4つ目には、住民の文化活動の拠点となっている
中田福祉会館は既に狭隘であり、また十分な設備がされていなく、地域要望としてお願いしている 300人程度の集会ができ、各諸団体がフルに活用でき、地域振興の向上を図れる総合的会館の建設をとの要望も既に当局にお願いをしてありますが、これら等の計画をどう考えておられるかお尋ねをいたします。
次に、関連しまして、下水道の整備計画と今後の取り組みについてでありますが、かねてより清潔で快適な生活環境を確保するための上・下水道の早期整備を望む声は大変大きいものがありますが、今回の
住宅団地造成計画の具体化により、その必要性は一層強まったと思うのであります。
また、昨今の
一般家庭排水での河川汚染も目に余るものがあり、そこで
下水道整備についてお伺いしたいと思います。
現在、
小矢部川流域下水道の
砺波庄川幹線が今年度完成することに伴い、いよいよ新年度から戸出地区での
汚水幹線工事に着手されようとしていますが、これに隣接する中田地区における下水道の整備計画はどのようになっているのか。
また、今後、早期整備に向けどのように取り組んでいかれるのか。
また、昨年9月の同志クラブの江尻議員の代表質問に対して、市長は、中田地区に関しては、庄川横断について
河川管理者である建設省と協議を重ねており、来年度には事業認可を得たいと答弁をされたのであります。既に、地元では庄川を横断するためのポンプ場の土地も地権者等の了解も得ており、その後の取り組みの経過を踏まえ、現時点での状況を開発部長にお伺いいたすものであります。
次に、団地造成には、
周辺道路整備は絶対に欠かせない課題となるわけでありますが、新年度予算では麻生・
常国線道路整備予算が 9,000万円余り計上されていることはまことに結構なことでありますが、とりわけ
主要中心道路となる県道富山・戸出・
小矢部線整備は欠かせないものであり、現在は歩道の新設が進められていますが、さらに幅員の拡幅と消雪の設置が急務とされております。
さらに、
団地予定地東側を南北に通ずる市道大門・今泉線についても、昭和55年から昭和62年度にわたり、3億 2,000万円余りをかけ、幅員12メートル、両側に歩道を取りつけ、高岡市境界から滝交差点まで 1,500メートル余り整備され、その後4年間、滝、常国、大門との接点までの区間が放置され、地元民から
早期事業着工の要望が強まっているところであります。
当局の説明によりますと、大門町との接点の調整や他地区における重要道路の増加やまた当時今泉地区での
土地物件交渉に時間がかかり、
大変関係職員が苦労され着工完成されたとも耳にしておりますが、改めてこの席から御苦労なさった皆さんに敬意と感謝を申し上げるのであります。
しかし、こうした問題も、時代の流れの中、車社会に対応するためにも、また地域の発展につなげるのも、まず道路網の整備が最大の課題であることは関係住民にも認識が深まり、積極的な事業の推進のために全面的な協力を惜しまない声をお伝えし、さらに交通量が一段と増す県道、市道の整備促進を図るべきと思いますが、今後の計画について期待の持てる建設部長の答弁をお願いいたします。
最後の質問は、
北陸自動車道高岡インターの設置についてであります。
新総合計画の超目玉とも言うべき
北陸道高岡インター設置の問題は、昨年9月の
事務的調査費の予算化以降、10月には官民一体で「
設置調査研究委員会」が発足し、これらを受けて新年度予算には本格的な調査費 2,050万円が計上されるなど、着実に取り組みの前進が見られています。さらに、県議会において、中沖知事も、市の調査への協力、指導、助言に前向きな姿勢を示しておられます。こうした
追い風ムードも受け、今後、同委員会を中心とした本格的な調査の進展が期待されるのであります。
私も、この問題につきましては、私の住む中田地区が北陸道が本市区域内を通過する唯一の地区であるということもあり、特に重大な関心を持たざるを得ないのでありまして、また地区の方でもさまざまな期待の声や意見もお聞きしているのでございます。
そこで、こうしたさまざまな声も踏まえた私なりの
インター設置に対する提言めいたものを申し上げ、当局のお考えをお聞きしたいのであります。
さて、
インター設置でまず問題となりますその設置場所であります。これは第1には、
インターチェンジの
施設そのものの設置場所をどうするかという問題でありますが、第2には、これからのインターが、
開発インターとして周辺における大規模な開発事業の一環として整備されるものであることから、そうした開発事業の区域をどうするかという問題があるわけであります。
私は、一案として、
インターチェンジの位置を、その背後地として、つまりその南側に県が構想しております「丘の夢」
レクリエーション地域をいただき、一方、内陸側には
広域流通基地等が配置できる地点、すなわち中田地区に置くということが一番よい考え方ではないかと提言するものであります。
この「丘の夢」構想につきましては、昭和62年12月定例会で、同僚の清都議員が質問に取り上げたことがありますが、
射水丘陵地を中心に広域的な
レクリエーションゾーンを整備しようとするものであり、県を中心に砺波市、大門町、小杉町、富山市、八尾町が参加しております。私は、この「丘の夢」構想のアクセス、すなわち出入口あるいは隣接道路として
高岡インターをこの大
規模地域開発の拠点に組み入れ、御坊山、和田川流域を含む展望豊かな自然景観を生かした
広域レクリエーション開発ゾーンを設定し、行楽、
休憩施設等を周辺に集積してはどうかと考えるのであります。
一方、
アクセス道路の問題につきましては、当然新たな庄川架橋が必要と考えられますので、インターから高岡法科大学に目標を設定して、新たな橋を設置し、市街地へのアクセスにするとともに、これを延伸して国道 156号及び
能越自動車道インターチェンジとの連携を図ってはどうでしょうか。
さらに、
インター周辺の内陸部の開発については、物流、
トラックターミナル等流通基地を設定するとともに、新たな工業団地を配置してはどうかと思うのであります。
実施主体等、まだ検討すべき課題も残っておりますが、広域的な
レクリエーションゾーンの開発により、一説に 350億円から 400億円とも言われる
開発投資額の問題もクリアすることができ、またインターから 156号、さらには能越道につながる
アクセス道路により、幹線道路の連携の強化が一層図られるのではないかと思います。
本格的な調査はまだこれからという段階で、答弁しづらい点があるかとは思いますが、
インター設置及び
周辺地域開発を広域的な視点から検討してもいいのではないかとの考えから、私なりの構想を申し上げたわけでございまして、この点につきまして開発部長の御見解をお聞かせ願いたいのであります。
以上で、私の質問が終わるわけでございますけれども、最後に一言、先般、6日の代表質問で
社会クラブ代表の山森議員から西山開発につきまして、当時の議会参与は大変どうだとかいう厳しいお言葉がありましたけれども、現在、私は佐藤市長以下、非常に議会参与の皆さん方が御苦労なさって今日までの高岡市を築いてこられたという、そのことを高く評価しておる次第でございます。たまたま私の質問が、その中でこの3月議会を最後にやめられます
中山建設部長の答弁が最後の登壇の機会ともなられますし、特に道路網の関係につきまして再質問のないようなひとつ答弁を期待して、私の質問を終わります。
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答 弁
5 ◯副議長(伏江 清君) 当局の答弁を求めます。市長 佐藤孝志君。
〔市長(佐藤孝志君)登壇〕
6 ◯市長(佐藤孝志君) 12番 柳清議員の中田地域の振興策に係る御質問についてお答え申し上げます。
中田地域は、庄川中流域の
右岸中央部に位置し、西側に清流の庄川、東側に丘陵地、その間には豊かな田園地帯が広がりを見せております。この地からの北アルプスと
射水丘陵地の眺めは大変すばらしいものがございまして、高岡市においても屈指の景観を有する地域となっております。私は、この豊かな緑と清流に包まれた自然の景観を生かした活力ある地域社会の形成を目指して、今後、農業、工業、商業、住宅等のバランスのとれた土地利用を図っていかなければならないと考えております。
今回の住宅団地の計画に際しましては、ただいま申し上げました地域の特性を十分に踏まえ、市民から求められる利便性や快適性、そしてより豊かな居住環境をつくり、多くの市民の皆様の定住化を目標として、この事業の推進に努めているところでございます。このようなことから、中田地域の将来の都市的な発展を考え、既存の市街地や周辺地域、そして
公共施設等と有機的につながった緑豊かな道路、すなわち中田の歴史的風土に調和した植樹帯を有する都市街路として、幅員20メートルの
中田東西線並びに幅員16メートルの
中田環状線の整備を計画的に進めていきたいと考えております。
この新しい住宅団地、
常国住宅団地でございますけれども、この建設計画の中では、下麻生伸町から常国団地、そして
中田小学校を連絡する幹線市道を平成3年度から整備する計画でございまして、これによって周辺地区と一体的な利用が図られ、環境が整備されるとともに、地域振興の基盤づくりの役割を果たすものと考えている次第でございます。
次に、中田地区の土地利用につきましては、新しい総合計画の基本構想におきまして、中田地区の既存市街地を含む西側部分をいわゆる
計画開発推進地区と位置づけております。新年度におきまして、まず先ほど来の住宅団地の造成に着手するものでございます。今後は、中田地区の特性を生かして自立した
コミュニティーを形成するため、先ほども申し上げましたように、農林業、商工業の振興を図りつつ、快適な居住環境を確保し、もってバランスのとれた土地利用を展開してまいりたいと考えております。
次に、新たな工業団地の立地についてでございますが、高岡市では新総合計画の第6次事業計画におきまして面積50ヘクタールの工業団地の造成を計画いたしているところでございます。事業の実施に当たりましては、土地利用上の問題、工業用水及び排水問題、
交通アクセス等を総合的に検討いたしまして、新工業団地の立地を進める方針でございます。中田地区をも含めまして、今後、十分調査検討していきたいと考えております。
次は、
中田総合福祉センターの設置についての御質問がございました。
中田地区につきましては、今、申し上げました
住宅団地造成事業が開始されますことから、今後、当地区は大きく住宅地域が広がり、人口の増加が見込まれるのでございます。現在、中田地区は、
スポーツ活動や福祉会館においての地域住民の学級、講座、趣味、けいこ事などの公民館活動が大変活発でございまして、また住民の諸会合に多く使用されていますことから、今日的に中田地区における
コミュニティーセンターが必要になってくるものと思われるわけでございます。そこで、現在の中田支所と福祉会館のあり方や、さらには図書館の改築もあわせまして、総合的に勘案し、検討してまいりたいと考えております。
先ほどは、市幹部に対する激励、評価のお言葉を賜りまして本当にありがとうございました。
以上をもちまして、柳清議員の私に対する御質問の答弁とさせていただきます。
7 ◯副議長(伏江 清君) 建設部長 中山邦夫君。
〔建設部長(中山邦夫君)登壇〕
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◯建設部長(中山邦夫君) 12番 柳清議員の御質問にお答えいたします。
答弁に先立ちまして、一言お礼を申し上げたいと思います。
長い間懸案事項となっておりました大
規模住宅団地造成事業が、中田地区において平成3年度にいよいよ着手する運びとなりました。これもひとえに地元の関係者の皆さん並びに議員各位の御理解と御協力、そして御指導のたまものであります。ここに深く感謝とお礼を申し上げます。
それではまず最初に、
主要地方道富山・戸出・小矢部線についてお答えいたします。
この道路は、中田地区を縦貫する
重要幹線道路であり、また常国団地の完成に伴い交通量の増大が当然予想されますので、早期整備の必要に迫られている道路であります。
現在、富山県では、昭和62年度より
庄川中田橋右岸橋詰から
主要地方道新湊・
庄川線下麻生地内までの延長約 1.1キロメートルの区間につきまして、
交通安全施設事業として、
自転車歩行者道を片側に設置するための拡幅事業を平成3年度完工をめどに事業を実施されているところでございます。
また一方、平成元年5月には、
中田市街地の骨格道路として、
庄川中田橋右岸橋詰から住宅団地までの約延長 1.7キロメートルの区間を二車線で両側に歩道を設けた幅員20メートルの
都市計画道路中田東西線として都市計画決定したところでございます。今後、この
中田東西線を早期に整備していただくよう富山県へ強く要望していく所存であります。
次に、市道今泉・大門線についてお答えいたします。
この道路は、
主要地方道新湊・庄川線と
一般地方道井栗谷・大門線のほぼ中間に位置し、砺波市から高岡市を経て大門町に至る
広域幹線道路であり、住宅団地への
アクセス道路としてはもとより、県道の
バイパス機能としても中田地区での重要な役割を果たす幹線市道でございます。これまで、昭和55年度から昭和62年度にかけて、砺波市との境界であります今泉地内から滝地内までの延長約 1.5キロメートルの区間を改良整備してきたところでございますが、滝地内から大門町境の常国までの延長約 1.5キロメートルが未改良区間となっております。この区間につきましては、現道での拡幅整備はかなりの家屋の移転が伴いますことと、また
住宅団地造成事業など
中田市街地東部における
新規計画等と連携が必要なことから、新たなルートも含め具体的な事業計画を策定中でございます。中田地区の振興と発展を促進するため、また同地区の
市街化調整区域約24ヘクタールが市街化区域へ編入される予定の状況も考慮し、早急な整備が必要でありますので、総合計画第6次事業計画の中でこの区間の整備を位置づけておりまして、鋭意取り組む所存であります。
今後は
常国団地造成事業及び大門町の道路計画との調整、協議を図りながら、早い時期に事業を着手するよう努める所存でございますので、御理解と御協力をお願い申し上げます。
ただいまは、柳清議員から大変な御賛辞をいただき身に余る光栄と存じます。残された日は20日間余りでございますが、議員各位の御期待に沿うよう一生懸命努力しますので、今まで以上の御指導、御支援くださるようお願い申し上げまして、答弁といたします。
9 ◯副議長(伏江 清君) 開発部長 熊木史郎君。
〔開発部長(熊木史郎君)登壇〕
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◯開発部長(熊木史郎君) 12番 柳清議員の御質問にお答えをいたします。
まず、中田地区の
下水道計画と今後の取り組みについてでございますが、申すまでもなく、
下水道事業は生活環境の改善と潤いのある水と緑の都市景観の形成の上からも最も重要な事業であり、本市といたしましても積極的に整備促進に努めているところであります。
さて、中田地区の
下水道整備につきましては、懸案になっておりました汚水幹線の庄川の中田橋の横断につきまして、
河川管理者である建設省と協議を重ねてまいったところ、このほど見通しがつきましたので、平成3年度中に中田地区の事業認可を得まして、平成4年度から着工し、精力的に整備に努めてまいりたいというように考えております。
次に、
北陸自動車道高岡インターチェンジについてお答えをいたします。
全国の主要都市を結ぶ高速道路は、その高速性、定時性、快適性等から、
インターチェンジのある地域の産業、経済の発展に大きく貢献するものであります。このことから本市では、市地域内に2つの
インターチェンジが設置されることになっております
能越自動車道が、一日も早くその整備、供用開始ができるよう努めているところでございます。
御質問にあります
北陸自動車道高岡インターチェンジの設置につきましては、新総合計画にも位置づけられ、昨年10月末経済界と市による「
北陸自動車道高岡インターチェンジ設置調査研究委員会」が発足いたしまして、調査活動を開始したところであります。平成3年度から本格的な調査に取り組むということになったのでございます。この委員会では、
インターチェンジの周辺の
都市的土地利用、
アクセス道路、
インターチェンジの場所、建設のための財源の確保など5つの項目を中心に調査を進めるということになっております。
一方、国におきましては、
北陸自動車道に新たな
インターチェンジを設置するためには、既設の小杉、砺波の
インターチェンジを利用する合計交通量を維持しつつ、
新設インターチェンジを利用する数千台の交通需要を発生させることが必要であるというように言っております。このことから、高速道路を有効活用し、
インターチェンジを利用する新たな交通を発生させるような工業団地、
流通業務団地などの大規模な
地域開発事業が必要であり、また
開発型インターチェンジとなりますことから、この
地域開発事業の実施により
インターチェンジの
建設負担金を生み出すことも必要となるのであります。
したがいまして、明年度から、市及び
調査研究委員会が行います調査といたしましては、農業や地域の環境、さらには
開発事業そのものの採算性も考慮しながら、どのような開発をどの地域で行うか、また
北陸自動車道の本線の構造や附属施設及び
アクセス道路などの条件から、どのような形式の
インターチェンジをどこに設けるかなどについて調査を行うべきと考えております。高岡市全体の
開発プロジェクトや近隣市町村の開発計画、富山県の「丘の夢」構想を含むいろんな計画なども考慮に入れながら、中田及び戸出地区をも含めた広い範囲を検討対象として、
調査研究委員会と一体となって、富山県や国などの御指導、助言をいただきながら進めていきたいというようにも考えております。
以上をもちまして、柳清議員の私に対する答弁とさせていただきます。
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11 ◯副議長(伏江 清君) 25番 古市義雄君。
〔25番(古市義雄君)登壇〕
12 ◯25番(古市義雄君) 7年前だったと思いますけれども、長生寮の増改築の問題を取り上げて、決算特別委員会の皆さんと一緒に長生寮を訪れたことがございます。そのときに、委員の皆さんの中から、非常に古くなったと、そしてまた非常に狭いと、これは何とかしてあげないかんというようなことで、その中にお見えになりましたおばあちゃん方に、「何とかしてあげまっそ」と言うたら、「あんたらっちゃしてくれっしゃると、あんたらちゃ仏さんみたいもんや」と、このように大変喜ばれたのでございますけれども、7年を過ぎますと、先日ちょっと調査があって訪れましたら、その方はお亡くなりになったということを聞きまして、大変胸を打たれることがございました。私はこの問題は非常に何回も何回も申し上げて、市長には非常にしつこいようでございますけれども、その点でひとつお許しをいただきまして質問させていただきます。
今や、日本は世界一の長寿国となっております。総人口に対する高齢者の比率も、年々高くなっているところであります。ちなみに、昭和60年末の本市における65歳以上の人は、2万 1,100名で、総人口の約11.9%でありました。現在は、2万 6,132名で14.7%と、5年余りで 5,032名、2.8 %の増加を見ているのであります。
このように人口の高齢化が進む中、一方では、扶養意識の変化、核家族化の進行など老人の孤立化が進むとともに、社会参加も困難になるなど、老人を取り巻く環境は一段と厳しくなっているのであります。長年にわたり社会に貢献してきたお年寄りが、健康で生きがいのある日常生活を過ごせるよう福祉施策の充実が強く求められているところであります。本市においても、高齢者生きがい対策の充実、寝たきり、ひとり暮らし在宅老人養護対策の強化、保健医療総合対策の推進などなされてきたところであります。養護老人ホーム、特別養護老人ホームなどの充実も強く求められるところであります。
本市の養護老人ホーム入所者居室状況の現状は、平成3年3月1日現在で、入所者は 129人、うち女子部屋は23室、93人、男子部屋は11室、36人、夫婦部屋7室で3組、全体では41室、135 人で、5年前に比べ10.4%も増加しているのに、部屋の数や畳数は従来のまま変化がなく、1人当たり畳2枚の割り当ては依然として解消されていないのであります。
参考までに全国の住宅1世帯当たりの畳数は、30.6畳で1人当たり9.55畳、富山県は何と1世帯当たり 48.28畳、1人当たり 12.93畳となり、高岡市は1世帯当たり45.7畳、1人当たりは12.19 畳となっているのであります。
ところで、県下でも富山市の慈光園をはじめ井波町の楽寿荘、流杉老人ホームなどすべて老朽化や大部屋の解消に向けての増改築は終わっており、本市長生寮だけが取り残されたのであります。
私は、長生寮の件で質問するのはこれで3回目でありますが、同僚議員の柳清・窪田両議員もこの問題を取り上げ、一日も早い全面改築の必要性を訴えてきたところであります。長い間、家族や社会のために働いてこられたのに、何らかの都合で家庭生活から離れなくてはならないことを余儀なくされたとき、私たちは余生を楽しく、心豊かに暮らしたいものであります。まして高齢者の方々には、よい環境を一日も早く実現してあげたいと思うのであります。
幸いにして、平成3年度の予算に養護老人ホーム長生寮改築基本計画策定費69万 7,000円が計上されたことは、まことに喜ばしい限りであります。ちなみに、60年12月議会で質問に立ちましたときも、間もなく取りかかるような話でしたが、はや5年も経過してしまいました。そこで、市長にお伺いをいたします。いつごろ工事が着工できるのか、その見通しと養護老人ホームに併設されている特別養護老人ホームも同時に改築が望ましいと思うのでありますが、県の取り組みについてあわせてお伺いをするものであります。
なお、8日の県予算委員会で、厚生部長は特別養護老人ホームの施設整備率は全国一であり、今後も積極的に整備を進めていくと答弁されているのであります。一日も早く改築をお願いして、次の項に移ります。
次に、桜谷古墳の整備について教育長にお尋ねをいたします。
二上山は、高岡市に住む者に深いかかわりを持ち、古来、神の山として、また遠出や狩りに、また家持のころは歌にも詠み込まれるなど、私たちには親しみのある山であります。歴史はこの山を中心に誕生し、文化もはぐくまれてきたところであります。標高 273メートルの主峰から丘陵の北、東、南の三方に発達している台地では数多くの遺跡が発見され、また北側と南側には古墳群が数多く認められるところであります。
県内で最大級の前方後円墳のある桜谷古墳は、この二上丘陵の北北東の端に当たる太田旦保地区内の海抜20メートルの台地で、富山湾や氷見平野、はるかに能登半島や立山連峰を望む景勝の地にあり、東西約 300メートル、南北約 150メートルの範囲に2基の前方後円墳と12基以上の円墳が認められ、二上丘陵周辺では特に規模も大きく、出土品の品々から4世紀末から6世紀末にわたるものと推定され、県下で最も長い年代にわたる古墳群が1カ所に集まっているのが桜谷古墳の特色とも言われているのであります。昭和9年に国の史跡に指定され、40年から41年にかけ、前方後円墳2基の環境整備事業を行い、それ以後史跡公園として保存されたところであります。
最近、歴史探訪や史跡めぐりがブームとなってきており、昨年開館した万葉歴史館の盛況ぶりや太田の武田家の入観者数の増加ぶりを見ても、それをうかがうことができるのであります。桜谷古墳も同様でありまして、小・中学校の生徒や学生、熟年愛好者たちがたくさん訪れているのであります。しかしながら、受け入れ体制が不十分なため、せっかく来られた方々にも満足を与えていないようであります。
その第1点は、駐車場がないことであります。狭い歴史公園に乗用車やハイヤーを乗り入れたり、路上に4、5台の観光バスをとめたりすることが多く、とめるところがないので素通りする人も多いと聞いているのであります。
第2点は、便所がないことであります。近所の民家へ用を足しに行き、民家の方々でも余りに頻繁なので困っているのであります。
最後に、古墳の保護であります。第2号墳の崩れもひどいことから、これ以上の風化を防ぐ手だてを講じて、我々の先祖の暮らしと文化を知る手がかりとあかしを後世までに残していきたいと考えるのであります。
以上、3点の対策を早急に講じる必要があると思うのでありますが、教育長の考えをお伺いし、私の質問を終わります。
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答 弁
13 ◯副議長(伏江 清君) 当局の答弁を求めます。市長 佐藤孝志君。
〔市長(佐藤孝志君)登壇〕
14 ◯市長(佐藤孝志君) 25番 古市議員の長生寮の改築についての御質問にお答え申し上げます。
養護老人ホーム長生寮は、御承知のとおり昭和46年4月に建設されまして、以来20年を迎えようとしているわけでございます。この間、昭和58年から昭和59年にかけまして、内装、外装、設備などの大規模修繕を実施しながら、高岡広域圏唯一の養護老人ホームとしての使命を担ってまいったわけでございます。近年、老人ホームは生活の場であるとの観点から、入所者のプライバシーの確保が重視され、国の指導により大部屋解消が図られてきております。当長生寮におきましても、大部屋解消は緊急の課題であると認識いたしておりまして、既に改築に向けまして長生寮の隣接地の用地取得に着手しているところでございます。
長生寮の改築に当たりましては、議員の御指摘になりましたように、併設されております県立の特別養護老人ホームの一体的、同時整備が最も望ましいところでございますので、養護老人ホームの改築にあわせて、県の特養施設の一体的整備を県当局に要望しているところでございます。
平成3年度におきましては、本議会にも御提案申し上げておりますとおり、この点について県とも十分協議をしながら、養護老人ホームの改築に向けての基本計画づくりを進めてまいりたいと考えております。
具体的に着工はいつかとの御質問でございますが、私どもの総合計画の第6次事業計画では、養護老人ホームの大部屋解消のための改築は一応平成4年と考えておりますけれども、この点につきましては県の方との調整も必要でございますので、その調整をなるべく早く終えて、できるだけ早く着工いたしたいと、かように考えているわけでございます。
以上をもちまして、古市議員の私に対する御質問の答弁とさせていただきます。
15 ◯副議長(伏江 清君) 教育長 篠島 満君。
〔教育長(篠島 満君)登壇〕
16 ◯教育長(篠島 満君) 25番 古市議員の桜谷古墳の整備についてお答えいたします。
桜谷古墳は、ただいま議員からも御指摘がありましたとおり、大正7年に発見された古墳群で、県内で最大級の前方後円墳2基と12基以上の円墳で構成されており、また銅製の鏡や金の耳飾りなどの貴重な遺物が数多く発見され、当時の豪族の姿をうかがい知ることができる地方にはまれな遺跡として、昭和9年に1号墳と2号墳が国の史跡に指定されたのであります。このすぐれた古代の遺跡を保存、活用するために、本市では昭和40年から昭和44年度にかけて、古墳本体を含む史跡指定地域の用地を購入し、公有化を図ってきたところであります。また、あわせてその環境整備として、給排水施設や照明設備、休憩施設、説明板等の設置など史跡保存整備事業を行い、史跡公園として皆様の利用に供してまいったのであります。このような事業を行った結果、市の内外から小・中学生をはじめ多くの方々がこの古墳の見学に訪れ、文化財への理解を深めていただいてきたところであります。
一方、御案内のとおり、昨年すぐ近くにある重要文化財の武田家住宅を市の施設として公開いたしましたことや全国に例を見ない万葉歴史館を開館いたしましたことから、この古墳もこれらの施設をつなぐ観光ルートに位置づけられ、だんだん訪れる方もふえているところであります。市といたしましては、これらの方々の利便性を高めるために、駐車場やトイレなどの利便施設を整備したり、周りの環境を整備し直したりすることが必要であると認識いたしております。しかし、現在の敷地内だけでは、これらの施設を十分整備することが困難であると考えております。このため、今後とも地権者をはじめ地元の皆様の御理解と御協力を得て、史跡としての古墳の維持管理に十分留意しながら、その保護、そして保存、活用に努めるとともに、武田家住宅の共用も考慮しながら、利便施設の効果的な整備の方法について積極的に検討してまいりたいと考えております。
以上、古市議員に対する答弁といたします。
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17 ◯副議長(伏江 清君) 6番 金平直巳君。
〔6番(金平直巳君)登壇〕
18 ◯6番(金平直巳君) 私は、今定例会におきまして、8項目にわたり当局に質問をいたしたいと思います。積極的な御答弁をお願いいたします。