伺いましたが、このトンネルですが、どこからどこまで、また、いつぐらいにこの事業が始まるのか教えていただけますか。 ◎都市建設課長(宇井俊治君)  この高規格道路につきましては今年度に事業化になりまして、今年度で現地測量を行っていると聞いております。また、来年度以降、平成30年度以降では、地質調査、詳細設計、それから用地買収といった流れで行っていくと聞いております。 そこの区間の内容ですが、トンネルが2本と現道改良の部分が1.2キロ、合わせまして4.8キロと聞いております。 ◆10番(久保智敬君)  今回、そのトンネルができる見込みなんですが、そうしますと、今回の市道認定でもありますように、払い下げの部分、旧国道になって払い下げで市が認定する道路になるんですが、そこの山肌の危険箇所、これをきちっと県のほうに、そういうところのないようにしていただくよう要望していると思いますけれども、そこら辺はいかがですか。 ◎都市建設課長(宇井俊治君)  今回の高規格道路の範囲4.8キロの中では、要対策箇所は全体で22カ所と聞いております。そのうち1カ所は現在事業を行っていただいております。あと、そのうちの現道改良部分1.2キロのうちには4カ所ございますが、それはこの工事を行うときにできます。あと、市道に将来移管となるであろうというところにつきましては約17カ所あると聞いております。 ◆10番(久保智敬君)  熊野川沿いの168号、本当に山が急で、どこもかしこも怖いところやという思いがあるので、今までに崩れて人身事故になったとか、そういうものはありませんけれども、やはり気になるところでありますので、どうかよろしくお願いします。 さて、高田川の水難事故なんですが、質問を始める前に、皆さんにわかりやすく知っていただくために、本日は写真をスクリーンに映し出す許可を特別にいただいて進めさせていただきます。許可をいただきました議長並びに議会運営委員長初め委員の皆様には感謝申し上げます。本来は一般質問での場内への機材の持ち込みは禁止されておりますが、緊急性があるとの判断で許可をいただきました。 それでは、スクリーンをおろしていただきます。 上田議員が先日取り上げていた内容と同じなんですが、川遊びをしていた青年が1カ月の間で2人、しかも同じ場所で亡くなりました。私は新聞で、2人目の方が同じ場所で亡くなったことを知って、この場所がどんな危険なところかと確認に行きました。 現場は、見ていただいたように、高田へ入る一本目のトンネル、下川トンネルというところの前あたりなんですね。問題は、ここにある小さい線なんですが、これです、この石です。 先ほど写真を撮っていた場所は、県道から車でおりられて、車が2、3台とめられるようになっています。それで、川幅もあって、本当に遊びに来るところとしてはもってこいの場所だと思うんですね。決して危険があるような場所ではないんです。 問題は、この大きな石なんですが、下にすき間があって、そこに吸い込まれていってしまったようです。まるでこの水の中に落とし穴があるという感じなんですね。誰でも危険な場所だと認識できれば近づかないんだけれども、また、近づこうと思ったら、それなりの覚悟を持って近づくと思うんですが、危険を感じさせないんですね、そういうところです。 消防にお聞きします。今までこのような水難事故はありましたか。 ◎消防署長(竹内収君)  過去20年間で、高田川での事故が4件、水難事故が発生しております。そのうち、死亡事故が、ことし発生した2件となっております。 ◆10番(久保智敬君)  こういう形での事故はありましたか。 ◎消防署長(竹内収君)  このような事故は、今まで過去20年でありませんでした。 ◆10番(久保智敬君)  この水深も70センチ、80センチでしょうか、そんな中で、はい上がることができないほどの水圧だったんでしょうか。 ◎消防署長(竹内収君)  この写真を見ていただいたように、水面はさほどの流れはないと思います。ただ、底のほうではかなり水流があるかと思います。 ◆10番(久保智敬君)  2人とも30代、40代の大人です。その方がはい上がれなかったというぐらいですから、相当なものだったと思います。 私は、この写真を撮って帰りしなに、このまま何もしなければ、また事故が起きてしまうのではないかなと、そう考えながら帰ってくると、県の管理課が看板を設置に来られました。ところが、この看板では物足りないと思った方が、この看板の下に手書きで、2人が亡くなったことを書き加えられていたんです。すぐに県がこれを消しに来たわけなんですけれども、そうなんです、誰もがこの看板では事故を防ぐことはできないと思ったんです。皆思うと思います。この大きな石を取り除くか、すき間を埋めるしかないと思っています。亡くなられた友人の方も言っていたそうです、重機を持っていってあの石を砕きたいと。 市として、これまで県への要望も言ってくれたようですが、また、県の対応も先日の質問の中で、検討しているということも言っていただきました。 市長、県に対してもっと強くお願いしていただけませんか。 ◎市長(田岡実千年君)  つい先日、私どもの担当者が県のほうに出向いて、対策をいろいろと協議したところであります。今後もしっかりと協議していきたいと思います。 ◆10番(久保智敬君)  あの大きい石は、6年前のあの大水害でできた負の遺産です。安心・安全のまちへ対策を早くとってください、3人目の犠牲者が出る前に。 以上で一般質問を終わります。 ○議長(屋敷満雄君)  午後1時まで休憩いたします。 △休憩 午前11時58分--------------------------------------- △再開 午後1時00分 ○副議長(濱田雅美君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。---------------------------------------北村奈七海君 ○副議長(濱田雅美君)  1番、北村議員。
    ◆1番(北村奈七海君) (質問席) それでは、私も一般質問をさせていただきたいと思います。 今回も前回に引き続き、文化複合施設について質問をさせていただきます。 市民の方からも、北村は文化についてばかりやり過ぎではないかという御指摘もちょっといただいたりしているんですけれども、この文化複合施設に関しては、今の時点でしっかりと道筋を整えて、どんな施設ができて、そしてそこでどういった事業を行っていくのか、それを整えておかないと、今後の文化政策を左右する大きな事業だと思いますので、しっかりと質問をしていきたいと思います。 ただ、これから質問していくに当たっては、これまで遺跡が出たり、建物の配置を検討し直したりと、さまざまな状況に変化が生じていますので、文化複合施設の議論は、現在どういった状況になっているのか経緯を少し整理したほうがいいかなと思います。ですので、初めに少し前提を説明させていただきます。 まず、既に昨年、1次調査を行った結果、中世の地下式宝庫、その4点を保存するためにホール棟の部分を丹鶴小学校の跡地東側から西側に移動させたということは、もう改めて説明する必要はないかと思います。そして、そのホールを西側に移動させた配置を引き継いで、現在当局から提示されている基本的な建物の配置の最新の案、それは今皆さんの手元にも配らせていただいているんですが、この資料の裏側の配置案です。 これは斜めの廊下でホール棟の部分と、それから図書館をつないでいるというものなんですけれども、これは平成28年、昨年10月17日の委員会で示されたものですので、大体1年前ぐらいのものです。これが今のところ最新の基本配置案として考えられていました。なんですけれども、このころは、もうこの配置案が最終案ということで、仮に丹鶴幼稚園の跡地から遺跡が出てきても、記録保存にして建物建設を進めるという方針でやってきました。 しかし、その後で、丹鶴幼稚園の跡地からは中世の川湊の遺跡が発見されました。そして、専門家の皆さんの調査結果を踏まえて、その遺構が大変重要であると評価されたために、ことし6月23日の文化複合施設の特別委員会において、川湊遺跡を現状保存するという方針変更が決まりました。ですので、これまで一応当局のほうから示されていたこちらの斜めの廊下でホールと図書館をつなぐという案は、遺跡を現状保存するということは、この丹鶴幼稚園の跡地に図書館は、イコール建てられなくなるということなので、この案は実質的に不可能になりました。 それで、現在どういった議論になっているかということなんですけれども、こういった経緯を経て、これからどうやって、また改めて基本の配置を考えるかという状況になっているのが今です。 それで、6月の委員会では、秋に基本配置案が示せるということだったんですけれども、9月に入った現在もまだ基本配置案は示されていません。これまで何度も方針変更ですとか、施設配置の変更がありまして、それでもまだ基本の配置案が出されないことに私は大分不安を強めています。このまま文化複合施設が無事に建設できるのかどうかは、今後の新宮市の文化政策を左右する大きな問題です。 皆さんの中では、やっぱり私は遺跡のことばかり言っている印象が強いかと思うんですけれども、遺跡に関しては、ほぼ出てきたものは現状保存して埋め戻しするということで、ある程度私の主張も受け入れていただいたし、遺跡にとっても現状保存ということでしっかりと守られていくということなので、そこに関して、これ以上議論することは、この場ではないかなと思っています。 それで、その遺跡と同じぐらい現在における文化活動を市が支援していく。そのためにホールや図書館を整備していく、そのことも重要だと私は考えています。なんですけれども、やはり不安があるということで、その不安を払拭するために、自分なりに当局はこのような基本配置案を考えているのではないかというものをまとめてみました。それで、自分なりにまとめてみた結果、このまま進んでいくと、やはりまた大きな変更を迫られかねないと思いましたので、その危機感を当局、そして議員、それから市民の皆さんとこの場で共有したいと思います。 では、私が予想する当局の基本配置の検討案を少し説明させていただきます。 先ほどの配置案の裏面に、ちょっと文字ばかりの資料なんですけれども、文化複合施設についての中の、1ですね。検討中の基本配置案はという部分をごらんください。 大体これまで考えられてきたことですとか、出てきている情報をもとにして考えると、この案の1から案の3までの三つが考えられると思います。 案1から少し説明させていただきます。案の1は、丹鶴小学校の跡地の西側と、それから今の更地になっている市民会館の跡地を利用した2棟案です。 案の2は、もう図書館とホールを1棟にして、その1棟にしたものを西側に建てるというものです。 案の3は、その1棟にしたものを西側ではなく、市民会館の跡地に建てるというものです。 これら三つが、市が考えている基本配置の案ではないかというふうに予測しています。総合的に考えて、今の建設予定地に建物を建てるということを優先すれば、これ以外のやり方では建物を建てるということは、ほぼ不可能に近いと思います。ですので、これらを検討されているのではないかと思うんですけれども、残念なことに、これらのどれにも課題があると考えています。それを一つずつ見ていきたいと思います。 まず、案の1の課題点なんですけれども、これは斜めの廊下で建物をつなぐという案ができなくなったので、要は、この図でいうと、ここに市民会館はあるんですが、この一番右端の部分は市道なので、ここのちょうど図書館棟を建てる予定だった部分と1次調査で調査をした部分のちょうど建設予定地の真ん中部分、ここは、もうほぼ保存を考えないといけない部分になっているので、案の1では建物を切り離して建設するということになるんですね。なので、こちらの西側と市道を挟んで市民会館跡地にそれぞれ建物を建てるということになります。 ただし、この案1の建物を切り離して建設するときの課題というのは、市道を挟んで建物を建てると複合施設にならない。複合施設にならないということは、交付金の対象にならなくなるということです。これは市にも確認させていただいているんですけれども、改めて確認させていただきたいと思います。 市道を挟んで建物を建てたら複合施設にならないということでよろしいですね。 ◎文化振興課長(須崎誠久君)  建物は離れた場合に複合施設ではないという考え方についてですけれども、基本計画におきまして、文化複合施設用地につきましては、小学校跡地と市民会館跡地という形になって、間で市道が入っているわけですけれども、その敷地内で複数の施設が建つと、市の計画とすれば複合施設的な考え方もできようかと思います。 また、建てる場所または施設間の連携の取り方によっても、多少は考え方は変わるかとは思うんですけれども、あと、議員おっしゃられているのは、いわゆる都市再構築戦略事業における国の交付金の上での複合施設には該当しないのではないかということにつきましては、担当課のほうから交付金上の複合施設というのはちょっと難しいということは聞いてございます。 ◆1番(北村奈七海君)  ありがとうございます。今須崎課長からもおっしゃっていただいたとおり、この2棟案ということを考えると、交付金の対象には実際のところならないんですね。 ですので、交付金の対象にならないということは、ちょっと繰り返しの説明になってしまいますが、大事なことなので言いますと、それぞれの施設に対してもらえるはずだった交付金の上限の金額が下がってしまうということです。これを具体的に言うと、複合施設として建物を建てれば、建物1棟当たり上限の金額が30億円だったものが21億円に下がってしまうということです。 ですので、分棟して、現在の計画どおり建物の面積、特にホールの部分ですね。ホールの建物面積を確保しようとしても、金額の面で課題がクリアできません。ですので、西側と市民会館の跡地とで分棟にしてしまった場合は、現在想定している規模のホールは建設できなくなります。このため、計画をこれまでどおり進めようとすると、案の1は妥当なアイデアとは言えないのではないでしょうか。ですので、当局としてもとるべき案ではないと判断されるのではないかと思います。 それから、この2棟にした場合なんですけれども、もう一つ課題があります。それは西側を使うとなれば、またこれから十数カ月かけて遺跡の発掘のために本調査を行わなければならないということです。その十数カ月という期間も実際に発掘を行ってみたら、もっと期間は延びるかもしれません。さらに掘ってみたら、また新しく重要な発見があるかもわかりません。これは以前一般質問の中でも言わせていただきましたが、幾ら校舎の下に基礎が打ち込まれているとはいえ、その基礎の下から遺跡がある程度残った状態で発見されるというのは全国的にもあり得ることですし、それは和歌山大学の文化財を専門にされている方から直接私が行ってお話を聞いてきたことからも、私はそういった可能性もやはり考えておくべきだというふうに思っています。 そういった意味で、西側に手をつけるというのは大きなリスクがあると思います。本調査にかかる期間が十数カ月はかかること、それがさらに延びるかもしれないことが現時点で考えられるリスクであり、発見される遺構によっては、また保存協議にも時間がかかるかもしれません。そうすると、考えられる最悪の場合は、期限内に建物が建てられなくなる可能性があるということです。それがこの西側を使う案の最大のリスクです。今はまだ基本配置、基本設計の段階なんですけれども、これから実施設計には8カ月はかかると、スケジュール上は見られていますし、建設には2年かかるとされています。このまま例えば案を進めていって、また基本設計のやり直しとなった場合は、本格的に間に合わなくなる可能性はより高くなります。 次に、案の2を考えてみます。案の2ですが、1棟にして西側に建てるというものです。 案の2は、先ほど出てきた分棟、2棟に分けて建物を建てるというものでは、期待どおりの交付金がもらえなくなるという課題をクリアするために考えられる案です。これは基本計画のころに考えられていたような1棟に、簡単にいえば1棟に戻すというものです。 ただ、最初のころとちょっと違うのは、熊野学センターとしての建物がないことが一つ。それから、恐らくなんですけれども、建物の構造というか設計上、ホールの上に図書館を上乗せするというような案が考えられているのではないかと考えています。 分棟という課題をクリアして交付金を満額、上限いっぱいまでしっかりもらおうとすれば、一つにまとめてしまうということは考えられない手ではありません。しかし、この案の2の課題というのは、案の1でも言いましたように、西側を使うということがそもそもリスクです。西側を使うのはリスクがとても大きいので、この案の2というのも、正直、余り現実的ではないのではと考えています。 それから、最後に案の3です。これは同じく1棟なんですけれども、建物を建てる場所を市民会館の跡地に建てるというものです。 これは西側のリスクを避けて、なおかつ1次調査と確認調査で出てきた遺構に配慮して、予定地の中央部分を避けるとすれば、もう残る土地は市民会館の跡地しかないという最後の手であるように考えられます。この場所で、さらに分棟を避けて建物を建設するとなったら、1棟で建てるしかありません。 しかし、この案にも結局のところ課題があります。それは、もともとの基本計画で想定していたそれぞれの施設に計画どおりの十分な面積が確保できないということです。 ホールを例にとります。ホールは、もともと想定していた面積は、こちらの資料の裏面を見ていただくと、ホールの1階部分の面積がこの資料の左上に書いてあるんですけれども、大体1階部分だけでも3,000平米必要やというふうに想定されています。これまで計画してきたこの規模のホールをつくるとなったら、それだけの面積はどうしても必要になってきます。なんですけれども、例えばこの案の3のように市民会館の跡地を使うとすれば、市民会館の跡地の面積はどれぐらいでしょうか。それは約1,500平米しかないんですね。ですので、市民会館の跡地にホールを建てよう、規模をちゃんと確保してホールを建てようと思っても、期待していた面積というのは絶対に確保することはできません。 図書館に関しても市民会館の跡地であれば、一応1階部分の面積と同じぐらいの面積は確保されるであろうとは思いますが、1棟に詰め込んだところで、予定していた、例えば蔵書数24万冊をたしか予定していたと思うんですけれども、そういった蔵書数がきちんと担保されるのでしょうか。しかもホールと組み合わせるということを考えると、やはり、これまでの議論とは少し矛盾が出てきてしまうのかなと考えています。 1棟にするとすれば、先ほどもちょっと言わせていただいたとおり、ホールの上に図書館を置くというような構造になるのかなというふうに考えているんですけれども、それだと、最初にプロポーザルで3棟だというふうに決められていたころに言われていたお話がひっくり返ってしまうことになるのかなと思っています。 というのも、なぜ分棟にしたんですかという話を基本設計等検討委員会で市民の方から疑問があって質問されたんですね。そのときに設計業者のほうからコストが安く上がるというお話をされたんですけれども、なぜコストが下がるのかという背景には、ホールと図書館を併設すると防音対策に大きなコストがかかる。静かな図書館環境を確保するには、コストを抑えるためにも分棟が望ましいということで一つにして建ててしまうと、防音対策で大きなコストがかかるというふうに言われていたから、だから分棟のほうが安いという説明だったんですね。なので、もし仮にこれで、どうしても1棟にしなければならないというふうにしたときでも、まず面積が確保できないということと、結局はコストが高く上がってしまう、しまいかねないというところがこの案の3の課題であると考えています。 ですので、これまでの話は仮定の話ではあるんですけれども、今までされてきた議論、それから遺跡にどのように配慮するか、そして建設予定地をしっかりと使っていきたい、そういった現在の状況などを見聞きして総合的に考えると、もう基本配置というのは、ほぼこの三つでしか考えられないと思っています。 ちょっとすみません、一つ言いそびれたんですけれども、案の3なんですが、コストと面積と、あともう一つ課題がありまして、それが1棟にホールの上に図書館を積むという形で上に建物の規模を伸ばしていくと、今度は景観上の問題が発生するんですね。今は皆さん御承知のとおり、紀宝町側から車で走ってこられたりとかすると、新宮城の石垣がきれいに見えるようになっているんですね。市民会館はなくなってしまったので見通しがかなりよくなって、石垣もきれいに見えるという状態になっているんですけれども、今度そこをまた遮るような形でホール兼図書館というか、文化複合施設を建ててしまうと、その景観は遮られてしまうということになります。それは、やはり国の史跡指定がされていて、市民の方もこういった景色は初めて見た、この景色を残していってほしいというような要望もある中で、お城の前に高く大きな建物を建てて、景観を遮ってしまってもいいのかということは、やはり課題の一つとして考えられると思います。 ちょっと長々と案の三つについてお話しさせていただいたんですけれども、結局、これらの案三つというのは、ベストな選択とはなかなかならないのではないかと思っています。 基本配置案の実現可能性ということで、2に表として示させていただきましたが、やはりちょっと見ていただいたらわかるんですけれども、どれもがなかなか実現の可能性としては乏しいと思っています。 しかし、そんなことは私に指摘されるまでもなく、こういったリスクというのは、当局側はしっかりと考えておられると思います。なんですけれども、そのときにリスクを考えるだけではなくて、市民の側から見た、例えば使いやすさであったりとか、行政の側から見て、市民の方に提供するべきサービスをどういった形で提供するかといったこともあわせてしっかりと検討されているんでしょうか。 私は、これらは自分で考えたものに過ぎませんが、3案を踏まえて基本配置の案を考え、建物を建てる。それだけに、進んでしまえば、これはよく批判されているように、間違いなく箱物事業になってしまいかねないと危惧しています。 その危惧というのは建物の配置だけではなくて、あとの項目で出そうと思っています事業費ですね。文化的な事業に今後は幾らお金をかけられるのか、余裕があるのかという項目でも取り上げたいんですけれども、危惧している箱物事業で終わってしまう可能性があるという理由は、今後の自主事業費にもあるとも考えています。これは後で説明します。 それでは、ちょっとこれまでの経緯を皆さんにももう一度思い出していただきたいんですが、1次調査で鎌倉時代、室町時代の重要な遺構が発見されたので、ホールの位置を当初予定していた東側から西側に移動させました。丹鶴幼稚園の跡地から中世の川湊遺跡が出てきて、これも重要だということで現状保存するという方針変更をして、図書館棟はそこには建てないという決断に今至っています。 配置に関して、こういった大きな変更をこれまでに二度もしているわけですね。こちら側が今当局が進んでいこうとされている案ではリスクがありますよと。その危うさがあるので、別の代替案を考えたほうがいいと幾ら言っても、なかなかそれは市長を初めとして当局の方にはしっかりと伝わってこなかったのかなと思っています。 私も自分の発言をこの文化複合施設に関していつから言っているのかなということをちょっと振り返ってみたんですけれども、去年の6月の一般質問と特別委員会からほぼずっと言い続けているわけですね。現在の予定地ではリスクがあるから、ほかの代替案を考えたほうがよいと1年間ほぼずっと言い続けてきたわけです。もちろん、それに関しては、聞いている側からすれば、しつこいなと思われるかもしれないんですけれども、そうでもしないと聞き入れていただけなかったというか、しつこく言っても聞いてもらえなかったのかなとちょっと思っているところもあるので、それは自分の力不足もあるんですけれども、しっかりと耳を傾けるべき指摘には耳を傾けていただきたいと思うんですね。 これは私が個人の考えとして言っているわけではなくて、市民の方の意見を聞いて、市民の方も今後の新宮市の文化をどうしていこうか、そしてやっぱり関心がある市民の方は財政状況はどうなんや、本当に今後市政が大丈夫なのかということを言われているので、そういった声を聞いている自分が代弁させていただいて、やはりリスクがある方向に向かっていくのは得策ではないのではないかと思っているから聞いてほしいということなんですね。 それで、何度かの方針変更を経て現在に至っているわけなんですけれども、二度あることは三度あるとよく言われます。これまでに今言ったような大きな配置の方針変更を2回行っているわけです。さらに熊野学センターを先送りするという、それも大きな方針変更を含めたら、実際は大きな方針変更を3回も行っているわけです。だからこそ、この文化複合施設の建設において、四度目というのは絶対に発生させてはいけない。それは私も考えていることですし、当局もそのように考えていると思っています。 ですので、四度目を発生させないためにどうしたらいいのかということを今度は説明させていただきます。 先ほど私が説明させていただいた予想した基本配置案の1、2、3というのは、正直なところ難しいと考えているので、そうではない代替案を検討していかないといけない時期にもうなっていると思います。ですので、今基本配置の計画変更は必要だと思います。 それで、どんな計画、配置変更ですね、が必要かといいますと、それは、ホールは市民会館の跡地に建てる。そして、図書館は旧職業訓練センターを利用するというものです。逆もあるかもしれませんが、私は自分が考えた、特に子供、小中高生の使い勝手を考えると、市民会館跡地にホール、旧職業訓練センターに図書館という配置がいいのではないかと考えています。 それで、ちょっと仮庁舎を使用するということでお聞きしたいんですけれども、今仮庁舎というのは活用する方向で話は進んでいるんでしょうか。 ◎総務課長(尾崎正幸君)  これは総務建設委員会の中でも報告させていただいておりますけれども、現在、庁内での検討組織といたしまして活用方法検討委員会というのを設けてございます。そこで現在3回ほど検討を重ねております。 今後、方向性を出しまして、公共施設管理計画に基づきますマネジメント会議に諮った後に活用方法が決定する運びになろうかと考えております。 ◆1番(北村奈七海君)  今のお話を踏まえると、ちょっとまだ活用するしないという方針は決まっていないという御答弁になるんですか。 ◎総務課長(尾崎正幸君)  現在は結論を公表するところまで至っていないというのが現状でございます。 ◆1番(北村奈七海君)  わかりました。そうですね。ちょっと今のところは、それでは、活用はどういうふうにしていくのか検討している最中なので、公表する段階ではないということだったんですけれども、先ほどまで私が検討中の基本配置案の仮定の話をさせていただいたので、ちょっと聞き苦しいかもしれないですが、旧職業訓練センターを仮に利用すると考えた場合の話をちょっとさせていただきたいと思います。 もしこれを利活用すると考えたら必要なものは何か。それは耐震補強の工事です。 不特定多数の方が利用するには、旧職業訓練センターは耐震の数字が少し基準に到達していない。ですので、利用するとすれば、耐震補強の工事費をどこかから捻出してこないといけなくなるわけです、工事のために。なんですけれども、私が図書館を仮庁舎に置いてはどうかというふうに考えたのは、立地という条件も、もちろんあるんですけれども、それは仮庁舎を使うメリットという資料のほうの3の部分をごらんいただいたら詳しく書いてあるんですけれども、すみません、仮庁舎と書いてありますけれども、旧職業訓練センターのことですね。旧職業訓練センターを使うメリットの一つとして、前提は都市再構築戦略事業のエリアの中にある。そして、まとまった面積があって、しかも現在活用を検討している最中の唯一の施設なんですね。まだ使う方向性は定まっていなくて、その先に耐震補強したり、利活用したりということが白紙の状態であるということです。 それで、使うにしても、じゃ、耐震補強の工事費はどうするのかというところなんですけれども、都市再構築戦略事業のエリア内にあるということなので、これも大きな方針変更が絶対に必要なんですけれども、仮に都市再構築戦略事業の一つとして旧職業訓練センターを利用させてもらうということができれば、耐震補強の工事費、それから利活用に伴ってリノベーションしていかないといけないと思うんですけれども、リノベーションの工事費というのも交付金で見てもらえるのではないかと考えていますが、その辺は、当局としてはどのような見解を持っておられるでしょうか。 ◎企画調整課長(新谷嘉敏君)  現在の都市再生整備計画におきましては、文化複合施設に関しまして文化交流ゾーンである旧丹鶴小学校跡地、また旧市民会館跡地が建設地として、にぎわいを創出するという目標で事業採択を受けているところでございます。そういう意味におきましては、議員御指摘の件は、都市再構築戦略事業の可否も含めて大きな変更に値すると思います。 そういうことにおきまして、今後、庁内建設検討委員会、また市議会のほうの特別委員会等におきまして、議員御指摘のような案が、仮庁舎を利用するといったような配置案が一つの候補になるような場合につきましては、計画の変更以前に、当然、国・県と事前協議を行う必要があると、そのように考えております。 ◆1番(北村奈七海君)  旧職業訓練センターを使うとなったら、大きな方針変更になるということなんですけれども、やはり今後の50年、60年を見据えた文化事業として、どのような建物をつくって市民の生活を豊かなものにしていくのかということを考えたら、その大きな方針変更を責任を持って県や国と協議していくという選択をすることのほうが、私はいいと思います。そして、事前協議が必要になってくるということだったんですけれども、先ほど私が指摘させていただいたとおり、仮定の話ではありますが、基本配置案、これらには、どれにもリスクがあるというのは説明を聞いていただいたら御理解いただける部分はあると思っています。 ですので、こういった案のまま進んでいくということに少しでもリスクがあると考えていただけるのであれば、私が今言ったような代替案の検討を今から始めて、しっかりとその責任を負いながら事前協議をしていったほうがよいと思っています。 計画変更の申請というのは、どんな形を選ぶにしてもやらなければならなくなるわけですね。ですので、そのときに、どういった変更の案を持って協議していくのかというのは、それこそ新宮市の主体性が問われるものになります。 私のこの案も、結局は、旧職業訓練センターと市民会館の跡地ということで分棟になってしまうんですね。そうなると、上限の金額というのは30億円から21億円に下がってしまいます。そして、これまで県や国は、そんなことを新宮市が提案してくるとはみじんにも思っておられないはずなので、大きな方針変更をしますということで、より詳細な協議も必要になってくるかもしれません。 しかし、それぞれのホールはホール、図書館は図書館という施設の機能をきちんと整備して、そしてイニシャルコストを下げる、今後の財政事情を考えた上でもイニシャルコストを下げ、その後の維持費も縮減していくためにも、私は別々に建てるべきだと思っていますが、市長、いかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  御提案大変ありがとうございます。また、新宮の文化に関して大変熱い思いを持っていただいて本当にうれしく思っておりますが、私としては、今の提案に対しましては、なかなか難しいかなというふう思います。 ◆1番(北村奈七海君)  ちょっとそのなかなか難しいというところは、具体的にどんな部分が難しいと思われて、今の答弁になっているんでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  こちらの方針が固まれば、どこかのタイミングで、特別委員会でまた発表もさせていただきたいと思っておりますが、現時点で、私としては、今議員がおっしゃっていただいた案は全く頭に入ってございません。 ◆1番(北村奈七海君)  わかりました。今全く頭に入っておられないということだったんですけれども、それだと、市長の中には、私が今まで質問の中で指摘させていただいたリスクというものは、どんな形で認識されているのかというところは、とても不安に感じる部分ではあるんですけれども、市長は、そういったリスクというのは特に考えておられないという理解でいいんですか。 ◎市長(田岡実千年君)  こちらの計画は、一応先日シミュレーションもお示しさせていただきましたが、総額で、外構や設計費も含めて55億円を予定しております。その中には国の交付金とか、大変有利な起債も含まれておりまして、一般財源としては大変少なく済むことでイニシャルコストとしては十分確保できているところでありますし、また今後のランニングコストにしても、なるべく低く抑えるようにいろいろと考えているところであります。 ◆1番(北村奈七海君)  私の質問の意図とちょっと違うお答えだったかなと思うんですけれども、私が気にしているのは、ただ単に財政の話だけではなくて、今の予定地を使うという方向に進んでいった場合に市民の方たちが本当に望んでいた建物がしっかりと建てられるのか、そしてその建物を使って新宮市の皆さんが期待していた文化的な活動を行うことができるのか。その先の心配として、事業費、文化にかけていくお金、それが今の新宮市の厳しい財政状況の中で確保していけるのかということを心配しているのであって、交付金が満額もらえる、もらえない、イニシャルコストがどれぐらいかかるというだけのリスクという想定ではちょっと十分ではないと思います。 市長は、私が言った案は一切考えておられないということだったんですけれども、考えておられなかったのであれば、これからぜひとも考えていっていただきたいと思いますし…… ◎市長(田岡実千年君)  先日から何回も言っておりますが、今回文化複合施設を市民の文化活動の拠点とともに、中心市街地の商店街の活性化の起爆剤としても整備するというのが基本にあります。 そういう中で、今予定しております旧丹鶴小学校・旧市民会館の跡地に整備するという方針は変わりございませんので、せっかくすばらしい提案をいただいたんですが、ちょっと採用しにくいかなと思っております。 ◆1番(北村奈七海君)  この場で採用してくれ、採用しないという話を繰り返していても並行線になってしまうと思うので、これ以上は言及しないんですけれども、私が最後にお伝えしておきたいのは、リスクがある案を実現の方向、絶対に実現させるという強い気持ちだけで動いていった先に、これまでどういったことが起こってきたのかということを改めて認識していただきたいということですね。それは、やはり、市長がこれまで、例えばですが、丹鶴幼稚園の跡地には絶対図書館を建てるんだ、遺跡を記録保存でいくんやということを私と市長と1年近く並行線の話を続けてきたわけですけれども、最終的に遺跡は現状保存で方針を変更されたという経緯もありますので、リスクが今想定されるものに対してそのまま突っ走っていってしまうということは、やはり避けるべきではないかなというのがここの章で言いたいことですね。 ちょっとまとめに、まとめというか、この章のまとめに入ると、代替案を考えておくべき理由というのは、先ほどずっと言わせていただいたとおりで、リスクを無視して突っ走っていく、それは避けるべきであるということですね。しかも当局は、今後、基本配置を明確にするときは、大きな変更が起こらないようにすると言い切っておられますよね。言い切っておられるんですけれども、やはり、そこで言い切ってしまわれるのは今後の展開を考えてもとても難しいし、大変なことだと思っています。恐らくですけれども、頑張っていただいても、なかなか市民の皆さんですとか、議会を納得させる案というのを提出するのは大変なことやと思います。しかも案を示していただく時期によっては、市民の皆さんの御意見、それから議会側の意見、そういったものも反映させてもらうには、かなり厳しい時期になってしまうことも予想されます。そうすると、市がこれだったら絶対に大丈夫という案を議会も市民の方もそれをのみ込むしかない状況になってしまいかねません。これまで議会も市民の皆さんも文化複合施設に関して大きな変更に振り回わされてきたわけです。今度は期限が迫る中で、もうこれ以上の大きな変更は決まったことだから許されない、そんなふうに言われてしまえば、やはり何も言えなくなってしまうという可能性は大いにあります。 でも、私はそういったことはあってはならないと考えています。現在、市民の方向けにしっかりとこの文化複合施設の整備に関して経過説明ができていないというのは、よくない状況なんですけれども、決まった方向に進めていくがための理解を求める説明というものに今後終始してしまうのであれば、よい施設をつくって市民の文化活動を後押しするという、そもそもの文化複合施設の理念に反している、その行動が反していると私は考えます。 もっと真摯に市民の方の期待の声に応えられるように、まず、基本配置の進捗状況、そして市が考えている変更の方針、それらだけでも明らかにすべきであると考えています。 市長、この秋までに基本配置の案というのはお示しいただけるということだったんですけれども、基本配置の進捗状況ですとか、変更の方針だけでも、いつ具体的にお示ししていただける予定なんでしょうか。 ◎文化振興課長(須崎誠久君)  施設配置につきましては、中世の重要な遺構の部分を現状保存するという形でどういう施設配置ができるのが一番いいのかというのを現在調査研究している段階で、今お示しすることはできませんが、なるべく早く、このことにつきましては方向性を出して、この秋には議会の特別委員会のほうにも御説明できるような形にしたいというふうに考えております。 ◆1番(北村奈七海君)  なるべく早くということで原課の方はとても今頑張っていただいていると思うんですね。ただ、そのときに大事になってくるのは、その原課の方の頑張りだけではなくて、トップの方がこれからどういった方針を示していくべきなのか。今市が置かれている状況を踏まえて、ほかに考えられる手はないのか、そういったことをもう少し視野を広く持っていただいて検討することだと思うんですね。やっぱり、それは原課の方にやってくれ、この方針でいくから、これで頼むというだけではなく、市長として、なぜそこにこだわるのか、なぜそこに建物を建てて、それだけの規模のものをつくって市民の方に使ってもらう予想がされ得るから、だからやってほしいということが、これは理想的に過ぎないかもしれないですけれども、それが私は本来のあり方だと思うんですね。 ですけど、これまでの話を聞くと、例えば課長はなるべく早くしますということで、それを頑張っていただいていると思うんですけれども、市長のほうはリスクも財政的なこともしっかりと考えられた上で指示を出されているのかというところに関しては、やはり不安はあります。 なかなかこの場でいい返事をいただくというのは難しいことではあると思うんですけれども、私は、市長というのは、この先の新宮市がどうなっていくべきなのか、そして現在、看過できない課題があって大きな問題が起ころうとしているのであれば、それを未然に防ぐようにいろいろな知恵を絞って、現場をリードしていくようなあり方が望ましいのではないかなと思いますので、そこは、正直なところ、少し今の状態では不足しているのかなと思っていますので、私が指摘させていただいたリスクの認識であるとか、現状のなかなかにっちもさっちもいかずに、市民の皆さんに向けても、議会に関しても現状を公表できていないという状況をしっかりと認識して、その行動を改めていっていただきたいと考えています。 ◎教育長(楠本秀一君)  所管の責任者としてちょっと説明させていただきます。 担当課からは議員御指摘のとおり、今の丹鶴小学校跡地、市民会館跡地に建てるという、そういう難しさは重々承知をしております。そういったいろんな課題については、私報告受けて、必ず市長、それから庁内建設検討委員会の副市長三役あるいは担当課含めて、常に情報共有しております。 そういった中で、やはり議員は50年、60年の施設だと、文化活動をしていく施設である、それはもちろん重々認識しておりますし、そういった活動を保障していく施設にしていかなければならんというのも重々認識しております。 また、中心市街地の活性化ということで老舗の商店街とともに生きていく複合施設である。そういったことも視野に入れて、今慎重に、配置計画案をお示しできないのは申しわけないんですが、もうしばらく時間を頂戴したい、よろしく御理解していただきたいと思います。 ◆1番(北村奈七海君)  時間がかかるということに関しては、それは仕方がない部分もあると思うので、私は何も早く基本の配置案だけを示せということではなくて、今当局が恐らく考えているであろう配置案は、多分ですけれども、合致するところって絶対あるはずなんです、私が考えているものと当局側が考えているものと。 ですので、そこにはリスクがあるので、そのリスクを避けるために、じゃ、どういうことが考えられるのか、そして財政的なことを考えて、建物を建てるときだけのコストを問題にしているのではなくて、本当に50年、60年といった形で市民の方が文化に親しんだまちづくりをしていこうと思ったら、継続的なお金の支出というのは絶対に必要になってきます。 そういったところも見越した規模の建物がしっかり考えられているのかというところが見えてこないので不安ですという話をしているので、それはもちろん待ちますけれども、待った暁には、そういったこちら側が想定していたリスクに関しても十分に応えられる説明資料もしくは配置案ができてくるんだと思っていいんですね。 ◎教育長(楠本秀一君)  そう理解していただきたいと思います。 ◆1番(北村奈七海君)  それでは、しっかりとどういった経緯でそうなったのかということを示していただくものを、秋ということで、なるべく早くということで、ちょっと時期は示していただけてないんですけれども、見せてもらえるようにしていただきたいと思います。 ○副議長(濱田雅美君)  北村議員、ここで休憩してもよろしいでしょうか。 ◆1番(北村奈七海君)  はい。 ○副議長(濱田雅美君)  質問中ですが、15分間程度休憩いたします。 △休憩 午後1時58分--------------------------------------- △再開 午後2時14分 ○副議長(濱田雅美君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。 1番、北村議員。 ◆1番(北村奈七海君) (質問席) それでは、休憩前に続いて質問を続けさせていただきたいと思います。 先ほど、なるべく早くお示しするように動いていっていただけるということだったんですけれども、ちょっと何点か示す前にもう少し言っておきたいことがあります。 それは、この資料にもある私が考えた市が考えているであろう検討中の基本配置案なんですけれども、これは今初めて目にする方もたくさんおられたと思いますし、話を聞かれている方の中には北村が考えた案をしゃべっただけではないかというふうに思われる方もおられたかもしれませんが、これは何回も言っているとおり総合的に考えたらこの3案ぐらいしか今の建設予定地を使おうを思ったら考えられない案なんですけれども、市長、この案以外に何か検討されている案というのはあるんですか。 ◎市長(田岡実千年君)  今の時点でお答えすることできません。すみません。 ◆1番(北村奈七海君)  それでは、この3案も検討しているということもお答えできないということですか。ほかの案は検討していないけれども、この三つの案は検討しているんですか。これ以外は検討していないという話でしたけれども、じゃこれは、この三つは検討されているんですか。 ◎市長(田岡実千年君)  今回3案ということで、北村議員のほうからきょう初めてお示しいただいたわけでありますが、我々としてもいろんな角度から研究しているところでございます。 ◆1番(北村奈七海君)  何というか、それだと結局どんな基本配置案を考えているのか、検討段階ですら示せないというのが今の市長の考え方ということなんですね。そうであるなら、なぜそんなにかたくなに検討中の案すらお答えできないという答弁になってしまうんですか。 ◎市長(田岡実千年君)  今、こちらから確実にお示しできるのは、まず平成32年度中に完成させるということと、当初の予定どおり旧丹鶴小、旧市民会館跡地に整備するというところまで申し上げられるところでございます。 ◆1番(北村奈七海君)  それで、そこしか具体的に示せないということだったんですけれども、なるべく早くという言葉を私も信じてしっかりと方針ですとか、案が示されることを期待したいわけなんですけれども、基本配置に関しては秋になるべく早くということなんですけれども、これから予想されるスケジュールとしては9月、これは恐らく議会もありますし、19日に特別委員会もありますけれども、その中で今のこの現状、一般質問の中でも方針すら明確にお答えいただけないということを考えたら、なかなか回答をいただくのは厳しいのかなと予想しています。秋というのを想定されるのは9、10、11月が通常秋と呼ばれる季節かなと思うんですけれども、じゃ9月が無理だったので10月、10月に明確な案、しかも恐らくですけれども、大きな方針変更をしたであろう基本配置案が出てくるでしょうか。市長、10月に出していただけますか。 ◎市長(田岡実千年君)  日にちについてはちょっとここでお約束できかねますが、なるべく早く出させていただきます。 ◆1番(北村奈七海君)  そのなるべく早くというのは含む意味が大きくて、秋というくくりであれば11月であっても秋なわけですよ。さきの私が心配しているいつ公表されるかによって結局議会側、そして市民の皆さんの意見を取り入れられなくなる可能性が秋が深まっていけばどんどんその可能性が高くなっていくわけです。なんですけれども、10月は市長選もありますし、そこでこの大きな争点になるであろう例えば計画変更であるとか、基本の配置案ということを示すというのは心情的にも難しいのかもしれません。でも、それでは市長は一体何のために文化複合施設を建てて、それこそこれから先の未来への贈り物と考えたら、どういう贈り物をしていくのか、そこに対して市長はしっかりと答弁ができるんでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  すみません、重なって申しわけありませんが、この文化複合施設、新宮市民の文化活動の拠点、また図書館を複合的に建設することによって子供からお年寄りまで多くの方々が集っていただける図書館をつくることになっております。そういう中で10月22日には市長選もあるわけでありますので、なるべく早く私の考えというのをお示ししたいと思っております。ただ、今言えるのは、先ほど申し上げましたようにせっかく、きょう北村議員、新たな案を示していただきましたが、このことについては全く考えておらず、予定どおりのところへ整備するということだけはまず申し上げておきたいと思います。 ◆1番(北村奈七海君)  今の答弁で言えることとしては、10月22日に市長選があるのでそれまでにはなるべく早くということでしたので、この9月もしくは10月22日までに何らかの回答があると考えておきます。 ◎市長(田岡実千年君)  計画を確定するためにいろんな調査が必要でありまして、その調査の進捗によっては、いつはっきりとお示しできるかというのはこの場ではお約束できないということであります。 ◆1番(北村奈七海君)  なるほど、それではちょっと気になるんですけれども、私が特に専門家の方に詳しくお話を聞く、具体的に調査をする、そういったことではなしに、現状出てきている資料、そして判断材料からも案の1、2、3しか無理だろうと結論づけているわけですね。これ以外に何を調査して何が不足しているので答えが出せないんですか。どういう調査を行っているんでしょうか。 ◎文化振興課長(須崎誠久君)  議員のほうからきょう三つの案が実現の可能性ということでお示しいただいていますが、あの施設の中世の川湊を現状保存した形で、どのような形で配置できるのか、またそれに伴う各案に伴ういわゆる法的規制であったりとか、支障になるようなこと等について調査・研究を進めておるところです。 先ほどの答弁にもありましたとおり、今後、調査検討をして進めていく施設配置案については二度と、二度とと言いますか、3度目になるか、4度目になるかちょっとわからないですが、そのような変更が発生することがないような形での慎重な調査を行っているということで御理解をお願いしたいと思います。 ◆1番(北村奈七海君)  結局、どういった調査をしているのかということすら、そしてその調査にどれぐらいの期間が必要で、それはどれぐらいの期間があれば終わるものなのか、そういったことすら公表できない。これは市民の方を巻き込んでこれから先の新宮市の将来の皆さんも使っていってもらおうと考えている文化複合施設をつくっていく、そういったことこそワークショップもやったり、市民の方の基本設計の検討委員会であったりといったことを踏まえてやってきた経緯をこの段階でひっくり返してしまっていると思います。調査の方法、調査機関、そういったものですら公表できない。市長、それは何でなんですか。市長に聞いています。市長に聞いているので、市長にお願いします。 ◎市長(田岡実千年君)  まだまだ不確定な部分がありますので、そこを先走ってしまうといろいろ混乱を招きかねないということで慎重に、とにかくきちっと順調に建設できるようにするためにも慎重にさせていただいているところでございます。 ◆1番(北村奈七海君)  市長、それは逆で市民の皆さんの混乱は情報が出てこないから、今どうなっているんや、これから先ホールはどうなるんや、図書館はどこに建つんや、あの空いた土地をそのままにしておくんか、そういう意見は状況をはっきりと示されないから起こっていることであり、だから混乱が生じるんですよね。ですので、今、市長が言われたことは私からすれば全く市民の皆さんの現実を見ていないと言えます。 ◎市長(田岡実千年君)  今、私たちが検討しているところにきちっと確実に建設できるかどうかということを今調査しているわけでありまして、確実に建てられるかどうかわからない中で公表することについては大変混乱を招くわけでありますし、もうここ1、2カ月で市民の皆さんに公表できる時期に来ておりますので、そこは御理解いただきたいと思います。 ◆1番(北村奈七海君)  なので、結局市長に御理解いただきたいのはこれから1、2カ月の間、情報は特に何も待ってくださいというだけで公表されず、そしてじゃ1、2カ月がたちまして、例えば10月、11月になった時点で市側からこういった基本配置案でいきます。それを示されたときに市民の方が、いや、そんなことは考えていない、もっとこういうふうにしてほしい、議員からもこれでは当初想定していたものと違っているではないかといったような意見が出てきたときに変更はできる、そう想定しているんですか。市長。 ◎市長(田岡実千年君)  こちらの案を公表させていただいた時点では、議会の御理解がいただければスタートしたいというふうに思っております。 ◆1番(北村奈七海君)  御理解をいただくというところに関して、それは意見を取り入れて、再度案を練り直すという期間をきちんと見込んでいると想定しているんですか。市長にお願いします。 ◎市長(田岡実千年君)  タイムスケジュール的なことなんで、担当から説明させていただきます。 ◎文化振興課長(須崎誠久君)  手順といたしましては、施設配置の案ができた時点で、議会の特別委員会のほうに御説明させていただきたいと思います。そういう中で特別委員会のほうでの御意見等を聞きながら進めていくということになります。そういう中で全体的なスケジュールを見ながら対応できる範囲で対応していくということになろうかと思います。 ◆1番(北村奈七海君)  やっぱり私としては、そこをとても心配しているわけですよね。結局これが一番、先ほども言わせていただきましたけれども、結局これが一番いい案なのだということで出されたものを、時間がない、今、変更申請をかけていかなかったら期限内に建物が建てられない。それは言ってみれば大きなとりでですよね。それを盾にとって、意見を聞くことができない。そういう状況になることは容易に予想されます。それは、市民の方が今後自分たちの施設として使っていく建物を建てていく中では、私は絶対にやってはいけないことだと思っている。なので、なぜこの期に及んでも調査の期間にどれぐらいがかかるのか、どんな調査が必要なのか、そういったことすら示せない。それではいけないという話をさせていただいているわけです。 そこに関してちょっと最後のほうで言わせていただきたいと思っていたことがもう一つあるんですけれども、財政シミュレーションに関してですが、先日、その財政シミュレーションの議員説明会がありまして、その中にも文化複合施設の維持費ですとか人件費、それから自主事業のお金というのが含まれていたわけです。新しく文化複合施設をつくって、今後は貸し館だけでなくて、自主事業もやっていくということだったんですけれども、文化複合施設という大きな建物をつくったからには、しっかりとそこで事業を行って市民の皆さんに文化的な活動を提供していくということは当然考えられるべきことやと思います。なんですが、市長、その自主事業費は幾らぐらいを見込んでいますか。 ◎市長(田岡実千年君)  まだちょっとざっとですけれども、1,000万円ぐらい見込んでいるつもりでございます。 ◆1番(北村奈七海君)  1,000万円ぐらいということなんですけれども、その中でそれがいわゆるソフト事業として今後の展開を考えるということなんですけれども、1,000万円という見込んだお金で市長はどういった事業を行えば市民の皆さんの文化的な活動が活性化できると思っておられるんですか。 ◎市長(田岡実千年君)  新宮市市民の皆さん、文化活動を積極的に自主的にもやっていただいているところでありますので、そういった積極的に活動してくださる方の力も借りて、いろんなことをやれればと思います。 ◆1番(北村奈七海君)  余り具体的なお話ではなかったと思うんですけれども、実際ざっくりと1,000万円ということなんですけれども、この周辺で熊野市、市民会館のホールを持っておられるんですけれども、熊野市は年間約900万円で自主事業を行っているんです。今のざっくりと1,000万円ですと、熊野市が今やっているところと差額は100万円になるんですけれども、それぐらいの規模感ということなんですね。熊野市の市民会館というのはホールで760席なんです。新宮市が想定しているのは1,120席は確保するというような話だったと思うんですけれども、明らかに400席違いがある中で事業費として考えているお金というのはほぼ同額、そして財政シミュレーションを見ますと財政的な余裕というのはほとんどないんですね。ですので、熊野市と同じぐらいの事業費であるのであれば、そして財政的な事情で事業費がそれぐらいしか、それぐらいしかというのは余りいい言い方ではないんですが、やはりそれしか支出するのが難しいということであれば、同じぐらいの座席数でいいんじゃないですかね。きのう教育長は文化複合施設の規模の縮小も考えていく時期に来ているというような話をたしかされていたと思うんですね。 ◎教育長(楠本秀一君)  12番議員にお答えしたのはそういった視点も必要であるということでお答えさせていただきました。 それと文化活動ですけれども、新宮市には基本的となる文化活動、新宮市展、県展、市民音楽祭、それから、伝統芸能大会、熊野芸術文化セミナー等々が基本的な文化活動になってこようかと思います。それプラス市長がおっしゃっていました市民の方でいろいろ写真家の方の写真展であるとか、当然個展が開かれるとか、そういった市民の方の活動あるいはコーラスグループもいっぱいありますから、そういった活動で使われると。だから1,000万円であろうが900万円との差というのはそれほど考えるんじゃなくて、いかに今後文化活動が市民を下からじわっと起き上がってくるか、今基本としている文化活動を中心に、基礎としてそういううねりをつくっていく場所、そこが文化複合施設じゃないかな、そのように考えております。 ◆1番(北村奈七海君)  私が言っているのは自主事業ということで、それはもちろん市民の方の皆さんがホールを使って文化的な活動をされるというのは歓迎すべきことですけれども、市が主体となって、どういう事業を行っていくのかといったところで結局熊野市とほぼ同規模なんですよね。これから文化にお金をかけていくべきか否かと考えたときに、文化複合施設が建設終わった後も今度はまた大きな事業をしないといけないはずなんですよね。それは何かというと、新宮城の石垣の整備です。それは新宮城の石垣、国の史跡指定も受けているものですけれども、それは今後やっていかないといけないはずなんです。そこにかけていくお金、期間、そういったものは年間でかなりの金額になります。ざっくりと5,000万円から6,000万円ぐらいはかかっていくんじゃないでしょうか。そういったものは国の補助もあるかもしれませんが、それぐらいの規模の支出が今後続いていくと考えると、厳しくなってくる財政事情からすれば自主事業にかけられるお金、下がりこそすれ上がるということは難しいんではないですか。市長、そういったことも考えられているんですか。 ◎市長(田岡実千年君)  先日財政シミュレーション、議員の皆さんに説明会でお示しさせていただきましたが、その中でしっかりと組み込んでいるところでございます。 ◆1番(北村奈七海君)  もしそれをしっかりと組み込まれて、今後の財政状況のことを本当に考えられているということであれば、これまで話をしてきたような文化複合施設そのものを建てていくということには私はならないと思います。きのう教育長が言われたように縮小するという視点も必要どころの話ではなくて、明らかにそういった方向に進んでいかざるを得ない。それは財政的な見通し、そして建物の立地、施設の規模、そういったことを考えたら結局、調査にどれぐらいの期間がかかる、かからないではなくて、出てきている情報だけでそういう方向に進まざるを得ないというふうに考えられると思うんです。だから私が言わせていただいているのは、そういったリスクがある、それは再三私が言わせてきていただいた一時調査も全面保存すべきではないか、それは違う、でも結局一時調査の部分はほぼ保存される。そして、丹鶴幼稚園の跡地、そこも絶対に掘ったら重要な遺構が出るからやめたほうがいい、代替案を持ったほうがいい、市長は記録保持でいく、それで1年やってきて、それで6月で遺跡は現状保存します。今も同じことをやっていると思っていただきたいです。このまま進んでいったら施設の規模、今後の財政状況、そういったことを考えたら明らかに今計画を変更すべきという私の主張を市長は一切考えないという返答で答えているわけですよね。 市長先ほど4度目はないようにすると言いましたが、先ほどの言葉と明らかに矛盾しているんですよね。今後は大きな変更がないようにすると口ではおっしゃられるんですけれども、絶対にこのままでは二度あることは三度ある、三度あることは四度ある、昔からの故事をそのまま体現する。そういう状況になって後から皆さんがこんなはずではなかった、こういうつもりではなかった、市民の皆さんにどう説明して理解を求めるのか、そういう話に絶対になります。それが違うということであれば今この場で根拠をもって違うという説明をしていただきたいです。 ◎市長(田岡実千年君)  御心配ありがとうございます。 心配していただく中で、北村議員、複合施設を縮小せえということでありますが、3棟から2棟ということで1棟先送りさせていただいたところで大変市民の皆さんをがっかりさせている面もありまして、これ以上縮小はしたくないというふうに思っております。またちょっと答弁重なりますが、設計費とか外構費を入れて総額で今55億円予算確保しているところでありまして、この予算でしっかりと予定しているところへ平成32年度中の完成を目指して建設するということは全然不可能なことではなく、実現性があることであります。大変心配していただけるのはありがたいですが、余り心配し過ぎるとまた周りの市民も不安になったら悪いんで、安心していただきたいと申し上げたいと思います。 ◆1番(北村奈七海君)  本当にそれでいいのかというのが私が最後に言いたいことでありまして、市長に私が先に質問したのは、私の言っていることが違うのであれば根拠をもって違うと否定してほしいと言ったはずです。今の市長のお答えは、不安になっても仕方がないので安心してくれ、そんな話で誰も安心できないと思うんです。それがこれから50年、60年使われていくであろう施設を建てていくに当たって市長が言うべき言葉なのかということをもう少し市長には考えていただきたい。安心というのは言葉だけの問題じゃないと思うんです。財政的に裏づけがあって、長期的にこういった事業が行えるから、だから安心してくださいということが必要なんだと思います。それにもう今の時代はやはり夢のある政策のために湯水のようにお金を使える時代では、残念なことなんですけれどもないと思います。それはもう皆さんはずっと当局の中で働かれていて、もうわかっておられるはずです。これからは地味な政策を地道にやっていくということでしか財政的な裏づけがしっかりとれた市政運営というのはできないと思います。私は夢を諦めろと言っているわけではなくて、夢をしっかりと実現するためには堅実な計画、そして堅実な貯蓄、それをいかにして使うかという計画、そういったものがなかったら足元がおぼつかずに、それは夢ではなくて、ただの、言葉は悪いですけれども妄想でしかないと思います。ですので、今は我慢のしどきであって、特に第三セクター等改革推進債という財政シミュレーションの中で大きな位置を占めている借金を返し終わるまでは、より堅実な方向を進んでいくべきだと思います。 市長は再三言わせていただいてもなかなか理解を得られない、なかなか話が折り合わないということになっていますが、絶対に、もう時間も過ぎているので、最後に言わせていただくとすれば4度目がある。そして、現実的に施設を縮小して別の代替案を考えざるを得なくなるときが来る。それをもっときちんと認識していただきたい。 以上です。 ○副議長(濱田雅美君)  一般質問を続けます。--------------------------------------- △大石元則君 ○副議長(濱田雅美君)  4番、大石議員。 ◆4番(大石元則君) (質問席) 質問に入る前に、昨日の同僚議員の一般質問において、私の言葉足らずのせいでニュアンスが異なっていたように思うので改めてここで説明させていただきたいと思います。 私も人の悪口を言わないを信条にさせてもらっております。これには私なりのきっかけがあってのことであります。私の父は農家の長男として大石家のためにどんな苦労も苦労とせず、家族のために80歳の人生を送りました。学歴も尋常高等小学校とひたすら農業に取り組んでくれた人であります。地域にあっては縁の下の力持ちとして決して表舞台に出ることはありませんでした。ただ、不思議なことに父の悪口を聞くことはありませんでした。楽しくお酒を飲む人でした。私が選挙に出るとき、父より年上の地域の方から、お前の父、勇はどんなときでも決して人の悪口を言わない人だった、誇りに思いなさいと励ましてくれました。そのときに私は人の悪口を言わないようにしよう、そう決心しただけであります。ただ、それだけのことであります。よろしくお願いします。 それでは、通告に従い一般質問を始めさせていただきます。 まず、最初に今回の一般質問の趣旨を説明させていただきます。 私は6月議会の一般質問で議員として取り組んでいく課題を提示させていただきました。これまでの人生経験の中から一次産業の振興と災害対策、そして揺りかごから墓場までの市民生活に欠かせない医療、介護、福祉を取り上げていきたい旨を表明いたしました。得意とする分野もあれば不得意ではあるが必要に迫られたので調査・研究を積み重ねている分野もあります。 期せずして、田岡市長は第2次新宮市総合計画に着手され基本構想を提示されました。当然これまで2期8年にわたり新宮市の課題に取り組まれた経緯を生かした上で市民と共有できる基本構想になっていると推察いたします。市長の見解を求めます。 ◎市長(田岡実千年君)  今回策定しております第2次総合計画においては、市民アンケートなどの基礎調査結果、また私自身の2期8年間の実績と課題も踏まえる中で審議会発足に当たりまして委員の皆様に私のまちづくりに対する思いを語らせていただき、基本構想の諮問をさせていただいたところであります。 皆様には4回にも及ぶ審議会で議論いただきまして8月の下旬に答申をいただき、基本構想としてまとめたところであります。いろいろ課題が山積する中ではありますが、この掲げた六つの政策目標が実現しますよう、また議会の御協力もいただきながらしっかりとまちづくりを進めていきたいというふうに思っております。 ◆4番(大石元則君)  確かに目指すべきは人とまちが輝き、未来へつなぐまち新宮市でありましょう。政策目標として、1、安心・安全に暮らせるまち、2、心豊かな人を育むまち、3、ともに支え合い幸せ感じるまち、4、安定した雇用を生み出すまち、5、魅力ある文化がつなぐにぎわいのまち、6、健全かつ効率的な行財政運営と定められているのもうなずけるところであります。 しかし、肝要なのは目標達成のためにみんながどれだけ切磋琢磨するかであると考えます。私が今回取り上げている内容は全て基本構想の序論3、本市の主な課題として上げられているものであります。新宮市が現在直面しているこれらの課題を市民とともに解決していってこそ、目指している新宮市が実現できると考えます。 そこで、当局はこれからどういった道筋でもってこれらの課題を解決されるおつもりなのかお聞かせいただきたいと思います。 ◎企画調整課長(新谷嘉敏君)  基本構想に記載させていただきました課題はいずれも重いものでございます。また、重要な課題でございます。具体的な取り組みにつきましては、今回議案上程させていただいております基本構想承認後に基本計画におきまして施策の方向性がより具体的に議論されることになります。この10年間が本当に今後の本市の命運を左右すると言っても過言ではない非常に重要な10年になるかと思います。そういう意味におきましても当然基本構想に掲げた課題を解決できるというのは行政だけで決してできるものではございません。そういう意味におきましては、今質問の中で議員御指摘のとおり、市当局のほうにおきましてはもちろん同じ方向に向かって邁進するということは非常に大切なことでありますけれども、民間活力をいかに活用するかということが非常に重要なポイントになってくるかと思います。 また、今回基本構想策定に際しまして事前に若手グループ等にいろんな提案をいただいてございます。そういった若い職員の柔らかい発想というんでしょうか、前向きな発想、こういったことを非常に取り入れていく必要があるかと思います。そういったところの貴重な意見をいただきながら、今後の10年間をいいまちづくりになるように進めていきたいというふうに考えてございます。 ◆4番(大石元則君)  それでは、私なりの立場に立って政策目標を目指しかつ持続可能な観点から新宮市の主な課題について一般質問を続けてまいりたいと思います。 新宮市は、高田村、熊野川町との合併に伴い、山あり海あり水資源にも恵まれた自然豊かなところであります。一次産業の活性化は心の豊かさをも育んでくれます。とりわけ牛という生き物は四つの胃袋を持つおかげで草を牛肉や牛乳に変えてくれます。4本の足で道なき野原に踏み込み耕作放棄地をも耕地に戻してくれる能力を持っています。さらに牛ふんは発酵させることによって貴重な有機質肥料を提供して栄養豊富な野菜づくりに貢献してくれています。 先日、宮城県仙台市にて第11回全国和牛能力共進会が開催されました。一部テレビでも放送されていたようであります。この大会について農林水産課長は御存じなのでしょうか。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  はい、存じております。全国和牛能力共進会とは5年に1度和牛日本一を決める大きな大会であり、和歌山県からは今回3頭を出展したと聞いております。 ◆4番(大石元則君)  実は、私もこの大会に行ってまいりました。全国39道府県から地域の厳しい予選を通過した500頭余りの和牛が仙台市の夢メッセみやぎに集結し、種目に当たる第1区から第9区まで最終比較審査が行われました。今、平見課長が言われたように5年に1度の大会なので和牛のオリンピックとも言われております。今回の共進会では「高めよう生産力 伝えよう和牛力 明日へつなぐ和牛生産」の開催テーマのもと、繁殖能力の改良と遺伝的多様性の維持拡大やおいしい和牛肉の効率的な生産などの課題に取り組んだ大会であります。この大会に出品することにより、畜産農家の生産技術を向上させるとともに、熊野牛のブランドを全国にPRする絶好の場でありました。ますます和牛生産農家の活躍がこれからも期待されるところであります。新宮市にも熊野牛の生産者の方々がいますが、現在の運営規模はどの程度のものか把握されておるのでしょうか。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  現在、市内には子牛を生産する繁殖農家が3軒、また子牛を育て肉にする肥育農家が1軒ございます。3軒の繁殖農家で合わせて約80頭、また肥育農家で12頭を飼育しております。 ◆4番(大石元則君)  以前には、高田地域でも山本さんという方がおられ、林業の傍ら繁殖経営をやられていて、県下でも一、二を争う能力の高い子牛を生産しておりました。乳牛を飼いながらやられていた方もいて、今よりもっとたくさんの熊野牛を育てている畜産農家がいらっしゃいました。 ところで肥育された肉牛は市内の食肉処理場でさばかれることになりますが、繁殖農家は産ませた子牛を8カ月ぐらいで子牛市場へ出荷することになります。 さて、和歌山県内でも子牛の市場が開催されていることを皆さんは御存じなのでしょうか。農林水産課長、いかがでしょうか。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  存じております。県内では唯一田辺市にて熊野牛子牛市場が年4回開催されております。約300頭の上場と聞いております。新宮市からは平成28年度で7頭の出荷がございました。 ◆4番(大石元則君)  この市場については、過去には県農協が田辺家畜市場として運営を行ってきておりました。現在は熊野牛産地化推進協議会が運営を行っております。協議会のメンバーは繁殖農家と市町村及び県の職員で構成されており、事務を畜産協会和歌山が受託して行っているところであります。 この協議会での運営では、家畜取引法上の家畜市場とはみなされず課税における特別措置が受けられない状況にあります。そこで、今後の熊野牛ブランド化推進も含め、熊野牛の生産をより推進し、確かなものにしていくためにも、この熊野牛の市場を家畜取引法上の家畜市場とすべく、もう一度県農協に運営をお願いしたいと思っております。子牛の価格が高どまりしている今こそそのときと考えます。当局の意見を聞かせていただきたいと思います。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  今、大石議員がおっしゃったように、田辺市場で子牛の売却による所得については、現在の課税の特例措置が受けられず、繁殖農家の方々にとって田辺の子牛市場に出荷することが大変重荷となると聞いております。 農林水産課としましては、県農協へ再度田辺家畜市場の運営者になるよう働きかけを行っていきたいと思っております。 ◆4番(大石元則君)  前向きな御意見を受け、生産農家の方々も期待されると思います。 市長、熊野牛は近隣の那智勝浦町、古座川町、串本町、本宮町でも飼われております。広域での課題でもあるので足並みをそろえることが必要になります。ぜひリーダーシップをとっていただき、紀南の熊野牛生産者の声が県農協に届くようにしていただきたいと思いますが、市長いかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  わかりました。市長会もしくはこの近隣の新宮東牟婁1市4町1村の方々と時々お会いして話をしておりますので、そのときにきょうの話をしたいと思います。 ◆4番(大石元則君)  よろしくお願いしたいと思います。 ところで、現在熊野川町地域、高田地域では耕作放棄地が目立ってきており、その有効活用が課題とされております。しかしこれらの土地は放牧地や採草地としての利用価値が高いと思われます。そこで、地域おこし協力隊の制度などを活用して、熊野牛の生産に取り組める体制を構築していくことができれば新規就農者を迎え入れる可能性が生まれます。結果として移住・定住促進の一助となるのではと考えますが、担当者の意見を求めます。 ◎熊野川行政局住民生活課長(山本茂博君)  議員おっしゃられておりますように、本地域は農家の高齢化などによって非常に耕作放棄地もふえてきております。その対策といたしまして、採草地等として利用することは有効な手段であると思っております。また畜産業を念頭に置きまして移住・定住を希望される方が熊野牛の生産に携わっていただくことになれば大変喜ばしいことでもあります。 今後、移住・定住の促進や地域の振興を図る上で御提案いただきました件も含めまして農林水産課と協議しながら進めてまいりたいと考えております。 ◆4番(大石元則君)  農林水産課長、バックアップをよろしくお願いしたいと思うんですが、その点。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(平見良太君)  熊野川地域、また高田地域等々で定住促進のために、一次産業の発展のために協議等々しながら進めてまいりたいと思っております。 ◆4番(大石元則君)  ありがとうございます。 これは余談になりますが、耕作放棄地と言えば、率先して熊野川町においてはひまわりまつりが開催されたと聞いております。ことしのひまわりまつりはどういう内容になったのでしょうか。 ◎熊野川行政局住民生活課長(山本茂博君)  昨年にも増して約2,000人の来場者でありました。たくさんの人に来ていただて非常に盛り上がりを見せた中で、物産販売においても14店舗、それからダンスの団体も御参加いただきましてこの祭りを盛り上げていただきました。 ◆4番(大石元則君)  来年もやっていただける、取り組んでいただけるんでしょうか。 ◎熊野川行政局住民生活課長(山本茂博君)  最後に地元の役員の方の挨拶の中で、ずっとしばらくこの先も続けていきたいという挨拶をいただきましたものですから、事務局として続けていきたいなと思っております。 ◆4番(大石元則君)  ことしは天候が不順で種まきが予定どおりできなかったと聞いております。来年はよい天気を望んでおります。ありがとうございます。 さて、全国和牛能力共進会の話に戻らせていただきます。 この共進会では、第2区の若雌の部の出品者の中に高校生がいました。宮崎県では初めて、全国では30年ぶりの快挙でありました。事前にニュースで知り得ていたので直接現場へ訪ねてまいりました。そこで知り得たことは、出品牛のれな号、れな号は平成28年5月25日生まれで現在妊娠中、両親とも名牛北国7の8と平茂勝という血統の持ち主であること、性格はおっとりしていて物事に動じない牛であること、クラブ活動として部員8名でこの2月から絶え間なく世話をしてきたことを唯一3年生であるキャプテンの瀬戸口君に話を聞くことができました。前回の長崎大会、前々大会の鳥取大会では2連覇してきている宮崎県であります。レベルの高い宮崎県の予選を通過しての快挙だけにクラブ員8名の熱いまなざしがとても印象的でした。審査の結果も33頭の中で5位入賞という見事なものでした。宮崎県小林市の小林秀峰高校のクラブ員の努力が報われたものとなりました。牛と子供たちの出会いが最高のドラマを演出したと思います。 思えば私が乳牛を飼って酪農業をやっていたときに、地元の中学生3人が3日間ではありましたが一緒に早朝に搾乳をやり、その後田んぼへ出て稲刈り、さらに天日干しの作業、稲束を一つ一つかけていく仕事なのでありますが、これを体験してもらった記憶があります。たしか8月下旬の暑い炎天下で作業していた様子をそのときたまたまではありますが、卒業式の場でその様子を見せるために撮影に来ていたのが市長だったように記憶しておりますが、その当時のことを市長は覚えておられますか。 ◎市長(田岡実千年君)  光洋中学校の学校運営協議会のメンバーとして活動させていただいたときで、もう大石議員のところの田んぼを撮影させていただいたのも13、4年前かもわからないんで、大変大石議員も若いときだったというふうに思っております。 これ、光洋中学校が教室での授業だけではなくて、地域のいろんな仕事の現場へ実際に子供たち何日間か体験させようという大変すばらしい活動でありましたので、学校運営協議会としてはそれを記録にとって、終業式のときなどにみんなに見せようということで、そういうことをさせていただきました。本当に大石議員のところへ行ったときも3人だったと思いますが、中学3年生が真っ黒になって、ちょうど稲刈りぐらいをやっていたときだと記憶しておりますが、本当にすばらしい学校での実際のこういった現場での取り組みというのも大変いい取り組みだなというふうに記憶しております。 ◆4番(大石元則君)  覚えていただいて本当にありがとうございます。市長みずからその当時撮影されたものが中学校で放映されたときの反響などはどうだったのかなという、ちょっと気がかりがあったんですけれども、どうだったんでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  撮影した自分がいうのも何ですが大好評でして、それは毎年卒業式にDVDにして各生徒に学校運営協議会が配っていると。今も多分続けていただいていると思います。 ◆4番(大石元則君)  機会があえば私もぜひ見せていただきたいものだと思っております。 ところで、現在、新宮市の小中学校で保護者が第一次産業に従事している家庭はどれぐらいあるのかお聞きしたいと思います。 ◎学校教育課長(嶋田雅昭君)  時間の関係で全ての小中学校について正確な数字は把握できておりませんが、各小中学校に問い合わせて計算したところ、全体の2%程度に満たない少ない状況になりました。 ◆4番(大石元則君)  少ないとは覚悟していました。でもゼロ%でなくてほっとしております。 子供たちが農林水産業にふれる機会が少なければ、それだけ農林水産業への理解が薄れ廃れていくのも無理がないかもしれません。 学校では、子供たちに農林水産業を理解してもらうための教育活動をされているのでしょうか。 ◎学校教育課長(嶋田雅昭君)  小学校5年生の社会科の授業で農林水産業について学習します。また、市内の多くの学校では公設市場の野菜の出前授業、木材協同組合の木工教室、漁協の魚の出前授業などを実施しています。年間を通した米づくりや木材の伐採、間伐などの林業体験、学校園での栽培活動などをする学校もあります。 ◆4番(大石元則君)  子供たちの様子はどのような、嫌々そういう授業をしているのか、雰囲気的にはどうなんでしょうか。 ◎学校教育課長(嶋田雅昭君)  子供たちがふだん目にすることのないような生の野菜とかあるいは生の魚、そういうものに接して目を生き生きと輝かせながら講師の先生の話に食い入るように見入っておる様子が印象に残っております。特に生産者の方の生の話をじかに聞くというのはなかなか機会がありませんので、子供たちにとっては新鮮なものであったように思っております。 ◆4番(大石元則君)  今、お答えいただいたような形で農林水産業が子供たちの可能性にかかわれることはとてもうれしいことだと思います。子供たちが生き物や植物に触れる機会を大切にすることが第一次産業の活性化にもつながっていくものと思います。 ○副議長(濱田雅美君)  大石議員、休憩してもよろしいでしょうか。
    ◆4番(大石元則君)  どうぞ。 ○副議長(濱田雅美君)  質問中ですが、15分間程度休憩いたします。 △休憩 午後3時19分--------------------------------------- △再開 午後3時37分 ○議長(屋敷満雄君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 先ほどの4番、大石議員の一般質問において不適切な部分の訂正の申し出がありましたので、議長においてこの申し出を許可し、訂正を行いますので、御了承願います。 一般質問を続けます。 4番、大石議員。 ◆4番(大石元則君) (質問席) 一般質問を続けます。 教育の充実についてであります。 そこには子供たちの生きる力を育んでいくとあります。先ほどの話の流れの中で、私が考えたのは、機会があれば、子供たちと一緒に水田の草刈りをやってみたいなと思っております。教育長、そういう話になったら、子供たちと一緒に参加していただけるでしょうか。 ◎教育長(楠本秀一君)  そういう機会があれば、参加してみたいと思います。よろしくお願いします。 ◆4番(大石元則君)  学校関係者の方とも打ち合わせができればと思っております。 さて、私の目指す一次産業の振興に関連して、新宮港を初めとする雇用の創出があります。 私の住む木ノ川では、新宮港埠頭株式会社によるナマズの養殖事業のための工事が進んでおります。既に稚魚を育てる施設だけは完成しているように見えます。実際、稚魚は順調に育っているのでしょうか。また、大きくなってさばくようになった場合、どこで調理することになっているのかお尋ねいたします。 ◎企業立地推進課長(小渕学君)  新宮港埠頭株式会社が実施いたしますナマズ養殖事業につきましては、これまで御説明をさせていただいておりますとおり、本年3月に養殖場をつくるということで新宮港埠頭株式会社が木ノ川地区に事業用地を確保し、養殖施設等の建設工事を進めているといった状況でございます。現在は、成魚の養育施設につきましては建設の途中ですけれども、産卵場につきましては完成をしておりまして、既に産卵から稚魚の養育の段階を迎えるというふうに聞いてございます。 また、あわせてお尋ねの成育した後の加工施設についてでございますが、新宮港第二期工業用地、新宮港埠頭のチップヤード脇に水産加工の施設がございます。現時点では、これを活用する予定であるということを聞いてございます。 ◆4番(大石元則君)  それでは、いつになったらナマズのかば焼きは食べられることになりそうなんですか。 ◎企業立地推進課長(小渕学君)  これまで新宮港埠頭株式会社のほうからは、成育するのに約8カ月要するというふうに説明を受けてございます。それを考えますと、平成30年度に入ってからなのかなというふうには考えております。 ◆4番(大石元則君)  一次産業から六次産業化への目玉商品のように理解しておりますが、ぜひ順調にいくようによろしくお願いしたいと思います。これからも皆さんの協力を得ながら一次産業の活性化に今後とも取り組んでまいりたいと思います。 次に、医療、介護、福祉の果たすべき役割として、人口減少、少子高齢化対策の中に、高齢者だけではなく、市民の誰もがいつまでも元気で生きがいを持って活躍できる地域社会づくりとあります。赤ん坊が生きがいを持って活躍できるかどうかは別として、新宮市の地域包括ケアシステムとは、揺りかごから墓場まで安心して一生暮らせていけるシステムであると私には思えてきたのですが、いかがでしょうか。 ◎健康長寿課長河邉弘ミ子君)  地域包括ケアシステムは、高齢者の分野を中心に考えられてきた、住みなれた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができることを目指していますが、高齢者の相談にかかわる中で、相談を解決しようとすれば、高齢者の取り巻く家族の問題でありますとか環境など、住んでいる地域を含めた支援体制を整備しなければ根本的解決にはつながらないということを実感しております。 また、大石議員がおっしゃる揺りかごからとなりますと、高齢者に限らず子供や大人、障害を持つ人、日々の生活に困窮している人など、多様な人々の暮らしを包括的に社会全体で支えていくということになるわけですけれども、そのために、国におきましても幅広く対応できる包括的支援体制となる地域共生社会の実現に向けて取り組んでいく方向であると把握してございますので、市といたしましても、子供、障害のある方等も含めた方も視野に入れ、支援できるよう取り組んでいかなければならないと考えています。 ◆4番(大石元則君)  市長、今、担当課からの説明を受けて、私には一生涯通じて安心して新宮市で暮らせるために、新宮市の地域包括ケアシステムの目指すところはそのように思われてなりませんが、市長自身はどうお考えなんでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  今、担当のほうから答弁ありましたように、この地域包括ケアシステムというのは、主に高齢者への施策でありますが、議員おっしゃるように、行政としてはやはり生まれてきた赤ちゃんから亡くなるときまでの高齢者の方々が幸せに暮らせる、特に困っている方を少しでも普通の生活ができるようにするのが行政の一番大きな使命だと思っておりますので、そういったところをこれからもしっかりやっていかなければならないと思っております。 ◆4番(大石元則君)  ぜひ、しっかりやっていってしかるべき懸案だと思いますので、よろしくお願いして、引き続き委員会で充実させていければと考えます。 あと、子育て推進課長の平見さんにお聞きしたいんですが、これまで行政マンとしての経験を積まれてきて、今の立場で考える安心して子供を産み育てることができる環境づくり、これについてどのようなお考えを持っておられますか。 ◎子育て推進課長(平見仁郎君)  議員の御質問につきましては、私もいろんな思いがございます。基本的なものではありますが、安心して子供を産み育て、子供が健やかに成長するには、やはり妊娠、出産、子育ての環境整備が重要でありまして、保健、医療、福祉、教育の連携をとりながら子供の成長に合った支援が必要であると考えております。また、妊娠期から子育て期に切れ目のない支援をするため、関係部署でより連携し、その仕組みづくりというんですかね、そういう構築が必要かなと、そういうふうに思ってございます。 私ども子育て推進課におきましては、昨年から実施しておりますファミリーサポートセンター事業や子育てサークル、育児相談等々、地域で活動する子育て支援団体や組織活動のより一層の支援が必要であると感じておりまして、また母子保健と子育て支援センターがより密に連携し、例えば赤ちゃん訪問や転入家庭訪問、園訪問等の充実をさせて、子育て家庭の支援の充実を図ってまいりたいと、そのように考えております。 ◆4番(大石元則君)  私も教育民生委員会に属することになりましたので、これから勉強させていただきたいと思っております。 次に、災害対策の基本として、防災・減災対策の充実があります。 この9月で紀伊半島大水害から丸6年。亡くなられた家族にとっては7回忌を迎えられたことになります。改めて冥福を祈ります。 復興が進み、人々の記憶から災害の光景が消えつつあります。きょうはよいお天気になっておりますが、西からは既に勢力の大きい台風18号が迫ってきています。次の連休、18、19日には影響が出てくると進路予想が出ています。3月議会においても大雨が降って、国道168号が土砂崩れによって通行どめになりました。そのときに、議会を休会するタイミングが少しおくれたように感じました。情報の収集、伝達に問題はなかったのでしょうか。そして、台風18号に対しての対応はどうなっているのか、説明を求めます。 ◎防災対策課長(田中幸人君)  まず、3月議会とのことですが、6月議会の大雨のことかと思います。議会の休会のタイミング等につきましては、議会でお決めいただいたことですんで、私から述べることでありませんので、当日の状況を簡単に説明しますと、当日は、真夜中の1時47分に時間雨量30ミリ超えたということで、参集メールが発信され、その後、市としては災害対応に当たっております。その後、2時20分に大雨洪水警報が発表されて、引き続き対応に当たりました。その間、このときは久しぶりの大雨だったんですが、我々としては、本流の水位については余裕があるだろうということで、土砂について注視するということで、土砂災害の県のメッシュを常にチェックしておりました。 その中で、串本町や那智勝浦町のところについて割と早い段階で色が変わって、よく言われますスネークラインというのが危険水域に入ったりしていたんですが、新宮市についてはまだそこまで行っておりませんでした。そういうことで、国道168号の通行どめになったのは9時過ぎだったんですが、ちょっと判断が我々が考えていた以上に国道168号の状況がよくなかったということになっています。一応、土砂については一番判断が難しいと言われていますが、やはりこれは反省点として、適切な判断ができるように心がけていこうということで、その後、我々自身も課内において協議はしております。 そして、台風18号についてですが、この台風については、けさ市役所の職員向けのネットの掲示板ありますんで、そちらで台風の進路についての情報提供をして、そして連休中の対応については、自主避難の受け入れも含めて参集がある可能性についてはもう周知しております。また、金曜日の段階ですとある程度、和歌山気象台の説明会の状況とかも把握できますので、早い段階で市長初め災対本部の本部員の皆さんに集まっていただいて、連休中の対応について、大体の方向性は決めておきたいと思っています。 ◆4番(大石元則君)  ありがとうございます。6年前の災害前、これまでの6年間、防災対策課として災害以降、特に改良してきたなり取り組まれたことは、具体的に何か一つあれば、よろしくお願いしたいと思います。 ◎防災対策課長(田中幸人君)  台風以降、ハード的な面で言えば、河川の監視カメラの設置なども、これはやっぱり大変有効な手段となっております。また、庁内の体制としては、大体時間雨量30ミリ降った場合には職員参集とか行っておりますが、その都度災害対策本部のような形を設置し、専門に情報収集をしたり、またそれを発信したり、また、庁内の災害対策の各部の情報の共有を図ったりということを徹底して行っております。また、今年度はいろいろと新しい庁舎になりましたんで、その上で新しい庁舎に対応できるような各部の訓練等、そういうことも積み重ねてはきております。 ◆4番(大石元則君)  今後の取り組みに期待したいと思いますが、市長、復興が進み、6年もたつと記憶も薄れてまいります。ましてこの6年間に貴重な経験をされた60人ほどの職員も退職され、そのかわりに60人ほどの新たな職員の方が採用されておるように聞いております。今後、記憶の風化が進む中、災害への対応力が求められると思います。全職員に身につけさせていくべきと考えますが、対応力のある職員の育成に努めていかなければならないと考えますが、市長の見解を求めたいと思います。 ◎市長(田岡実千年君)  6年前の歴史的な災害を経験した中で、市役所内においては全然風化はしておりません。本当に全職員、いざ災害というときには、全員が災害対応するということが醸成しつつあるわけでありまして、防災担当の西参事、また田中課長においても大変厳しく指導もしてくれておりまして、災害対策本部も6年前のときと全然レベルが違うほどしっかりしているというふうに私は思っております。毎年毎年何人かずつ職員は入れかわりますが、新しい職員が入ってきても、災害に対しての意識の高さ、災害対応をしっかりするというところはしっかりと身につけてもらいたいと、そう思っております。 ◆4番(大石元則君)  災害はいつ起こるかわからない中での職員の皆さん方への市民の期待、依頼も大きなものがあるかと思いますが、今後とも積極的な対応をお願いしたいと思います。 いま一つ課題があります。これから巨大地震が起こったときに懸念されるのは、医療センターであります。 大きな災害があったときには、医療センターが受け入れることになると思います。入院患者を抱えながら多くのけが人を治療することになる想定もあります。そんなとき、適切な対応を果たしてとることができるのかということが問われております。もう既に医療センターにおいては、大がかりな災害対応訓練が行われたと聞いております。当局の考えを聞きます。 ◎医療センター庶務課長(佐藤尚久君)  医療センターにおきまして、ことしの7月29日に大規模地震の発生を想定した医療活動訓練を実施いたしております。この訓練の想定としましては、訓練を実施した土曜日の早朝に巨大地震が発生したというものでございまして、まず、医療センター内に災害対策本部とDMAT活動拠点本部を設置いたしました。そして、今回の訓練では、東北の秋田県、また東京都、奈良県といったところからDMAT隊が医療センターに来て医療活動訓練に参加していただきまして、新宮市や周辺地域の被害状況や医療ニーズの把握を行いながら、多数の傷病者、けが人の受け入れ訓練を行ったというものでございます。医療センターでは、来年1月もしくは2月にも、なぎ看護学校の学生なども参加していただくような災害訓練を実施することを予定いたしております。 今後も災害拠点病院としまして、また新宮市の医療救護部としまして災害の発生の際に的確な対応、活動ができるよう、実のある訓練を重ね、災害発生に備えてまいりたいと考えております。 ◆4番(大石元則君)  起こってみないとわからない世界もありますが、普通に考えてみますと、ふだん入院患者の手当なり通院されている方の手当なり、それなりの仕事量があるかと思います。災害時に対応されるときには、どういうことになるのか、そういった前提での対応、訓練、この点についてはどういう取り組みがなされているのか、まだそこまでいっていないのか、お聞かせいただければと思います。 ◎医療センター庶務課長(佐藤尚久君)  訓練におきましては、重傷度判定、トリアージと申しますけれども、トリアージ訓練を中心に行っております。先般の訓練では、一度に70人ないし80人の傷病者が押しかけたというふうな訓練を行いました。相当現場が混乱しまして、逆に言えば実のある訓練であったなというふうな感想を院内、また外部から来ていただいた助言者の方からもいただいております。実際、災害起こった際には、本当に集中して患者、傷病者の方々が押しかけることもありますので、今後の訓練の参考にするのに十分な内容であったというふうに考えております。 ◆4番(大石元則君)  今後の訓練の取り組みに期待したいと思います。 冒頭、私の尊敬する議員の方のお話を少しさせてもらいました。自分のためにその方のお話の中でためになったと思いましたのは、何事も基本が大切であると思いました。 そこで、田岡市長、私は小学生の子供に、今、新宮市はどれだけお金を持っているのか、借金はないのかと聞かれたことがあり、絶句してしまいました。目の前でそういう問いを小学生から声かけられたら、今、新宮市の財政状況を小学5年生の子供にどう説明しようかとしたときに、私はちょっと説明のしようがなかったんですけれども、田岡市長も何もかもわかっている中で、どれだけ小さな子供に、小学生にそのお話ができるのか。田岡市長の場合はどうなんでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  実は、小学校3年生が社会の授業で市役所を毎年訪れてくださっておりまして、いろいろ市長室で質問を受けたりとか、こっちから市の取り組みについてお話をさせていただいたりはしております。その中で、借金のお話は質問受けたことはないんでありますが、もしそういう質問があれば、今、広報新宮でわかりやすくグラフで財政シミュレーション示しておりまして、その中に借り入れの推移等も出させていただいております。この間、議員説明会で示させていただいたグラフも非常にわかりやすいかと思いますので、そういったところを利用して、もし質問があれば説明すべきかなというふうには思っております。 ◆4番(大石元則君)  残念ながら、私には今の話で小学5年生にちゃんと話できる自信がございませんので、担当課でちょっとフォローしていただけませんか。すみません。 ◎財政課長(小林広樹君)  市の財政状況について一言で説明するのはなかなか難しいことではございますけれども、現在、合併後、いろいろ大きな事業をやってきながら、基金としては普通会計で82億円ほど積み立てている状況でございます。 一方で、大きな事業をするに当たりまして借入金をしておりますので、借入金の残高としては264億円ということで、その金額につきましては、なかなか小さい金額ではないと考えておりますけれども、その中で、全て純粋な借金というわけではございませんので、市の負担ということであれば40%ということで、約97億円ということであります。全体的な収支としては、当然、現在のところ黒字で推移しておりますし、ただ、先日、財政シミュレーションでお示しさせていただきましたとおり、今後につきましてはなかなか厳しい状況も考えられるところでございますので、いろいろ行政改革に努めながら、事業の見直しをしながら、今後のいろんな課題についてやっていくために安定的な財政基盤を築いていきたいということでよろしいでしょうか。すみません、説明合っているでしょうか。 ◆4番(大石元則君)  わかりやすく説明してもらおうと思ったら、池上彰さんにお願いするのが一番だなと今、実感いたしました。申しわけありません。 次に、公共施設のマネジメントが上げられております。 これに関して、防災上、耐震性がこれまで問題になってきました。同僚議員の北村議員の一般質問の中にも仮庁舎の話が出てまいりました。この仮庁舎については、400万円ほどの予算で耐震性を確認されたと聞いております。その結果、耐震性には不備があったと報告を受けています。でも、実際、耐震性の確認をされた中で、耐震補強しようとすれば、あの建物で幾らぐらいかかるのか。当然、耐震診断をお金をかけてやったのだから、そのめどをつけての話であると私には思えるのでありますが、実際、あの建物を耐震補強すると思えば幾らかかるのか、その点についてお尋ねいたしたいと思います。 ◎総務課長(尾崎正幸君)  お尋ねの仮庁舎に使っておりました旧職業訓練センターの耐震補強の関係でございますけれども、これについては、議員今お話しされたように、耐震診断の結果、耐震強度がないということになっております。その耐震補強に係る費用でございますけれども、こちら現在、北村議員の御質問でも答えたとおり、活用方法検討委員会でその活用とその方法について、活用をどうするのか、するのかしないのか、また、する場合にはどうするのかという検討をいたしております。そういう中で、耐震補強の方法等もございます。正確なといいますか、これぐらいかかるというのはなかなか申し上げにくいところでございますが、概算といいますか、今大体これぐらいではないだろうかという額といたしましては、ざっと四、五千万円というところではないかということを考えてございます。これは、当然確定した数字ではございませんので、その点を含みおきいただきたいと思います。 ◆4番(大石元則君)  概算、それぐらいは最低かかるだろうという理解をさせていただきたいと思います。 この建物はどうなるかという質問もしたかったんですけれども、北村議員の中でそれなりのお答えがあったように思います。 あと、防災上、考えられる建物といえば、これから建てられる文化複合施設がございます。担当課に聞きたいと思いますけれども、この建物ができたら、災害が起こったときには、当然、避難所として活用できることを考慮に入れることも今の時代では必要かと私は思います。担当課はそういったことも考慮されているのでしょうか。 ◎文化振興課長(須崎誠久君)  今の文化複合施設につきましては、先ほどからありましたように、旧丹鶴小学校の跡地、それと市民会館跡地を利用して整備するということで検討を進めているところですが、その中には、中核避難所として丹鶴体育館がございます。そういう中で、防災対策課と協議しながら、新しく建つ文化複合施設の避難場所等との考え方について協議していきたいというふうに考えております。 ◆4番(大石元則君)  小学校なり体育館なり、どうしても被災者が多くなった場合には、限られた建物に収容されることになるのは東北大震災でも実証済みだと思います。特に、丹鶴小学校跡地においては、体育館しか残っておりません。そういった面でも、災害に備えた支えとしてしかるべき対応が必要かと考えております。 市長、その点についてどうお考えでしょうか。私の危惧するのは、新しく建物建つときには、災害に備えた構えをしようじゃないかと、防災対策の一環でお尋ねしております。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  有事の際のそういった避難所の確保ということについては、行政のいろんな施設を改修する中では、今後改修部分については、そういう機能を持たせた施設を考えていくということは当然必要なことというふうには認識しております。 ◆4番(大石元則君)  それでは、今、検討されている仮庁舎においても今後、残していければ、タイミングの問題ですけれども、場合によっては避難所ともなり得るような話なんでしょうか。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  これは、改修するという前提でお話しするとすれば、当然そういう機能は、この周辺であれば、当然この庁舎そのものも避難所としての機能も持たせるということですし、福祉センターも指定をしておりますし、以前の災害時のときに旧職業訓練センターも避難所として使用してきておるということですから、これを耐震補強するということになれば、当然そういう機能は付随すべきやと、考えていく必要があるというふうに思います。 ◆4番(大石元則君)  いよいよ終盤であります。私は、今回の一般質問を準備するに当たり、第2次新宮市総合計画の基本構想、これを検討したときに少し気づいたことがあります。今、人類は100歳まで生きる時代に突入してまいりました。計画を立てるなら100年の計をもって立てるべきであろうと考えるようになりました。 市長は、その点についてどういうお考えをお持ちでありましょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  大きく考えてそういった100年の計というのは、あるべきかなということも思いますが、ただ、現実的に10年ごとであります。ただ、広い意味では、議員おっしゃるとおりその壮大な計画もありかなというふうには思います。 ◆4番(大石元則君)  私が気づかされたのは、昭和33年に、そのときの当時仙台市長、振興していくときに100年の計を持ってやられたと。確かに城跡には天守閣はございませんでした。そのかわり交通網を整備されて、政令都市になるぐらいの力を得たと知り得ました、今回の機会がありましたので。 と申しますのは、これから100年先を考えたときに、日本の人口は多分半分になっているであろう。3・11に匹敵する大震災を経験することもあるであろう。そう考えてみたら、これからの5年、10年どう対応していくべきか、進むべき道が見えてくるように思います。そうなると、ここ5年、10年は、今のままのいい条件、好条件が維持できるようにとりあえず考えられます。その先、これから先100年を考えたときに、持続可能な新宮市にしていくためには、今のうちに先を見越して手を打つべきところは打っていくべきだと考えます。 例えば、今問題になっている文化複合施設は、これからの情勢によりますが、文化ホールと図書館の建てかえに切りかえて、安全なところに分棟案のメリットを生かしてさっさと建ててしまったほうがいいんじゃないかと。もし万が一、今、予定されている用地に文化ホールしか建てることができないときには、仮庁舎をリフォームして図書館にすれば、皆さんに提供できると。これは、北村議員もお話ししていたようですから、私は私なりに思うところであります。 さらに、中心市街地の再生や歴史・文化を活用した交流人口の拡大、これを図るなら、新宮城跡公園の整備に取り組み、誰もが気持ちよくくつろげる環境整備をやればいいと思います。手入れの行き届いた公園ほど気持ちのよいところはないと思いますし、城跡からはすばらしい景色を望むことができます。 何事も人命優先の目線で考えれば、今、課題になっている重要な遺跡の発見、発掘は、新宮人の御先祖様が火災に備えるために空き地を大切にしなさい、それに空き地があれば、テント村にしてイベントをできるではないか。さらに、貴重な遺跡は残していけるのだから、にぎわいを呼び込む、努力できる可能性が生まれるのではないかと今の新宮人に呼びかけているように私には思います。何事も災害対策を第一に考えることが肝要であるのではないでしょうか。 田岡市長の見解を求めたいと思います。 ◎市長(田岡実千年君)  総合計画は10年ですが、議員御指摘のように100年後を見て計画することも大変大切だというふうに思います。また、新宮城の整備については、大変歴史に造詣が深い前田賢一議員からも御指導をいただいているところでありまして、やはりあの周辺、新宮市にとって文化の拠点として大変大事なところであります。新宮港が工業の拠点に対して、あの周辺、文化の拠点だというふうに思っておりまして、そういう意味で、大変すばらしい新宮市、資源があります。またさまざまな意見いただいて、魅力ある新宮市づくりに邁進してまいりたいと考えます。 ◆4番(大石元則君)  期待しております。 どうにかこうにか今回の一般質問のゴールが見えてまいりました。私なりに新宮市の主な課題に取り組んで見てきました。事前の通告内容は、結果として各担当課の方々に面倒をかけることになりました。しかし、皆さんの頑張りもなければ、これからの新宮に明るい未来はやってこないと思えるような時代に直面していると思えるようになりました。 そこで、いま一度この基本構想を現実のものにするために、次なる作業である基本計画の作成、実施計画へと進めていくことになると思います。今後のスケジュールはどうなっているのでしょうか。担当課、いかがでしょうか。 ◎企画調整課長(新谷嘉敏君)  総合計画策定に向けた今後のスケジュールでございますが、まず、今回、基本構想が今議会において承認されることが不可欠でございます。御承認いただいた後は、本格的に基本計画の策定作業に入るわけでございますが、基本構想、策定作業と同様、庁内の策定委員会、また外部組織の審議会を交互に開催して計画づくりをしていくというところでございますが、今後は、基本計画策定という、より詳細な施策ごとの取り組み方針を議論することになります。 これまでは事務局のほうで対応させていただいたわけでございますが、今後の審議会におきましては、庁内の関係部課長のほうにも御同席をいただきまして、審議会委員の皆様と意見交換を交えながら作業を進めていくという工程でございます。恐らく来年の2月中まではこうした会議が中心になって計画づくりの作業を進めていくことになろうかと思います。3月中に入りまして、当然、今年度中の策定を目指しておりますので、計画の内容を固めて策定をしていきたいと。また、策定前には議長、副議長のほうにも御相談をさせていただきまして、基本計画の内容を、全容をまた議会説明等を通しまして説明させていただく機会を設けたいというふうに考えてございます。 これまでの審議会におきましても、委員の皆様から積極的な、前向きな意見をいただいてございます。基本計画においてもより活発な意見が予測されます。そういう意味におきましては、10年に一度の計画でございますので、本当に実効性のあるいい計画づくりをしたいと、そういうふうに考えてございます。 ◆4番(大石元則君)  ここで意見を求めるのは不謹慎かもわかりませんけれども、今回の私の一般質問、今後、少しは生かされる部分があるのでしょうか。ちょっと御感想をお願いしたいと思います。 ◎市長(田岡実千年君)  ありがたく思っております。 ◆4番(大石元則君)  さて、いよいよ最後の質問です。 田岡市長、きょうは何の記念日でしょうか、お答えください。 ◎市長(田岡実千年君)  本日、世界法の日でありまして、1965年の9月13日本日から20日までワシントンで開催された法による世界平和第2回世界会議で、9月13日を世界法の日とすることが宣言されたということであります。 ◆4番(大石元則君)  世界法の日があれば、日本法の日もあると思いますが、いかがでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  日本は、1960年から10月1日を法の日としているということであります。 ◆4番(大石元則君)  私は思ったんですけれども、記念日とは言えども、世界津波の日、これは日本が制定したのが……。世界法の日でさえ、日本法の日と違う日にちが設定されています。でも、世界津波の日に関しては、日本が主導権をとって記念日を制定している。これは、ある意味すごいことだなと思っております。ありがとうございました。 次回からは、新たな趣向を用意しておりますので、ぜひ再会できることを心から祈念いたしたいと思います。 第11回全国和牛能力共進会の開会式で、村井嘉浩宮城県知事が5年前に開催県として引き受けたとき、ある意味苦渋の選択であったが、無事開催にこぎつけられることに深く感謝される挨拶をされておりました。これを受けて、生産者を代表しての宣誓がありました。その内容を報告させてもらい、私の今回の一般質問を終わることにします。 おのれを信じ、みんなを信じ、和牛の未来を信じ、頂点を目指し、ここにおられる皆さんと最高のドラマをつくることを宣誓いたします。 以上です。ありがとうございました。--------------------------------------- △延会の宣告 ○議長(屋敷満雄君)  お諮りいたします。 本日はこの程度をもって延会いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(屋敷満雄君)  御異議なしと認めます。 よって、本日はこれをもって延会とすることに決定いたしました。 あすは午前10時から会議を開きます。 本日は御苦労さまでした。 △延会 午後4時24分...