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09月06日-03号

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  1. 相馬市議会 2013-09-06
    09月06日-03号


    取得元: 相馬市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-28
    平成25年  9月 定例会---------------------------------------日時  平成25年9月6日場所  相馬市議事堂---------------------------------------出席議員(20名)  1 番  門馬優子君      2番  杉本智美君  3 番  高橋利宗君      4番  鈴木一弘君  5 番  新妻香織君      6番  高玉良一君  7 番  石橋浩人君      8番  荒川五郎君  9 番  米山光喜君     10番  佐藤建雄君 11 番  只野敬三君     12番  浦島勇一君 13 番  植村恵治君     14番  荒 秀一君 15 番  根岸利宗君     16番  波多野広文君 17 番  伊東和幸君     18番  村松恵美子君 19 番  小泉正人君     20番  佐藤 満君-------------------------------------欠席議員(なし)---------------------------------------出席した事務局職員の職氏名 事務局長       長沢宏昌君    次長兼庶務係長    高橋利宗君 議事係長       中塚綱紀君    主査         木幡好孝君---------------------------------------説明のため出席した者の職氏名 市長         立谷秀清君    教育委員長      倉本まり子君 副市長        佐藤憲男君    総務部長       青田 稔君 企画政策部長     橘川茂男君    民生部長       吉田睦生君 保健福祉部長     星  光君    産業部長       吉野光一君 建設部長       金森 滋君    総務課長       宮崎富由君 教育長        堀川利夫君    教育部長       臺内吉重君 生涯学習部長     渡部 卓君------------------------------------------------------------------------------議事日程第3号  平成25年9月6日(金)午前10時開議 第1 議案第114号 土地の取得についての一部訂正について 第2 一般質問---------------------------------------本日の会議に付した事件 議事日程に同じ--------------------------------------- △開議の宣告 ○議長(佐藤満君) おはようございます。 ただいま出席議員が定足数に達しております。 これより直ちに本日の会議を開きます。                             (午前10時00分)---------------------------------------議事日程の報告 ○議長(佐藤満君) 本日の日程につきましては、別紙議事日程第3号をもって、お手元に配付してありますので、この順序に従い議事を進めることにいたします。--------------------------------------- △日程第1 議案第114号の一部訂正について ○議長(佐藤満君) 日程第1、議案第114号、土地の取得についての一部訂正についてを議題といたします。 市長から訂正理由の説明を求めます。 市長。         (市長 立谷秀清君 登壇) ◎市長(立谷秀清君) おはようございます。 昨日9月5日付で、議長に申し出をいたしました議案の訂正についてご説明申し上げます。 議案第114号、土地の取得について、取得の内容中に誤りがございましたので、お手元の正誤表のとおり訂正させていただきたく、ご了承お願い申し上げます。 なお、今後の議案提出に当たりましては、慎重を期してまいりたいと存じますので、ご理解をいただきますようにお願い申し上げます。 ○議長(佐藤満君) お諮りいたします。 ただいま議題となっております、議案第114号、土地の取得についての一部訂正については、これを承認することにご異議ありませんか。         (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(佐藤満君) ご異議なしと認めます。 よって、議案第114号、土地の取得についての一部訂正については、これを承認することに決しました。--------------------------------------- △日程第2 一般質問 ○議長(佐藤満君) 日程第2、一般質問を継続いたします。 順次、質問を許可します。 最初に、12番、浦島勇一君。         (12番 浦島勇一君 登壇) ◆12番(浦島勇一君) おはようございます。 議席番号12番、会派そうま維新の浦島勇一であります。 さきに通告をしております市長の政治姿勢について、6点簡潔に質問させていただきます。 市長におかれましては、市民の皆様にわかりやすいように、そして明快なる答弁を求めるものであります。 1点目は、先月8月11日、市内在住の独居高齢の老人の男性の方が、熱中症を伴いお亡くなりになりました。ここに改めて故人のご冥福をお祈りいたします。死亡を受けて、翌日から対策本部を設置し、迅速なる対応策に当たられたことを評価をさせていただきます。 その上で、一連の対応と、今後想定されるであろう事案への対応策についてお尋ねをするものであります。 次に、来相されるお客様対応や、歓迎催事のあり方についてお尋ねをいたします。 2件の最近の催し事を引用させていただきます。 1件目は、7月27日に開催されました野馬追歓迎の夕べであります。各界各層の方々をお招きし、大変有意義な時間を過ごさせていただきました。大いに懇親が図られ、今後の交流人口拡大へと結びついたものと考えております。一方で、市長の広範なる、絶大なる人脈のお披露目の場であったのかなというふうに考えるところであります。今後も、これら招待者の皆様を継続してご招待をなされ、その催し事を開催されていくのかお尋ねをするものであります。 2件目は、8月24日開催されました、防災備蓄倉庫落成歓迎レセプションでございます。友好自治体の首長はもとより、幹部職員、議長、議員各位をお招きしての宴席ではございましたが、大変残念でしたのが市長の欠席でございました。公務出張ということでありますが、この席より優先をすべき、公務とは何なのかお尋ねをするものであります。 3点目は、東京電力福島第一原子力発電所の事故にかかわる一連の対応方についてお尋ねをいたします。昨年11月27日付で、本市は6,162万円強を平成23年度分の行政損害額として請求しております。その支払いの動向と、平成24年度分の損害に係る賠償方針、請求方針についてお尋ねをするものであります。 あわせて、汚染水漏えい問題が、毎日、放送メディア各界をにぎわせております。本市の基幹産業であります漁業の再開に向けては危機的状況にあります。本市の首長として、東京電力あるいは国に対しての対応方についてお尋ねをするものであります。 4点目は、復興計画に基づき、多少の時間の前後はあるものの、いずれ復旧復興の事業は体をなし完了を迎えます。その後、改めて本市の目指すべき姿、あるべき姿はどうなのか、これをきょうこの段階においてしっかりビジョンを描き、検討すべき時期であるものと考えております。中長期にわたる将来像の計画を問うものであります。 5点目は、平成22年1月19日、第15代相馬市長に就任をいたし、立谷市政の3期目がスタートいたしました。同年3月定例会において、所信表明の折、主要7項目の政策のご披露がありました。任期も残すところわずかでございます。主要7政策の評価、検証を問うものであります。 最後でありますが、過般、相馬市選挙管理委員会において、本年12月15日告示、同月12月22日投票によります第16回相馬市長選挙の実施、日程が決定されました。立谷市長の任期は、明けて1月18日、4カ月余りであります。第16回相馬市長選挙立候補について、市長の所信をお尋ねし、壇上での質問を終わります。 ○議長(佐藤満君) 市長。         (市長 立谷秀清君 登壇) ◎市長(立谷秀清君) 12番、浦島勇一議員の市長の政治姿勢についての質問中、何点かお答え申し上げます。 まず、本市を訪問されるお客様に対する対応や、歓迎催事のあり方についての質問にお答えいたします。 市は、震災前から相馬野馬追祭に姉妹都市や市内誘致企業等の方々を招待いたしております。震災後は、多大なご支援をいただいている方や新たな防災協定締結都市の首長、議会関係者の方を招待したことから、来訪者が多くなっております。 市は、相馬野馬追の開催時において、毎年歓迎レセプションを開催しておりますが、特に本年は数多くのお客様が出席することとなり、交流を深める観点から、市議会議員の皆様や商工会議所会頭を初め、市内各種団体の方々にもご参加をお願いしたところであります。 市といたしましては、来年以降のレセプションの開催内容につきましては、お客様の出席状況を勘案して検討すべきと考えております。 なお、8月24日に開催した防災備蓄倉庫落成式招待者歓迎レセプションにつきましては、議長に主催者となっていただくことで協議してまいりました。議長において、歓迎の気持ちを来訪者の方々に表していただいたところであります。私の出席につきましては、議長ご了解のもとに、副市長において代理出席としたところであります。 次に、第15代相馬市長就任時に定めた、主要7政策の評価、検証についての質問にお答えします。 私は、4年前の市長選挙の際に掲げたマニフェストをもとに、3期目の市政運営に当たって7つの基本政策を掲げました。就任直後の東日本大震災により、一部実現が不可能または目標達成が困難になったものがあるものの、それ以外は相馬市復興計画にのっとった施策と並行しながら、その実現に向けて努力を重ねてまいったところであります。 これらの政策の検証、評価は、第三者が行うことが適切であり、相馬青年会議所が過去のマニフェストの検証でも行ったように、今回も青年会議所において検証したいという申し出がありましたので、そちらのほうでお願いすることとしております。自分自身の検証、評価ということについては、差し控えたいと思います。 次に、第16代相馬市長選挙立候補につきましては、今後さまざまなご意見を伺いながら、慎重に判断してまいりたいと考えております。 その他の質問は担当部長に答弁いたさせます。 ○議長(佐藤満君) 保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(星光君) 12番、浦島勇一議員熱中症対策についての質問にお答えいたします。 先月11日、市内のひとり暮らしの高齢者の方が、熱中症の影響により亡くなられたことから、市は翌12日、緊急の熱中症対策本部会議を開催し、各種の熱中症対策を決定いたしました。13日には、各地区公民館などに暑さ避難所を開設するとともに、広報車と市ホームページによる啓発を実施、14日には注意喚起のためのチラシを回覧し、15日と16日の2日間で行政区長の協力を得ながら、市内の70歳以上の7,153人に塩あめを配布いたしました。 市は、来年度以降も気温の上昇によっては熱中症対策を講ずる予定であり、その際には、ひとり暮らしの高齢者などの安否確認を行っているNPO法人ライフネットそうまの活動を活用するとともに、行政区長民生委員に加え、近隣住民による声かけ、見守り体制を充実することで、高齢者の方々が熱中症に限らず、毎日の生活を安全で安心に過ごせるような環境づくりに努めてまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(佐藤満君) 総務部長。 ◎総務部長(青田稔君) 12番、浦島勇一議員東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う一連の対応のうち、市の損害賠償請求についての質問にお答えいたします。 市は、福島第一原子力発電所事故に起因する対策や事業に要した費用の総額から、国県支出金などの特定財源を除いた額を、損害賠償金として請求することとし、顧問弁護士の指導を踏まえ、昨年の11月27日に平成23年度分の6,162万3,104円を東京電力株式会社損害賠償請求をしたところ、本年5月23日に、学校給食等検査費用分の527万2,420円が東京電力株式会社から市に支払われたところです。その差額については、顧問弁護士と対応を協議中であります。 市は、平成24年度分の請求について、現在、決算に基づいて損害額を集計している段階であり、その内容がまとまり次第、速やかに請求したいと考えております。 なお、東京電力株式会社は、原子力発電所事故に起因する対策や事業に要した費用について、法令及び国の指示等で実施した対策や事業以外は賠償の対象としないとしておりますが、市といたしましては弁護士と相談の上、福島県や各市町村と連携を図りながら、事故に起因する費用の全額が早期に支払われるよう、東京電力株式会社に強く働きかけてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(佐藤満君) 産業部長
    産業部長(吉野光一君) 12番、浦島勇一議員東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う一連の対応のうち、汚染水漏えいについての質問にお答えいたします。 相馬双葉漁業協同組合は、東京電力福島第一原子力発電所事故後、平成24年6月から、放射性物質が基準値の100ベクレルを超えない3種類の魚種に限定して試験操業を開始し、本年5月には対象魚種を16種類まで拡大し、操業を継続してまいりました。 しかし、去る7月22日に福島第一原子力発電所から汚染水の漏えいが発生したため、相馬双葉漁業協同組合は、消費者からの風評被害などを懸念し、県漁連も含めた関係機関と調整の上、やむなく9月からの試験操業を延期することといたしました。 市といたしましては、今回の福島第一原子力発電所からの汚染水漏えいについてはまことに遺憾であり、試験操業を延期せざるをえないのは、非常に残念なことと捉えております。 しかしながら、その対応については相馬双葉漁業協同組合と随時合議の上、市としての対策を進める考えですが、市として公式に抗議することやコメントを発する状況にないという組合側からの認識を踏まえ、市長の個人的な対応にとどめているところであります。 以上であります。 ○議長(佐藤満君) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(橘川茂男君) 12番、浦島勇一議員の復旧、復興後における中、長期にわたる将来像の計画についての質問にお答えいたします。 市は、現在、平成27年度を目標とした相馬市復興計画に基づき、被災者が自立した生活を営むことができるようにするため、応急仮設住宅から恒久住宅への移住や、農業、漁業の復興及びインフラ整備を最重要課題と考え、各種事業に取り組んでおります。 5年後、10年後の総合計画につきましては、復興事業の成果や社会情勢の変化を踏まえて、適切な時期に再度計画を見直す必要があるものと思料いたしますが、現在はその状況にはないものと考えております。 以上でございます。 ○議長(佐藤満君) 12番、浦島勇一議員。 ◆12番(浦島勇一君) それでは順次、再質問をさせていただきます。 まず、1点目、熱中症に係る一連の対応でございます。これについては、保健福祉部長をして答弁がございました。内容については私も理解をするところであります。その上で、今、市内に住所を置かれる70歳以上の独居世帯、これは数的には何名ぐらいいらっしゃるでしょうか。部長、数字をお願いしたいと思います。 ○議長(佐藤満君) 保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(星光君) 12番、浦島勇一議員の再質問にお答えいたします。 70歳以上、市内でひとり暮らしの独居の高齢者は、合計で774名になります。 以上であります。 ○議長(佐藤満君) 12番、浦島勇一君。 ◆12番(浦島勇一君) 今、774名という数字が出てきました。私は、対策会議における一連の対応方については、壇上より申し上げました、評価をいたします。暫定的に素早い動きということで評価をするものでありますが、やはり先ほどの答弁にありましたように、本来であれば、そこに居を構える行政区長であったり、民生部長であったり、また、答弁ありましたようにNPOでのそれぞれの約束事の中で、そこを見守っていきましょうということで、区長を初め皆さんにお骨折りをかけているのが現状かというふうに思います。ここで、そういったことが継続をされていた中で発見できなかった、そこら辺の分析についてはどのような状況なんでしょうか。お尋ねをいたします。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) この方のケースについて、まず報告があったんですが、この方は、相馬市のお生まれの方ではないのです。近隣とほとんど接触のない方だというふうに聞いています。しかしながら、多少の接触というか、聞きかじるようなところもありまして、この方は亡くなるちょっと前にソフトクリームを食べていらっしゃるようです。水分も一応とった形跡はあります。しかしながら、いわゆる低張性脱水ということで亡くなったんですけれども、そういうことまで詳しく皆さんがキャッチするような、そういう人間関係にはなかったというふうに聞いております。どちらかというとこもりがちの方であったということであります。 ○議長(佐藤満君) 12番、浦島勇一君。 ◆12番(浦島勇一君) 今、いろいろ個人情報の問題もあります。しかしながら、行政としては、これは70歳以上である意味ひとり暮らしだよということは把握しておりましたですよね。そこについていかがですか。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) こちらのほうとしても、そのような方々にアプローチをしようといたしておりますが、このケースですと、民生委員が要支援者のリストに載せてそのような対応をしようとしたのですが、残念ながらご本人からお断りされたという、そのような経過がございました。そのような、ご訪問を拒否されるとか、そういう方々については極めて難しい問題だと思っております。 ○議長(佐藤満君) 12番、浦島勇一君。 ◆12番(浦島勇一君) 行政にあっては、地区住民の市民の命、そして安全安心な生活、これを担保することは何よりもの命題だというふうに考えます。そういう中では、個人の方々からのそういう状況であったとしても、行政としては陰に陽に、やっぱりフォローしていかなければならないということを、改めて今回の事案を見て問題として出てきたのだというふうに思います。 今後の対応として、先ほど部長より答弁がありましたように、やっぱり個人情報という難しい枠の中ではなかなか規制がかかる、しかし、公の機関としてある行政に携わる者としては、やっぱり市民の命ということをまず第一に考えたときに、そこを越えてでもしっかり担保していくということは、考えていかなければならないだろうというふうに考えます。市長いかがですか。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) 物事には限界というものがございますから。民生委員の方々も相当地域の中で一生懸命やってらっしゃるのです。そのほかに、相馬には「ライフネットそうま」というNPOの組織がありますので、この方々がいろいろと声かけ訪問をする際に、郡部では相当できてまいりましたけれども、やっぱり私の所には来ないでくださいと、自分の個人生活に対して干渉しないでくださいという方がいらっしゃるのです。このケースもそういうことです。そういうものを全部乗り越えてしっかりと制度管理をするということには、正直言って限界がございます。 議員のおっしゃることは、全くそのとおりだと思いますよ。人の命ということを考えたら、それはもう全力を尽くせということだろうと思うのですが、疾病という届け出がないような状態で、ふだんの生活について逐一目を配るということはこれは不可能です。これは、民生委員の方々にそこまでの仕事を頼むということになると、専任のスタッフを張りつけることになりますから。遠巻きにどうですかと、今、仮設住宅でやっているような訪問販売ですとか、あのような形態をとれればいいのですが、行政区というのは、行政区があってその下に班があって、ある程度のネットワーク組織になっているわけですが、それでも人それぞれの考え方がございますので、そこまで踏み込むのは現実的には難しい。理念としては、そうやって人の命ということ考えたら、住民の危険安全ということを考えたら、というお気持ちはわかりますけれども、現実的には極めて困難。 ただ、民生委員の方々にはこういう情報を提供して、今回塩あめでしたけれども、そういう機会を利用しながら、交流というか、情報伝達というか収集というか、そのような機会をふやしていくということだろうと思っています。 ○議長(佐藤満君) 12番 浦島勇一君。 ◆12番(浦島勇一君) 私が壇上で申し上げた、今後の想定事案ということであります。今回は熱中症ということでありまして、るる対策、法策はされております。そして、塩あめを配布したと。いろいろそれの評価はあろうかと思います。12月の選挙対策なのかなという方もいらっしゃれば、大変重宝させていただいていますという方々も多くのお話を聞きます。 そういう中で、今後の発生事案を想定した場合、仮に気象変動によって今後迎える冬期がものすごい寒くなった場合に、それまた、あってはならないことですが、万が一凍死とかそういった状況を想定したときに、じゃ、今度は電気ストーブを配ったり、そういうこともされるのかなという、これは一般的にはそういうお話もされております。現物という部分も必要でしょうけれども、やはり恒久的な対策が何なのかというところをしっかり考えていく必要があるのではないかというふうに考えます。市長いかがですか。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) 想定される事案ということについては、なかなか困難であります。今までの行政経験から、きょうまであったことに対しては、経験的にこれは対策を組んできているわけです。例えば、生命の危機、生活の安全に反するようなことが起こるということについては、例えば災害なんていうのはもっともなことですから、それは今回の東日本大震災を受けてある程度学習して、その上で高台移転をやるわけだし、あるいは防災倉庫をつくったわけだし、あるいはドクターのネットワーク、相馬にたくさんドクター来てもらいましたが、その方々とのネットワークの構築等は、今回の震災の一つの経験から出てきた成果だったように思いますけれども、そのような今までの経験の中でくみ上げてきたことは十分生かしてこれるとは思いますが、そのほかの想定されることといえば、伝染病ですとか、あるいは気象の変化における生活の不安定な状態とかいうことになりますけれども、想定をどこまでするか、具体的な事例があったらお示しいただいて、その事例一つ一つについてできるだけのことというふうに考えていくしかないと思うのです。絶対安全というのはなかなか難しいですから、そこまで追求しなくても、ある程度常識の範囲で社会として、あるいは我々相馬市の社会として、それはご提案があれば検討して構築すべきものというふうに考えていきたいと思います。 ○議長(佐藤満君) 12番、浦島勇一君。 ◆12番(浦島勇一君) 1件目については以上にさせていただきます。 2件目について、来相されますお客様への歓迎の催し事についてお尋ねをさせていただきます。 野馬追関係におきましては、今後その出席状況を勘案してという、本年においては特に盛大に、そして参加ご案内する方々も市内も含めて多かったということでございます。やはり、一度、その枠にいきますとなかなか減少させる、規模を縮小するというのは、難しいのかなというふうに思いますし、一度ご招待受けた方が、次年度以降もきっと招待が来るだろうというふうに想定をするわけですね。そうしたときに、どうしたんだろうことしはというふうな、これは私の邪念とは思いますが、そういうことも考えらえるだろうと。一度その枠、その域に達した分、それ以降規模縮小するということもあり得るという、市長、そういうお考えでよろしいでしょうか。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) まず、手続についてご説明したいと思いますが、毎年、相当数のご案内状を発送してあります。例えば、県内の市町村長、議長、これは全員発送してありますし、その一年間、あるいは以前数年間において、相馬市と特に縁のあった企業の来訪者の方々、あるいは陳情等でお世話になった方々、相当多数のご案内状を発送しております。ですから、その案内状をことし特に多く発送したというわけではないのです。 ただ、ことしは参加者が非常に多くて、その中に、一部の増加でしかないのですが、新たに防災協定を結んだ、この1年間防災協定を結んだ市町村の、市の議長さんあるいは首長さん、たしか三条と裾野がおいでになりましたけれども、首長さん、これらの方々を含めて、多くの参加者がいらっしゃる見通しとなったため、それでこれらのレセプションを大規模にやらなくてはならないので、議員の皆さんにもご協力をいただきましょうと、例年は議長、副議長でお願いしてまいりましたけれども、そのようなことでお声をかけたということです。 ですから、来年のことは野馬追の招待を出した上で、そのときに判断されるべきものと思っております。 ○議長(佐藤満君) 12番、浦島勇一君。 ◆12番(浦島勇一君) 2件目の防災備蓄倉庫の歓迎レセプションの部分です。 議長が主催ということで、これは我々もてっきり市長主催の中でということでの認識でございました。その上で不在とはというふうな思いがありましたし、また、翌日あれだけの落成披露式を計画しておりました。その段においての欠席ということは、まことにお迎えをする立場として恐縮でしたし、申しわけなく、非常に無念だった思いをしたものですから、あえて申し上げさせていただきました。その上で、やはりそちらを優先すべく公務があったという、これは極秘の中で、そちらを優先すべき公務があったという理解でよろしいですか。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) この質問については、私はあえて答弁する必要はないと思ったのですが、要するに、歓迎レセプションに、多くの方々のご参加が見込めるようになったので、ただ私は前日そのような予定が入っておりましたから、議長と調整の上、議長主催のレセプションという形で、副市長代理出席という形でレセプションをやりましょうと。このレセプションは最初から決まっておったことではありませんから。議長においてそのようなご配慮をしていただけるということで、そのレセプションを企画したということでございます。議長がだめだということであれば、レセプションを企画しなかったということであります。 何よりも、浦島議員からそのことを残念だと言われることであれば、私は議長を通してそのようなお話を聞くべきと思っておりますし、また、翌日、おいでになったいろいろな団体、いろいろな市町村とお話をしましたけれども、昨日のレセプションは大変ありがたかったという話は聞きましたが、私が不在だったというクレームはありませんでした。 これは、行政の常として、市長の体は一つしかありませんので、このようなことは十分起こり得りますし、特に議会との兼ね合いの中でやる場合は、議長との調整、連携ということは大切と思っております。そのことについて、もしさらに問題だとするのであれば、ひとつ議長を通して私のほうにお話をいただきたいと思っております。 ○議長(佐藤満君) 12番、浦島勇一君。 ◆12番(浦島勇一君) 市長のまさしく政治姿勢がそういうことでありますので、それ以上論をなしても進まないということでございます。市長をとい面にして、市長何だなんていう、これはごく当たり前として、これは誰が聞いてもご案内のとおりでありますし、小学生、中学生でもわかることであります。相手方に対して非礼を申し上げるなんてことは、そうそうあり得るはずがありません。そういう中で、私の主観としてそういうことを感じ受け取ったものですから、あえて申させていただきました。経過等については、今の経過等で理解をさせていただいた、議会もそれで理解をされたというふうに考えております。 次に、東京電力の発電所事故に伴う一連の対応ということであります。 先ほど、総務部長をして6,162万円ほどの請求に対して527万円ほど入金になっているよということであります。入金率で8%程度だと思います。残りの9割方が、まだまだ入金になっていない状況の中で、原子力損害賠償紛争解決センター、審査会があるわけですけれども、ここら辺の審査状況によって左右されるかと思うのですが、あるいはその原子力損害賠償紛争解決センターへの異議申し立て、ここら辺についても1年を経過する中で考えていかなければならないのではないのかなというふうに推察をいたします。 本市としては、市長どのようにお考えですか。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) 東電に対する請求ですけれども、これも相馬市の権利としてしっかりするようにと。ただ、これは答弁でも申しておりますけれども、この請求について、今でも似たようなものですが、この段階で私どもが正確に請求すべき金額を拾って、積算して、損害賠償請求ですから、しっかりした根拠のもとに相馬市がそれを積み上げるということは困難です。頑張れば、行政ですからできないことはないのですが、今、しかしながら復興事業で猫の手も借りたいような状態だということは議員もご案内だと思います。 従いまして、弁護士にお願いして、弁護士のほうでまとめてご請求をしていただいたということです。その結果こういうことなのですが、そのことについても、顧問弁護士としてお願いしている方ですが、弁護士のもとで再度組みかえして、あるいはどのような方法があるかということも考えて、弁護士のもとで再度請求ということになろうかと思いますが、議員のおただしのように、まだ8%しか入ってないじゃないかと、残りの分についてはどういう態勢で臨むんだということですが、そこは顧問の鈴木弁護士によく相談した上で、市としてそこまで精査をするということはなかなか困難な状況であるということも踏まえて、顧問弁護士のほうで、原子力損害賠償紛争解決センターなり何なり、そのような行動をお願いしていきたいと、このように思っております。 ○議長(佐藤満君) 12番、浦島勇一君。 ◆12番(浦島勇一君) 平成24年度分もあわせてよろしくお願いをしたいと思います。 次に、汚染水漏えい問題でございます。これは産業部長をして答弁がございました。 今、全体の相馬双葉漁協の正組合員として842名いらっしゃいます。原釜、松川浦そして磯部でいきますと584名の、相馬だけで584名の正組合員が組織をなしております。その方々が9月3日の段階において、第3回を重ねて、東電あるいは経済産業省のエネルギー庁のほうから、今後の判断の材料としての説明会を受けております。 全く議論にならない状況であります。そうした中で、市長ご自身の単独プレーだったということで産業部長の報告ありましたが、現行において、市長がその個人プレーとして東電あるいは国に対してこの問題、漁業権確保とあるいは漁業の操業に向けた担保策というようなことを、どういった形で動いておられるのかお尋ねします。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) この問題について、一番協議をしているのは国でも何でもなくて、相双漁協であります。相双漁協に対して、これは民民の損害の問題になります。また、このことに対して、環境汚染あるいは相馬に対する全体的な風評被害等の問題はまた別問題になりますが、第一人者として一番困難を極めているのは、これは漁協の皆さん、それは議員がおっしゃるとおりであります。漁協の皆さんとお話をした上で、まず市長としてマスコミ等にアクションを起こすのはまだ早いと。漁協としては慎重に対応しながらやってまいりたいということであります。 ただ、私としては、東京電力に漁協にかわって私がどうこう申し上げる立場ではない、このことは漁協とも確認しておりますが、私のほうで今、国に向かっていろいろ交渉している、話している相手は環境省であります。環境省に何度か足を運びまして、この点についても協議をしているということでありますが、ただ問題は、相当、枠組み等の問題にもなってまいりました。環境省、東京電力だけではなくて、政府を挙げてということになってまいりました。 さらに、現在、漁協の組合長と私が話していることは、国の対応を見ながら、もう一つは漁協としては、実際の汚染度合いあるいはとった魚のベクレルの値を今後もはかり続ける中で、できるだけ早期な操業再開を目指したいということを、漁業組合としては決めております。 それらに歩調を合わせる形で、最大の被害者は漁業従事者である、そのような認識のもとに、この相馬市としてどう動くべきかということを決定してまいるべきと思っております。 ○議長(佐藤満君) 12番、浦島勇一君。 ◆12番(浦島勇一君) 漁業におきましては、本市の基幹産業であります。最盛期のころは50億円を超す水揚げ高を有していたわけです。これは、本市の基幹産業という位置づけで考えた場合に、それは基本は漁業者であろうかと、組合であろうかというふうに思いますが、しかし、本市の長としてやはり今の現状はそれはよくよく組合初め組合長、それぞれに情報交換しながらやってらっしゃると思いますが、それは陰に陽にしっかり関係当局、関係者に対した対応ということは、あってしかるべきだというふうに思います。 そういうことで、今までの経過については了解しますが、今後、市長自身がこの問題解決のために、相馬市の市長としてどのように行動を起こしていくのかをお尋ねをしたいと思います。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) これは、相馬市と基礎自治体の市長1人で解決の糸口を探るというのはまず不可能です。そんな大それたことはとてもできないということを申し上げたいと思います。 また、早く何とかしろという世論がございます。この世論の形成に加わるために、記者会見をするとかいろいろ方法があるかもしれませんが、これらのことについては漁業組合と歩調を合わせた上でやってまいりたい。ですが、私が一番懸念するのは、これで魚の操業が、一旦休むことになりましたが、できるだけ早く再開したいと思っております。したがいまして、環境省のほうとは今後とも継続的に、私個人としても環境省のこの問題の最高責任者と話しておりますから、協議を続けていかなくてはならないし、その協議の内容を漁業組合の皆さんとも共有していかなくてはならないものと思っておりますし、また、政治的にはいろいろ政権の内部の方々ともお話をさせていただいてまいりましたけれども、東京電力ではとても不可能である、したがって国家として対応しないといけない問題である、そのようなことをいろいろと申し上げさせていただいてまいりました。 ですから、それを皆さんがわかるようにマスコミの前でやる必要があるのかというと、またそれなりのリスクも私はあると思っておりますので、いろいろ努力をしつつも、漁業組合の立場を最大限に尊重しながら、この問題については対応してまいらなくてはならないものと思っております。 ○議長(佐藤満君) 12番、浦島勇一君。 ◆12番(浦島勇一君) それでは、東日本大震災後における中長期の本市の将来像についてお尋ねをさせていただきます。 企画部長をして答弁の中では、現段階においてその時期ではないということで断言をされました。それは、行政当局の今の状況、事務事業を消化していく中でのさまざまな弊害、障害があってのことだと。しかし、相馬市民にとってみれば、その状況は行政の課題として、命題として当たり前のことであります。いずれ、3年後にはしっかりその完成を見る、その状況にあって今後どういうところを本市として目指すのか、どういうまちづくりをしていくのか、それは、例えば都市計画から始まって、国土利用であったり、子育てあるいは雇用労働者の問題、さまざまな事項そのものが、今後大きく震災前よりはさま変わりしてくるわけです。それは、中長期にしっかりその計画ビジョンというものを持つべきだというふうに私は考えます。市長、いかがですか。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) 長期ビジョンということになった場合、今その長期ビジョンをつくるに当たっての基礎的な状況が動いているのです。日々変化をしているのです。 例えば、震災直後はとてもじゃないですがそのようなことを考える状況にはなかったと思います。しかしながら、少しずつ復興する段階の中で、だんだんと先が見えてきた。だけど先が見えないものもあるんですね。例えば、昨日荒川議員から農業のご質問をいただきましたけれども、農地に関して、現段階で先がなかなか見えないところがあります。例えばそこに太陽光発電を敷こうという計画があるようですが、果たしてうまくいくかどうかもわからないし、しからばそこに、瓦れきから何から全部取って、もう一回そこでもって水田農業ができるかというと極めて困難である、そういう問題もあります。こういうのはちょっと進んでみないとわからないのです。それだけではなくて、例えばプールの問題がありましたけれども、これもそういう予算が出てきて、そういう考えが出てきたからできることであります。 したがいまして、子育ての問題あるいは医療福祉の問題、教育の問題、社会資本の整備の問題等々について、今動いている状態です。この動いている状態で総合計画を定めるということはなかなかできないというか不可能であるというのが今の率直な印象です。今後、そういうことが固まってきたら、やはりそういう機運が出てくると思いますが、復興する中で、復興というのも一つの将来像の提言なのです。 ですから、今のところは復興計画、これも更新しながらやっていくことになりますが、いろいろなチャンスが出てきますし、社会情勢の変化も出てきます。そういうことを踏まえながら、適切な復興計画を立て直しながら、改変しながら、相馬の復興を目指していくと、その中で将来像をあわせて見ていくということになると思うのです。 例えば、スポーツツーリズムによる観光客集客あるいは光陽のサッカー場の完成がどういう効果をもたらすか、計画あってもまだ定まらないところがあります。民間の皆さんの参加もどこまで見込めるかわからない、そういうことを逐次積み上げながら、やはり適切な時期に将来像を踏まえた総合計画をつくる必要があるだろうと思っておりますし、それは、都市計画の決定にも大きな影響を及ぼすことになりますから、そのようなことで、今は一歩一歩足元を見ながら前進していって、たまには空を見ながらいかなければいけないかもしれないし、峠の向こうにぽっかり浮かんだ白い雲を見なければいけないかもしれませんが、今のところはなかなかそのような状況にはない、そのような時期であるというふうに思っております。 ○議長(佐藤満君) 12番、浦島勇一君。 ◆12番(浦島勇一君) 市長、残り12分、簡潔明快にお願いをしたいと思います。 その上で、私、昨年3月、定例会において、今の復興計画あるいはその総合計画も含めた、マスタープランも含めた変更は逐次バージョンアップしていかなければならないだろうということで、議論させていただきました。その段において市長は、当然そういうことは対応していきますという答弁でございました。あれから1年、今の現状、復興計画バージョン1・1プラスアルファ今の市長の答弁の中で、それを総合的にもっていってのそういう姿は理解しますが、現段階におけるバージョンアップあるいは改変ということはどうなのですか。きっちりやられているのですか。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) バージョンアップの改変のためには、復興顧問会議あるいは復興会議、いろいろなところにかけなくてはなりません。その後出てきたいろいろな課題、そのようなことも踏まえて、復興計画のバージョンアップも図っていかなくてはならないと思っておりますけれども、そのための復興顧問会議の会議ですとか、そのようなことを逐次やってございます。 ですけれども、復興計画だけではなくて、復興会議のたびに出席者の皆さんには1枚のシートでもってお示ししておりますから、これらのことも勘案しながら、とにかく一歩一歩進んでいくことだろうと思っております。 ○議長(佐藤満君) 12番、浦島勇一君。 ◆12番(浦島勇一君) それでは次に移ります。 市長は、この4年間定めた7つの主要政策それぞれの評価については、第三者がやるものだということであります。JCもマニフェスト検証会ということでやられるのだろうというふうに思いますが、市長はかねてから行政運営をしていく中で、今の行政サイクルあるいは行政手法として、一つISOの方針をとっているわけです。常に、それが当然いわゆる評価であったり検証になるわけです。それを基軸として考えた場合に、市長ご自身が立てられた7項目については、ご自身の現段階における認識というのはどういうところにございますか。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) ISOのことでいえば、ISOは毎年認証を受けておりますから、手法としてはそのとおりやっているということでありますし、外部評価委員会の皆様には、それなりのご批評をいただいております。ただ、市長自身としてどうかということについては、まだ今自分なりに検証する時期ではないと思っておりますので、ここ1カ月、2カ月の間には、時間をとって自分なりに検証する必要があろうかと思っております。 ○議長(佐藤満君) 12番、浦島勇一君。 ◆12番(浦島勇一君) ここ1カ月、2カ月ということでございますので、通常の予定ですと12月定例会も早めになるのだと、では、次も改めてこのテーマを市長と議論させていただきたいなというふうに思います。 最後のご質問でございました第16回相馬市長選挙の立候補についてでございます。さまざまな方のご意見を拝聴して判断をしていくということでございました。 これは、私が申し上げるべき立場でもありませんし、この質問どうかなというふうには考えておりましたが、多くの市民の皆様からそういうお話もお伺いし、あるいは議員同士の中でもそういった発言がありませんでしたので、あえて質問させていただきました。 残すところ残任期4カ月というこの段においては、その市長の政治姿勢としてこの4年間を総括し、そして新たな任期に向けた考え方、方針というのは明確にすべき時期と、私は考えるわけですが、その判断を、いささか障害となっているものというのはどういうことがあるのでしょうか。あるいはその多くの方々のお話を聞くという、その多くの方々とは、市長ご自身が考えるどういった方がその対象となり得るのか、お尋ねをしたいと思います。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) いろんな方がいるわけですよ。あなたはやめるべきだとおっしゃる方もいたし、続けなきゃいけないとおっしゃる方もいるのです。いろいろな方々のご意見を聞いた上で判断したいと。これは私個人の問題ですから、私個人にかかわることについて、詳細に申し上げることはいたしたくありませんし、先ほど答弁で答えたように、私個人の問題ですから、双方の意見があるという中で慎重に考えてまいりたいと思っております。         (「終わります」と呼ぶ者あり) ○議長(佐藤満君) ここで暫時休憩いたします。                             (午前10時56分)--------------------------------------- ○議長(佐藤満君) 休憩前に引き続き会議を開きます。                             (午前11時10分)--------------------------------------- ○議長(佐藤満君) 日程第2の議事を継続いたします。 次に、7番、石橋浩人君の質問を許可します。 7番、石橋浩人君。         (7番 石橋浩人君 登壇) ◆7番(石橋浩人君) 議席番号7番、会派未来そうまの石橋浩人であります。 通告のとおり、順次質問いたしますので、当局の誠意ある答弁を求めます。 まず、1件目の磯部漁港の復旧について伺います。 相馬市の漁港施設の復旧状況を見ますと、原釜地区では市場のかさ上げ復旧や、底びき船用の漁具倉庫が完成し、小型専用の漁具倉庫も整備に向けて動き出しており、漁業者も喜んでいると聞いております。しかし、磯部漁港を見ますと、ある程度瓦れきの撤去は終わったものの、約80センチメートルくらい沈下し、壊れたままの護岸堤がそのまま手つかずのままになっており、復旧が目に見えるような形になっておらず、とてもやりきれない気持ちになっております。磯部に戻りたくても何もなくてどうしたらいいかわからないという地区住民の声がとても多いのが実情であります。 震災前の磯部地区における水産業は、資源管理型漁港として、全国的にも有名なホッキガイに加えて、コウナゴ、シラス、ボイルツブの加工では、相馬双葉漁協管内の水揚げ数量の約6割から7割を占め、相双地区の水産業への貢献度が大変高かった地区であります。 かつての磯部漁港は63隻の漁船が係船し、それに約100名の漁業者が従事し、周りには水産加工施設があり、大変活気にあふれておりました。しかし、あの悪夢のような大津波によって、漁船1隻を残し、全ての船、施設が流されてしまいました。 震災後、2年6カ月になりますが、現在、原発事故による放射性物質の影響で漁業の再開が見えないという大変厳しい状況下ではありますが、磯部の漁業者の中には、今後の漁業の再開に向けて、意欲的に前を向いて頑張っている方もたくさんおられます。1隻しか残らなかった漁船が今は4隻にふえ、今後10隻くらい新造船がふえるということであります。磯部地区に再び明かりをともすためにも、早急な施設の復旧を望むわけでありますが、相馬市として磯部漁港の復旧についてどのように考えているのか、次の3点について伺います。 1点目に、磯部漁港のかさ上げを含めた復旧工事の今後の予定について伺います。 2点目に、磯部にも漁具倉庫及び上架施設を、いわゆる船引き場でありますが、整備すべきと考えますが、所見を伺います。 3点目に、水産加工施設の建設計画の進捗状況について伺います。 次に、介護保険事業の現状と課題について伺います。 近年、少子高齢化や核家族化のため、介護保険施設への入所希望者が年々増加しているようであります。8月17日付の新聞報道にも、県内特別養護老人ホームの4月1日現在の入所申込者が1万2,495人で、東日本大震災以前より1,549人増加したという記事が載っておりました。仮設住宅などでの暮らしが長期化するなど、生活環境の変化や運動不足、また、引きこもりがちになり体調を崩し、介護を必要とする高齢者が増加しているものと思われますが、相馬市も例外ではないと思われます。 そこで、次の3点について伺います。 1点目に、介護保険施設の現在の待機者数と、そのうち相馬市民の数はどうなっているのか伺います。 2点目に、東日本大震災以前とそれ以降の要支援、要介護者認定数の推移について伺います。 3点目に、施設待機者解消のため、施設の新増設を含め、今後の対策について伺います。 以上です。 ○議長(佐藤満君) 市長。         (市長 立谷秀清君 登壇) ◎市長(立谷秀清君) 7番、石橋浩人議員の漁具倉庫等の整備についての質問にお答えします。 磯部漁港を利用していた相馬双葉漁業協同組合磯部支所所属の漁船数は、震災前、63隻で、そのうち62隻が震災で被災し、使用できなくなりました。相馬双葉漁業協同組合によれば、将来、磯部漁港が使用可能となった際に、同港を拠点として出漁することを望んでいるのは、約20隻とのことであります。 市といたしましては、磯部漁港の復旧状況を見据えながら、今後、漁業者の要望を踏まえた上で、漁業再開に必要な漁具倉庫及び漁船の維持管理に必要な上架施設の整備を、相馬双葉漁業協同組合と協議してまいりたいと考えております。 次に、水産加工施設についてお答えします。 市は、相馬双葉漁業協同組合の要請を受け、本市の水産業の復興のために、磯部大迎地区の約1万8,000平方メートルの敷地に約1,000平方メートルの管理棟、約4,100平方メートルの加工棟、約200平方メートルの直売所からなる水産加工施設を整備することとしており、6月24日には、株式会社関・空間設計に実施設計を発注したところであります。 今後、市は、敷地に関する開発行為等の手続を進め、本年12月に敷地の造成工事を、平成26年度の当初には建築工事を発注する計画であります。 なお、完成は平成27年3月を見込んでおります。 その他の質問は担当部長に答弁いたさせます。 ○議長(佐藤満君) 産業部長。 ◎産業部長(吉野光一君) 7番、石橋浩人議員の磯部漁港の復旧についての質問にお答えいたします。 東日本大震災で甚大な被害を受けた磯部漁港の復旧工事は、管理者である福島県が行うことになっております。福島県相馬港湾事務所は、今後、岸壁約580メートル、場内道路約550メートル、防波堤約300メートルの復旧工事を行うとともに、漁港敷地内の沈下場所で約80センチメートルのかさ上げ工事を行う予定であります。 なお、県は本年11月にこれらの工事を3工区に分割して発注し、平成26年度内には工事が完了する見込みとのことであります。 以上です。 ○議長(佐藤満君) 保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(星光君) 7番、石橋浩人議員の介護保険施設の待機者数についての質問にお答えいたします。 平成25年8月28日現在の待機者は、特別養護老人ホーム「相馬ホーム」が393名で、そのうち相馬市民は349名です。介護老人保健施設「ベテランズサークル」と「森の都」の2施設の待機者は279名で、そのうち相馬市民は178名です。認知症の高齢者が、介護を受けながら共同生活を行うグループホーム「えくせる」と「森の都」の2施設の待機者は38名で、全て相馬市民となっております。 次に、要支援、要介護認定者の推移についてお答えいたします。 東日本大震災前の平成23年3月1日の要支援認定者は336名、要介護認定者は1,237名でありました。その後、震災から約1年1カ月が経過した平成24年4月1日の要支援認定者は351名で、震災前に比べ15名の増加、要介護認定者は1,260名で、震災前に比べ23名の増加となっております。 さらに、震災から2年1カ月が経過した本年4月1日の要支援認定者は357名で、震災前に比べ21名の増加。要介護認定者は1,351名で、震災前に比べ114名の増加となっております。 次に、施設入所待機者の解消についてお答えいたします。 市は、高齢化率の上昇や老老介護世帯の増加に伴い、介護保険施設の待機者数は今後も増加傾向で推移するものと考えておりますが、介護施設の整備は一時的な待機者解消策とはなるものの、根本的な解決ではないものと考えております。 市といたしましては、地域包括支援センターの機能強化、介護資格者増加のための施策の実施などにより、在宅介護体制をより一層充実させ、高齢者の方ができるだけ住みなれた環境で、安心して介護を受けることが可能となるよう努力していくことが肝要と考えております。 以上であります。 ○議長(佐藤満君) 7番、石橋浩人君。 ◆7番(石橋浩人君) それでは、再質問いたします。 まず、磯部漁港の復旧でありますが、今後、堤防を含め、整備していただくということではございますけれども、先ほども申し上げましたが、今、漁業を取り巻く環境は本当に厳しいというか、原発の汚染水漏れで、当初9月に予定しておりました試験操業も延期になるということで、大変厳しい状況ではありますけれども、先ほど申し上げましたとおり、磯部におきましても今後新造船もふえるということであります。漁協の整備も進めば、漁業者はもちろんのこと、漁協、また地元の仲買業者なども前を向いて進んでいくという活力が出てくると思いますので、今後とも、県の事業なんかもあるかと思いますけれども、県に対して強く働きかけていただくようお願いしたいと思いますが、その中で、護岸の復旧なのですが、現在、先ほど申し上げたとおり、実際の堤防というか船着き場なんですけれども、約80センチメートルくらい沈下しているという状況で、満潮時、ちょっとしけたりすると堤防を水がくぐってくるような状況で、今4隻ぐらいあそこに係泊しているのですが、一方からロープをつないだだけでは満潮時にひっくり返ってしまうというか、流されるという危険があって、両方向からロープでつって係泊しているような状況で、なんとか仮に土のうだけでも積んでいただけないものかという要望もあるのですが、その辺のところ答弁をお願いします。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) 護岸が地盤沈下しているという問題が、非常に大きな問題だと思います。この地盤沈下を解消しないことには岸壁の整備というのはできないのです。 したがって、その地盤沈下のためには相当な土砂が必要、計算も必要、設計も必要ということですので、市としてはできるだけ早くということを県に再三申し上げてきました。磯部についても原釜についても同様であります。 もう一方、その船の係留の問題については、今の状況だとどうしてもやむを得ないところがございますので、これは相馬双葉漁業協同組合の中でもいろいろとお話し合いをいただきたいと思っておりますし、そのようなことも含めて、今後のあり方について全体的な議論も必要ではなかろうかと思っております。そのようなことも話し合ってもよいのではないかということを、先日、狩野支所長も含めた漁業組合の皆さんにお話ししたのですが、ゆっくり時間かけてそんなことも相談していきたいというようなことでございましたけれども、市としてはこのことについて、やはり漁業組合のご意見をもとに、できるだけのことをしますというようなことで進んでいかなくてはならないと思っておりますし、ご質問の趣旨についてはよく理解するものですから、県に対する要請も含めてできるだけの努力をしてまいりたい、そのように考えております。 ○議長(佐藤満君) 7番、石橋浩人君。 ◆7番(石橋浩人君) それともう1点なのですが、今現在、本当に磯部地区、夜になると真っ暗な状況なのです。実際、磯部漁港に今4隻くらい船がつながれているんですけれども、真っ暗になるとどうしてもいたずらする人とか、盗難とか、そういう人がいて大変困っている状況のようなのですが、今、電線、電気が行っていないという状況でなかなか照明というのも厳しいかと思うのですけれども、せめて、ソーラーの照明か何かだけでもつけていただきたいと思うのですけれども、何とかならないでしょうか。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) 一つは磯部のインフラの問題なのです。それは、岸壁の問題と同様、地盤沈下の問題と同様に、今の状況ですとなかなか困難ということです。 これは、磯部全体の問題でもありますので、船の保管等のことも含めながら、このことについても、ソーラーの照明を立てれば済むのかということになりますと、どこのものを持ってくるか、いろいろな考え方が出てまいりますので、いろいろなところと相談しながらそのことの問題解決について検討したいと思っております。 ○議長(佐藤満君) 7番、石橋浩人君。 ◆7番(石橋浩人君) それでは、磯部漁港の復旧については、一日も早く復旧されますよう、今後ともよろしくお願いいたしたいと思います。 次の、介護事業の現状について伺いますけれども、ただいまの答弁によりますと、施設の待機者が300人を超える、前よりも大分ふえたと思っておりますけれども、また介護者、要支援、要介護者のほうもふえているということでありますけれども、この数字なのですが、今回の大震災とのかかわりというか影響といいますのを、どのように分析といいますか捉えているのか伺いたいと思います。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) このことについては庁内でいろいろと協議をいたしました。 震災の影響はどのくらいあるのかということです。見ようによっては自然増だというふうに見ることもできます。つまり、平成23年度、平成24年度、平成24年度で急にふえている部分があります。要介護認定者がふえている部分がありまして、これはやっぱり自然増が、平成23年のときはあまり応募なさる方が少なかったのではないかという、そういう推論も成り立つわけです。ですから、そういった意味では自然増の範囲ということもいえますし、かといって、被災地で特にふえているという現状もなくて、全体的にふえているという、そういう印象を持っております。したがいまして、これは高齢化社会に向かう一つの流れなのではないかと思っておりますし、このことについては答弁でも話していますように、在宅介護を中心としてやっていかないと、なかなかその待機者解消ができない問題がございます。 それらのことを踏まえて、いろいろと調整なり体制の組みかえなり、そのようなことを介護業者の方々も含めてご相談をさせていただきたいと思っております。 ○議長(佐藤満君) 7番、石橋浩人君。 ◆7番(石橋浩人君) 施設待機者解消ということで、今後在宅介護のほうに力を入れて対策していくということでございますけれども、やはり、ひとり暮らしであったり、家庭の分離、またさまざまざな家庭事情によりまして、どうしても施設介護のほうに頼らざるを得ない、施設入所を希望するという方が今後ますますふえてくるかと思うのですけれども、これまで道路とか施設、災害公営住宅など、復興交付金というのを使って復旧整備されてきましたけれども、介護施設関係にこの復興交付金というものをうまく使って、増設、建設することはできないものか伺います。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) 介護施設の、例えば浜にあった介護施設が流されてなくなったということであれば、それは可能だと思います。しかしながら、もともとなかった施設をこの復興交付金をもってつくることは、常識的にはできないことです。それと、つくれば誰かやってくれるのではないかというのも非常にあり得ない話でありまして、やっぱり介護施設がなぜできないかというと、補助体制が以前と全然変わってきたのです。特に、特養の建設に関しては相当な補助金があったんですけれども、今はほとんどなくなってしまったという状況もあります。したがって、業者の方もなかなか手を挙げない。あるいは、もう一つは、入所について、今、議員のご発言で、ひとり暮らしの人が、老老介護の人がひとり暮らしになった場合にどうしても施設というお話でしたけれども、やっぱり要介護3くらいにならないとなかなか入所できないような状況になってまいります。 したがって、ひとり暮らしが大変だから施設という考え方はなかなか困難になってくるのです。したがいまして、これからは在宅介護、相馬でつくった長屋というのは、そのことに対する一つの提言なんですけれども、できるだけコミュニティーを維持しながら、みんなで在宅で支え合うようなそういう仕掛けを考えていく必要があろうかと思っておりますが、今後の課題というふうにお考えいただいてよろしいかと思います。 ○議長(佐藤満君) 次に、5番、新妻香織君。         (5番 新妻香織君 登壇) ◆5番(新妻香織君) 5番、無会派、新妻香織でございます。 今回は3点質問させていただきます。復旧復興に関する住民説明会のあり方について。もう一つが松川浦の自然環境を後世に伝える方策について。それから3番目として、相馬市へ視察に来る方の受け入れ態勢について。以上3点でございます。 まず1番目ですが、復興から2年半、もうそんなに過ぎてしまったかというのも実感でありますし、いや、まだそれしか過ぎていないのかというのも実感であります。相馬市は復興のトップランナーと言われるくらい、日々復興に邁進されていることに感謝申し上げます。 さて、津波で故郷を喪失した市民にとって、町がどのように再建されていくのかは大関心事であり、また希望でもあります。 そんなことから、2012年6月の議会でまちづくり協議会の設置をお願いし、検討したいとの回答を市長から得ておりました。しかし、そのような動きは見られないばかりか、住民説明会においてもその対応は住民不在と言わざるを得ないような状況であります。 そこで、3つほど質問させていただきます。 1番、住民説明会の開催のタイミングは適当であるでしょうか。 それから2番目として、その対象者は適当であるかどうか。 3番目、住民の意見をどのように取り込んでいくのか。 以上3点をお伺いしたいと思います。 特に、避難道路2件について。1つは、市道東部116号線、これは市道から平前団地までの道なんですが、それと法定外道路、県道亘理線から平前団地についての避難道路2件について。それからもう1件が、細田の雨水排水対策事業についてお伺いしたいと思います。 次に2番目ですが、松川浦の自然環境を後世に伝える方策について質問いたします。 県立自然公園松川浦は元禄時代に相馬藩主が松川十二景を選んだ景勝地で、日本百景や環境省の重要湿地500に選定される福島県の宝であります。生物は希少種と言われるものだけで1,520種あり、県内では尾瀬に次ぐ数がリストアップされているようなホットスポットであります。 1000年に一度と言われた大きな攪乱で生物層はかなり変わりましたが、種類はそこそこ戻ってきており、これからそれが増殖していくことが期待されております。したたかに、そうやって生き物は生き延びているのが確認されています。しかも、震災前にはいなかった天然記念物のコクガンなども毎年観察されるようになっております。 1日も早い復旧復興は私たちの願いではありますが、復旧復興の名のもとに住民の多くが知らないままに新たな工事が加えられ、本来後世に伝えるべき大切なものが失われようとしている現状を、私は危惧しないわけにはいきません。 そこで3つほど質問させていただきます。中洲などの環境保全をどのように考えているのか。もう一つが、環境公園に隣接する大排水路の埋め立てについての考えをお伺いします。3番目は、今後の松川浦周辺にかかわる工事については、専門家の知見を活用し、県と協議すべきではないかという以上3点をお伺いいたします。 3つ目の質問ですが、相馬市へ視察に来る方の受け入れ態勢についてお伺いいたします。 雑誌「財界ふくしま」9月号で市長と荒井商工会議所会頭が対談しており、相馬市を復興モデル都市にすると語っております。 そこで、戦略的に視察を呼び込むための方策について、どう考えるのかお伺いしたいと思います。 壇上での質問は以上で終わりたいと思います。 ○議長(佐藤満君) 市長。         (市長 立谷秀清君 登壇) ◎市長(立谷秀清君) 5番、新妻香織議員の視察を呼び込むための方策についての質問にお答えします。 市は、今後の視察について、単に復旧していない津波被災地域や、応急仮設住宅、瓦れき置き場等の震災の爪跡が残る場所の視察は、被災者のこれまでのつらい体験や現在の心境を考慮し、受け入れるつもりはありません。しかし、市の復旧復興を進めている状況を視察する目的で、宿泊しながら市を訪れる方の受け入れについては、これまで以上に積極的に受け入れてまいりたいと考えております。 市といたしましては、今後、復興事業の推進をふまえて、防災備蓄倉庫、磯部コミュニティセンター、防災集合所等の防災施設や、漁労倉庫、鎮魂記念館等の復興状況、中村城跡を取り囲む新たな市庁舎、市民会館、歴史資料収蔵館の和風建築物などをテーマとしたコースを活用した観光交流人口の拡大、さらには光陽パークゴルフ場、光陽サッカー場等のスポーツ施設を活用してスポーツ交流人口の拡大に努めてまいりたいと考えております。 その他の質問は、担当部長に答弁いたさせます。 ○議長(佐藤満君) 建設部長。 ◎建設部長(金森滋君) 5番、新妻香織議員の住民説明会のあり方の質問についてお答えいたします。 まず、避難道路の住民説明会の開催のタイミングについてでありますが、市は避難道路の整備のために、平成24年5月に市内の避難道路全ての路線決定の説明会を開催し、その後概略設計のできた路線から順次地区説明会を開催してまいりましたが、おただしの東部116号線等の説明会は、平成25年7月の開催となったところです。 今回、議員は当該路線上に家屋の建築やブロック塀が既に設置されていることを課題認識と思っていると推察されますが、その設置はこの平成25年7月開催の説明会以前に着手したものでありますが、市は平成25年7月までの期間において、東部116号線等の現地測量を初め、設計のための平面図、横断図等の図面作成に取り組んでいたことから、拡幅すべき場所等の説明会を平成25年7月以前に開催することは、日程上困難な状況でありました。 おただしの場所については、計画幅員が確保できない状況となりますが、市といたしましては避難車両の通行に支障がない範囲で整備してまいりたいと考えております。 次に、細田地区の雨水排水対策の説明会開催については、市は3月27日に都市計画変更の説明会、6月23日及び8月10日に行政区長、地区役員に対する説明会を開催しております。 ポンプ場の設置場所については、いわゆる大排水路を避ける形での建設を考えてまいりましたが、当該地区の住民の皆様からの設置場所についての反対意見や、行政区長を通じての設置場所変更の要望を正式にいただいたことから、市といたしましては、9月中に再度地区住民の方々や、環境保護団体の方々の意見を聴取した上で、設置場所を検討してまいりたいと考えております。 次に、住民説明会の対象者についてお答えします。 まず市内のおのおのの避難道路に関し、平成24年9月以降に開催した住民説明会には、地元区長をはじめ、道路拡幅により影響のある土地や建物の所有者及び道路沿線の住民に出席していただいております。市といたしましては、これらの参加者は適切な対象者と認識しております。 次に、細田地区雨水排水対策の住民説明会の対象は3月27日、6月23日及び8月10日の開催において、さきに述べたとおり地元区長及び地区の役員等の方々であります。 市といたしましては9月下旬に予定している説明会には、土地所有者、雨水幹線の沿線住民及び、環境保護団体等の方々に参加いただく予定であります。 次に、住民の意見をどのように取り込んでいくかについてお答えします。 まず避難道路に関し、市といたしましては今後も地区住民の方に避難道路計画の情報を提供しつつ、建築計画のある施主の方に計画をお知らせしながら、概略設計が完成した路線ごとに、速やかに説明会を開催してまいりたいと考えており、住民からの意見や要望のあったものについては、道路計画に支障を及ぼさない範囲で、可能な限り取り入れてまいりたいと考えております。 また、雨水排水対策についても同様に住民に情報を提供しつつ、意見や要望のあったものについては、雨水排水対策事業に支障を及ぼさない範囲で、可能な限り取り入れてまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(佐藤満君) 産業部長。 ◎産業部長(吉野光一君) 5番、新妻香織議員の中洲などの環境保全についての質問にお答えいたします。 松川浦は、昭和26年3月に県立自然公園に指定され、その美しい景観から小松島とも呼ばれる県内有数の観光地であり、さらには野鳥や魚介類などの多数の動植物が生態系を育んでまいりました。 また、周辺集落の方々はノリの養殖やアサリ漁など古来からの伝統産業に従事する中で、生態系と人々の生活との調和が図られてまいりました。しかしながら、今回の大震災は古来からの自然環境のみならず、生態系と調和して暮らしてきた地域住民の生活をも破壊するものでありました。 市といたしましては、松川浦の復興については大洲海岸の防波堤の整備を初め、可能な限りもとの状況に戻すことを前提としながら、産業の復興や周辺に暮らす人々との調和を図りつつ、市民の財産として後世に受け継いでいくべきものと考えております。 次に、大排水路の埋め立てについてお答えいたします。 松川浦環境公園に隣接する大排水路は、以前新沼地区の農業用排水路として利用され、松川浦への放流口としての機能を有する施設でありましたが、新沼地区の農地が工業団地として整備されたことから、排水路としての用途を平成22年3月に廃止しております。 福島県は松川浦の護岸復旧を現在計画中であり、大排水路の出口の閉鎖についても検討していることから、市といたしましては今後地域の皆様や環境保護団体の方々に対する説明会を開催するよう、県と調整してまいりたいと考えております。 次に、今後の工事の事前協議についてお答えいたします。 松川浦に関する工事は福島県が行い、その周辺で市が行う工事については、先ほどお答えした避難道路と雨水排水施設の工事となります。 しかし、それ以外に市が松川浦周辺で工事を実施する際には、今後は地域住民の皆様や環境保護団体の方々も含めて、十分な説明会を開催してまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(佐藤満君) 5番、新妻香織君。 ◆5番(新妻香織君) 再質問させていただきます。 大分前の話になるんですが、議員になりたてのころ、2011年の12月の議会だったのですが、避難道路の青写真を早く出さないと被災地の高台にはどんどん家が建っていくので、家が建ってからでは遅いので青写真ができたらどんどん公表していってほしいとお願いして、了解との返事を執行部からいただいておりました。しかし、1年以上音沙汰がなかったので平成25年2月に産業建設常任委員会で現地調査をさせてもらっておりました。 ところが、住民説明会があったのはさらにその5カ月後の7月8日でありました。もう家は随分できた後でありまして、その説明会においては6メートルの避難道路のために、新しくできた家の塀を2メートル削れというようなそんな説明であって、住民たちは本当に最初からふざけるなというような、もうそんな感じでありました。計画は早くからあったし、建築確認の申請時には住民たちは何の説明もなかったということで憤りは非常に激しいものがあります。 ですので、先ほど説明されたこの段取りにおいて問題はなかったのか、市長にお伺いしたいと思います。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) 今、部長の答弁と議員の答弁の間に、ちょっとそごがありますので、そこのところはここで私、問題があったかなかったか明確に言うことはできませんので、再度調査をした上でお答えしたいと思います。 ○議長(佐藤満君) 5番、新妻香織君。 ◆5番(新妻香織君) それでは、12月の議会でお答えいただくということでよろしいのでしょうか。 それから、そのときに示された計画は6メートルということでありましたが、平前の地区は住宅密集地であり、なかなか6メートルという道路の幅においては、賛同が得られなかったというのが正直なところだと思います。市道の認定は4メートルから可能だと思いますが、どうしてもその6メートルでなければならないという理由はないと思いますので、その辺を検討しながら進めていってほしいと思いますが、市長そのあたりのお考えをお願いします。 ○議長(佐藤満君) 市長。
    ◎市長(立谷秀清君) 今回の震災でどこでもあったことですが、こちらの考えるとおりに土地が買えるとは限らないのです。ですから、デパートの買い物をやるんだったらそれはもう簡単ですけれども、やっぱりお願いしながら、理解を得ながら進んでいくんです。一部きれいな6メートルの道路でなくても、もう、それは仕方がないと。それにこだわったら、これはできませんから。したがって、現状に合わせてできるだけ現実的な方法を選択せざるを得ない。そのように考えるところであります。 ○議長(佐藤満君) 5番、新妻香織君。 ◆5番(新妻香織君) ありがとうございます。住民の方もほっとするかと思います。 それでは、2番目の細田の雨水排水対策事業に関してでありますが、細田の環境公園のあるあの地区は、県立公園の普通地区で本来なら環境アセスが必要な場所であります。しかも、県が昆虫で唯一指定した絶滅危惧動物のヒヌマイトトンボの生息地であります。ご存じのように絶滅危惧動物というのは、とってもいけないし、さわってもいけないというようなもので、ヒヌマイトトンボは昆虫で唯一指定されておりました。しかも、福島県内では松川浦にだけ生息しておりました。おりましたと過去形になってしまっているのは、震災後私たちは毎年のように調査を続けているんですが、まだ再会できないというような、そういう状況であります。 大森山周辺の湿地も葦原が消滅してしまったおかげで、3年たった今もトンボの姿はまだ見つかっていないというふうな、そんな状況であります。そんな微妙な生態系を維持している場所でありますので、決壊をした堤防を、仮堤防をつくる段階であっても、福島県は設計図を持ってきて環境保護団体や専門家に意見を聞いておりました。それから、その泥が深くて工法を変えなければならないときには、再度また県は環境保護団体や専門家に質問して意見を伺うというような、そんなふうにしている、そういうデリケートな場所であります。 このような工事において、相馬市は住民説明会を行うに当たって専門家たちの聞き取りというのはなさったのでしょうか。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) なさったのかという質問ですが、9月にする予定でいるということであります。 ○議長(佐藤満君) 5番、新妻香織君。 ◆5番(新妻香織君) この間、6月の雨水排水対策の住民説明会のときに、私は呼ばれませんでしたが、聞きつけて行ってまいりました。行政区長と地区の役員の方たちのみの会でありましたけれども、そこで出されたものは高さ20メートルの4階建てのビルのようなポンプ場が大排水路の脇にできるということでありました。そういう青写真もしっかり描かれたものでありました。 ですので、この9月にする検討会というのは、どのようなものになるのでしょうか。ちゃんとこのような環境保護団体とか、そういう意見を述べて聞いていただけるようなものなのでしょうか。というのは、前回示されたものは都市計画法の公示直前のもので、もう位置もデザインも変更できませんと、設計も変更できませんというような意見でありました。いかがでしょうか。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) そのことにつきましては、行政区長たちから私のほうに要望書が参りました。 役所としては、大排水路の埋め立てを避ける形で、これ新妻議員が委員会でそのような趣旨のご発言をなさったということで、それを前提に考えたということであります。しかしながら、あの場所ではいかんということを行政区長の飯土井さんですが、私に要望書を持って参りました。その要望書には、大排水路を埋めろということが書いてありました。それが地区住民の希望であるということも書いてありました。 ということであれば、それは危険回避のためにそういう措置をとってほしいというようなことだったんです。 ですから、役所的には大排水路を温存するという形の中で、今の土地、今の建て場所を提示したということでありますけれども、住民の皆様から危険、安全、安心ということでお話をいただけば、これは再度検討しなくてはならない。したがって、環境団体の皆さんの意見も聞かなければならないし、あるいは地区住民の皆さんの意見も聞かなくてはならない。この両方を聞いた上で、再度、もう一回判断するように、議員の意向をしんしゃくして、そんたくしてそのように進んだということですけれども、住民の意見も聞かなくてはならないということで、9月25日ですか、再度環境団体の皆さんの意見と住民の意見がちょっと対立しているようなことがあるもんですから、両方からよく話を聞いて、その上で、私が聞いた話は、かつて2人の子供さんが事故で死んでいるということなんです。私も学校の帰り、大森山で遊んであそこの大排水路の細いところを命がけで通っていったことがありまして、肝試しみたいなこと、今から考えれば本当に危ないことをやっていたな思うのですが、そういう危険を残したらいかんというのが、地域住民の方の意見なんです。それから悪臭の問題もありました。 ですから、こういうことについてはやはりいろいろな人の意見を聞かなくてはならないので、役所としては新妻議員のご意向をそんたくしてあのような提示をしたんですが、そのような反論も参りましたので、これは両方の話を聞かないといけない。特に安全、安心ということになりますと、これは場合によりますと安全、安心に係る専門家に相談することも必要ではなかろうかと、総合的な判断が必要ではなかろうかと考えているところでございますので、改めてその際に議員のほうからも環境も大切なことですから、特にヒヌマイトトンボのことについては私もいろいろかかわってまいりましたので、これは極めて重要な問題と思っておりますが、ただ地域住民の方々の切なる思いということも無視できない問題だと思っていますので、きょうの質問のご趣旨全体にこれは合致することですね、住民の方々の意見をよく聞けと、道路の問題だけではなくて生活空間の安全、安心ということも踏まえて、しっかりとご意見を頂戴してまいりたい。 今まで私は、地区住民の説明会等の現場の様子まで把握することはなかなかできなかった。先ほどの質問についても正確に今すぐ答えることができないところでありますけれども、後で議会でも何でも結構ですから、議員のほうには私の見解をお届け申し上げたいと思いますけれども、そのようなことでとにかく地域住民の方々のご意向も尊重しながら判断すべきものと思っております。 ○議長(佐藤満君) 5番、新妻香織君。 ◆5番(新妻香織君) 大排水路の埋め立ての話になっておりますので2番の話に入っていきますが、大排水路の埋め立ては、あそこは本当に危険で埋めてほしいという要望書があるというお話でありましたが、遺体捜索のときにあそこは一度締め切ってしまったら水の流通がなくなりにおいが発生して、もう一度水門のところを開いたというような経緯を伺っております。ただ、あそこはあいている限りにおいては潮の流入があってにおいは発生しないものと思われます。 危険に関しては、確かに地盤沈下しているので高潮のときには危険な状況になりますが、ポンプ場を設置するときに一緒にかさ上げをして、柵をつくるなどの方策もとれると思うのです。 こんなことを申し上げるのは、あの大排水路を埋めてしまったらあの箱庭のような景観がなくなってしまうということと、それからあそこはアカテガニやクロベンケイガニの産卵の場所でもあって、非常に重要な場所であるということをお伝えしたいと思います。 松川浦の北西部は泥が深くて干潟の観察には非常に不適格であるんですが、大排水路の側は泥が浅くてポンプ場の建設予定地の脇に階段をつければ、環境公園の体験学習の場所として非常に利活用ができる場所になるかと思います。松川浦は環境省の潮風トレイルの終着点で、隣接する環境公園はその環境省のキャンペーンの会場にもなったところであります。ですので、安易に埋めてしまうよりも、もっと戦略的に利活用をするということを考えるほうが得策ではないかと思っております。そんなことを今後も陳情書なんなりで上げさせていただけたらと思っております。 大排水路については以上ですが、中洲についてお伺いしたいと思います。 明治の古地図を見ると何十もの島が松川浦に点在して、その島と島を橋がつないで藻塩を焼く煙が方々から立ち上っている様子が見てとれます。先ほど産業部長がおっしゃったように、まさに小松島と言われるような美しい景観がそこにあったのであります。 ところが、現存する島は10ほどになってしまっておりまして、波の浸食で消えていったのかと私は思っておりましたが、実は航路の掘削やノリの養殖場の拡大のために1960年代から1970年代にかけて、その島々が人為的に削られていったという歴史があります。 さて、6月10日に復興会議に提出された中洲整備、青ノリ種場造成についての資料は本当に驚くものでありました。これは松川浦の一番大きな島、中洲の北側約2.2ヘクタールを削るというものであります。これに対して市長はどう考えるのかお聞きしたいと思います。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) この中洲を種場にするということについては、県の事業なんです。県と漁業組合においてまず協議をしなくてはならないものと思っています。 それから、中洲の一部の形が変わることになるということになるんだと思うのですけれども、先ほど最初の答弁でも申し上げましたように、松川浦を形成してきた力というのは、自然だけではないです。かつては塩をとったこともありますし、塩釜神社なんて残っていますよね。やっぱり人々の生活、あるいは産業と調和して松川浦が形成されてきたということだと思います。 ですからノリの養殖というのも、私は大きな目で見たら自然の一部ではないのかなと。それを古来ノリの養殖を、あるいはアサリなんかもそうですし、そういうことをしながら松川浦の景観、自然をつくってきたのには、人々の生活の営みというのが非常に大きな力だったのではないかと思っています。 ですから、今回も津波で破壊された、この津波も自然ですから。松川浦が一部抜けました、2カ所抜けましたね、あれをそのままにしておくことが、ではそれが自然なのかということになると、やっぱりそこは人々の生活というファクターを持って抜けたところを防がないといけない。道路も再改築しないといけない、ということになろうかと思うのです。 ですから、基幹漁業ということを考えたときにノリの養殖ということが松川浦の生態系、あるいはその周りの人々の生活ということにとってそれぞれいろいろな影響があるかもしれませんけれども、私は漁業者の皆さんがノリ業を続けていくということであれば、それはやっぱり自然との調和の一つではないのかなと、そのように考えてあの段階では漁業組合に、相馬市としては反対をしないと、そのようなことを申し上げて県の事業にしていただくということにしたわけです。 ただ、そのような異論もあるということもやや聞いておりますので、答弁で申し上げましたように今後県、あるいは漁協の皆さんのお話も聞きながら、どこまでが生態系を侵食することになるのか、中洲の一部のこの種場の転用が、種場への形を変えることが、それが非常に大きく生態系を侵食するものであるという意見に立つんであれば、これは相馬市からもご意見を申し上げないといけないと思いますけれども、やはり私は松川浦を守ってきたのは、岩子のノリ漁師の方々の努力も大きかったものと思ってるんです。そこの生活の営みということを私は否定することもなかなか困難ではないか。個人的にはそのように思っておりますが、なおいろいろな方々の意見を聞いて、漁業組合の岩子支所や、松川浦支所の方々の意見も聞いて、相馬市の主体的な事業ではありませんけれども、私なりのご意見を申し上げさせていただきたいと、そのように考えております。 ○議長(佐藤満君) 5番、新妻香織君。 ◆5番(新妻香織君) まさに市長がおっしゃるように、ノリの養殖やアサリの養殖が松川浦の生態系を守ってきたというのは正しいことだと思います。私はこの中洲に関しては生態系の問題もありますが、それよりもこの歴史的遺物をなくしてしまっていいのかということを申し上げたいと思います。 というのは、中洲は藩政時代から相馬家のお狩り場だったところで、平成になって相馬市に寄贈された歴史的にも由緒ある島であります。この島は、今相馬市の持ち物でありますので、県の事業であるからといって相馬市が許可しなければ削れるものではないと思っております。 実は、新市民会館ができるときも外堀の遺構に基礎を打たなければいけないというときに、福島県や福島大学の研究者から相馬市は相当な非難を受けたということは市長もご存じだと思います。しかし、遺構は一部は傷つくかもしれませんが、掘り返せば取り戻すことはできます。しかし、島を削ってしまったらもとには戻らないんです。しかも、これはノリの養殖にかかわる方の話でありますが、今も種がつかないわけではないわけです。津波で寄せられた砂を整地するだけで十分であるというような話も聞いております。もしかしたら、中洲のあの場所がベストかもしれませんが、こういった歴史的な島を残していくということを考えれば、第2、第3の選択肢はないのかと思いますがいかがでしょうか。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) 私は事業の主体ではありませんので、私が最終アンカーとしての答えではないということを前提に、個人的な見解ということになります。 中洲を全部撤去するような、中洲がなくなってしまうような、そのようなことであればこれはやっぱり問題だと思います。しかしながら、相馬家から相馬市が寄贈を受けて、寄贈した殿様が何を考えたかと考えれば、やっぱり旧領民である住民のここでの安定した生活ですとか、安全な暮らしとか、そういうことをお考えになったんだと思うのです。 中洲の全部を種場にするということであれば、それは問題かもしれませんけれども、私が聞いているのは、一部ということです。全部とるというわけではないし、やっぱり松川浦のノリ漁を守っていくというのも、相馬市としては支援しなければならない事業だと思うのです。 そういうことを考えた場合、ここで私に結論を出せと言われてもこれは大変なことなんで、いろいろな方々の意見を聞かないといけない。私が結論を出すべき立場でもないとは思うのですけれども、私はやっぱり住民の皆さんの生活ですとか、松川浦のノリ漁ということに対して便宜を図る、あるいは有利になるように図らうことが、決して大きな損失を与えることではないんではないかと、そんなふうにも考えておりますが、今後今の議員のお話も十分含めて多方面から話を聞いてまいりたいと思っております。 ○議長(佐藤満君) 5番、新妻香織君。 ◆5番(新妻香織君) 工事が、事業が10月から始まるということになっておりましたので、本当に早く検討していただかなければいけない事案ではないかと思っておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。 それでは3番目についてお聞きしたいと思います。 議会の行政視察で他の市町村に伺うとき、視察の受け入れをうまくやっているところとそうでないところは、本当に学ぶべきものも印象も雲泥の差があるように思われました。1日2件も行政視察のある北九州市のようなところは、自分たちのPRも実に巧みだったと思います。市は交流人口をふやしていくことを大きな目的に掲げておりますが、行政視察にかかわらずいらっしゃる方々に満足していただけるおもてなしが必要と思われます。 相馬も復興や行政のことだけではなく、歴史や文化もしっかり語れる人材の育成が必要ではないかと思いますがいかがでしょうか。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) まさにおっしゃるとおりでございまして、このことはずっと意識してまいりました。 私もかつて県会議員をやっていたことがありまして、相手方の対応によってその地域の印象ががらっと変わるんです。思い出に残っているところもあるし、何か逆に言うと嫌な思い出になっているところもあるし、これはもう大変なことだと思います。どちらかと言うと、相馬市は今までそういうことに余り力を入れてこなかったのではないかという印象を持っております。 これから、こういう被災を受けて今後交流人口の確保に苦慮するだろうと、あるいはその交流人口の確保にセールスみたいな発想を持ちながら一歩前に進んでいかなくてはならないだろうと、そんなこともありまして、特に議員の皆さんにお願いしてきたことは、防災協定を結んだ都市との交流を深めていただきたいということをいろいろお願いしてまいりました。 そういうきっかけのあったところの迎え入れ態勢を常日ごろ考えておれば、これは余り縁のないところで相馬市の名前を聞いて、じゃあそういうところだったらちょっと視察に行ってみようかなと、そういうところに対するおもてなしというか、私はいい印象を持って帰っていただいて、リピーターとしてまた来ていただくことが一番重要だと思っておりますので、ただ議員のご提案は、いつもいろいろなところから提案いただくんですが、そのコーディネーターなり担当者、これを育成するというのが非常に難しいです。今回、やっぱり津波の後の復興の視察という方多いですから。 今のところ、相馬にお泊りになる方で10人以上泊まる方については、相馬市役所の職員がご案内するなり、1時間2時間ということになると思いますけれども、パワーポイントで説明するなり対応するということにしていますが、これにいつまでも市役所の職員を使っていたんじゃ仕方がないので、いずれはそういう専任の方を、例えば鎮魂記念館でお話をするとか、あるいは防災倉庫でお話をするとか、そういう方々を育てていく必要があろうかと思います。 ただ、今、今度10月の24日に26人の人数で大阪市の会計事務所が来るんですが、メディアの媒体を通して相馬市に行こうということになって、私に連絡がきたんですけれども、泊まらないんだったら相手にしませんと言った。泊まりますと、旅行代理店に言ったら全部ふさがっていると、そんなはずはないと、電話かけました、一番上のところに私が電話をかけたらちゃんとあいているんです。そこはお約束どおり。 そういうルールで、とにかく市として当分頑張りますけれども、その頑張りの延長にやっぱり、新妻議員なんかよろしいんじゃないですかね。あなたが案内して差し上げるなんていいと思いますね。皆さん喜ぶと思います。 そんなことで、いろいろな方々を声かけながらそういう組織をつくっていく必要があろうかと思いますが、これもいろいろご協力をいただきたいと、そのように考えているところであります。 ○議長(佐藤満君) 5番、新妻香織君。 ◆5番(新妻香織君) お昼になりましたので、皆さん早く終わってほしいと思っていらっしゃるでしょうから、最後、提案をして終わりにさせていただきたいと思います。 仙台市の…… ○議長(佐藤満君) 新妻香織議員に申し上げます。提案でなくて質問に。 ◆5番(新妻香織君) はい、すみません。 仙台市の観光PRのため組織されている伊達武将隊というのがありますが、それに接する機会がありましたけれども、その政宗は私たちの知らない伊達と相馬の歴史をしっかり語れるぐらい歴史を勉強しており、またほかのメンバーもしっかりおもてなしの姿勢が徹底しておりました。 実はこの伊達武将隊というのは、仙台市が緊急雇用で雇っている若者であると聞いております。実にすがすがしい印象を受けました。しかもその追っかけたちが静岡からもやってくるというような状況でありましたが、相馬市でも観光大使やおもてなし隊の人材育成をお勧めしたいんですが、その際市長が対談でおっしゃっていた、我々のDNAに生きていると市長がお話しする、その報徳仕法をきちんと語れるような二宮尊徳が率いる報徳隊なんていうのはいかがかと思いますが、市長いかがでしょうか。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) 市がどういうふうにかかわって、例えば緊急雇用でやろうというのも一つの方法かもしれませんし、毎日毎日来るわけでもありませんから。それから相馬の歴史をどうやって勉強していただくかということもあろうかと思います。最初はやっぱりボランティアのような形から始まるべきだと思いますし、報徳隊の人たちを使うというのも一つの方法かもしれません。それは限定するものではありませんから、当面の間市役所でそういう大口は対応したいと思いますけれども、今後考えるべきことだろうと思いますので、いずれ議員がもう一回そのようなことを市のほうに提言いただければ、今後とも議論されてしかるべきことと思います。 ○議長(佐藤満君) ここで13時30分まで喫飯休憩をいたします。                              (午後0時16分)--------------------------------------- ○議長(佐藤満君) 休憩前に引き続き会議を開きます。                              (午後1時30分)--------------------------------------- ○議長(佐藤満君) 日程第2の議事を継続いたします。 次に、15番、根岸利宗君の質問を許可します。 15番、根岸利宗君。         (15番 根岸利宗君 登壇) ◆15番(根岸利宗君) 15番議員、会派そうま維新の根岸利宗でございます。 通告しております、大きく2点について質問をいたします。 まず、大きな1項目といたしまして、千客万来館についてお伺いをいたします。 6月定例議会におきまして、千客万来館建設に関する議案を議決をしております。当館は、相馬市への来訪者に対する情報提供を行い受け入れ窓口となり、さらに市民と来訪者の交流の場としての機能を持つ、新たな観光交流拠点施設であるという説明がありました。 この件につきましては、委員会においても質疑を行ったところでありますけれども、私の思いといたしましては、十分に議論を尽くし切れなかったなという思いがございます。私も、前からこの中村城址周辺にこのような施設があればよいなということを思ってはおりましたけれども、6月議会におけるこの提案というものは、私にとっては唐突の感がありました。十分な議論、検討がなされた上での提案だったのかと、こういう疑問が残るところもありました。 また、先ほどの説明といいますか、千客万来館は多機能型施設ということで、説明を聞く限り何でもできそうな施設だなと、こう思うところがあるのですけれども、では逆に主たる業務というものは何なのかというところが、いま一つ私にとってぴんとこないところもございます。 そこで、改めて千客万来館について何点かお伺いをいたします。 まず、運営の主体について、この辺もご説明を、前の議会でもいただいたのですけれども、いま一つ私として得心がいっていないようなところもございますので、どういうふうなものか改めてご説明をいただきたいというふうに思います。そしてまた、具体的にこの運営についてどのように行っていくのかという部分、できるだけ詳しくご説明をいただきたい。予算的な面、裏づけというところも含めて答弁をお願いをしたいというふうに思います。 次に、設計から建設に至り開館というようなことでございますが、今後のスケジュールについてどういうふうになっているのかお伺いをいたします。また、この施設を運営する上では市長、市役所職員の考えだけではなく、できるだけ多く民間の方々の意見を反映するようにしていただきたいと、こういうふうに思うわけでありますけれども、この件に関する当局の所見をお伺いをいたします。 次に、大きな2項目といたしまして定住者増加政策についてお伺いをいたします。 先日、防災倉庫落成式がございました。また、災害公営住宅も飯豊、明神前にできあがったのを皮切りに、各地区でその姿をあらわしつつあります。井戸端長屋もできあがっており、まさに現在、市民会館の建設ももうすぐでき上がるというようなことで、箱物の建設ラッシュの感がございます。ある部分、一部活況を呈しているなと、こう思えるところもあるのですけれども、これは3年、5年後という部分、先ほど来の議員と執行部とのやりとりもありましたですけれども、これが終わって一段落した後どうなるんだろうなと、こういうところを非常に大きく思うところがございます。今こそその後に対する備えと、次なる施策という部分を真剣に、当然考えているというふうには思いますけれども、提示していただくところもあるのではないかな、必要なのではないかと、こういうところがあるのでございます。 そして今回私としましては、その大きな課題の1つである定住者の増加施策といいますか、こういうところに焦点を当てて質問を出したところでございます。やはり、定住者の増加という部分は相馬市の根幹にかかわる、相馬市の将来にとって死活問題であるというふうに思うのであります。このためのまず1つとして、私は企業誘致というものがあるというふうに思いますので、改めてこの企業誘致について当局の考え方をお伺いするものであります。 相馬市において定住者の増加を図る上では、企業誘致は必要不可欠ではありますけれども、どういうような考えで、この困難期ではありますけれども、やはりきちんと企業誘致を図っていただいて、定住者の増加につながっていくというところが必要であるというふうに思いますので、この点に関する当局の所見をお伺いをいたします。 次に、この企業誘致を進める上でも、この相馬市全体のあるべき姿というものをもう一度しっかりと捉え直す必要もあるというふうに思うものであります。特に、この土地利用の計画という部分、これは前々からの懸案であったなと思うのですけれども、この大きなこの大震災という部分を踏まえて、これも大きく変わらざるを得ないというところが理解するものでありますけれども、この辺もしっかりと見直しといいますか、そういう部分をして新たな相馬市づくり、どういうふうにすべきなのかというところをきちんとご提示をいただきたいというふうに思うのであります。 次に、この問題を考える上で私は全てをこの相馬市という小さな枠だけで捉えるのではなくて、近隣市町村との連携という部分もしっかり行っていく必要が重要であるのではないのかなと、こう思うところがあります。ここ数年合併の問題等もございました。いろいろそれが不調に終わったりということで、その後にこの原発事故というようなところもあるわけでありますけれども、やはり広域でさまざまな、先ほど述べました企業誘致にしてもそうですけれども、相馬市で取り組むにしても近隣との連携、こういう部分も今まで以上にしっかりと密にやっていただきたいというふうに思いますけれども、この辺に対する当局の所見をお伺いをいたします。 次に、この定住者の増を図るために、これは何らかの優遇策といいますか、小さな自治体といいますか、村とかそういうところでは、いろいろ行っているというふうに思います。これを市のレベルでそれと同じことをやるというのはなかなか容易ではないかというふうに思いますけれども、やはりこの原発事故のあった我が相馬市という部分を再建していくためには、なりふり構わずといいますか、何らかのやっぱり優遇施策という部分が必要なのではないのかなと思うところがございます。この施策について、当局の所見をお伺いをいたします。 以上です。 ○議長(佐藤満君) 市長。         (市長 立谷秀清君 登壇) ◎市長(立谷秀清君) 15番、根岸利宗議員の企業誘致に対する考え方についての質問にお答えします。 市は、雇用の確保及び地域経済の活性化を図るため企業誘致に積極的に取り組んできたところであり、相馬中核工業団地内等において、多くの企業が立地、操業しております。震災後の企業立地のための市の取り組みについては、富岡町で操業していたフジモールド工業株式会社より市への立地申し入れの際には、富岡町長の了解の上で、市は企業立地等のための各種補助金申請について支援したところであります。 市といたしましては、原発被災地域である南相馬市や双葉地方の企業に対して誘致の働きかけを行うことは、全力で復興に取り組んでいる当該自治体の気概をないがしろにすることになりますので、原発被災自治体に対する誘致活動は控えるべきと考えております。 市が企業を誘致することは、相馬中核工業団地が応急仮設住宅や瓦れき処理施設などに使用されており、分譲できる土地がほとんどないことから、現時点では厳しい状況となっております。 なお、相馬中核工業団地の、独立行政法人中小企業基盤整備機構から市への無償譲渡の手続きが完了したことから、市といたしましては用地の分譲が可能となった場合には、企業に対して案内を通知すること等により企業誘致に努めてまいりたいと考えており、優遇税制等については今後の企業の動向を踏まえて、必要があれば検討してまいりたいと考えております。 その他の質問は、担当部長に答弁いたさせます。 ○議長(佐藤満君) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(橘川茂男君) 15番、根岸利宗議員の土地利用計画の見直しについての質問にお答えいたします。 本市の土地利用計画方針を定めた相馬市国土利用計画については、平成22年12月に県が策定した国土利用計画を踏まえ、平成23年度中を目途に見直し作業を進めておりましたが、その後東日本大震災が発生したことで、その作業が中断しております。 国土利用計画の見直しにつきましては、その上位計画である総合計画の見直しが前提となります。12番、浦島勇一議員のご質問にもお答えいたしましたとおり、市は復興事業の成果や社会情勢の変化を踏まえ、適切な時期に市の総合計画であるマスタープランを見直す必要があると思料いたしますが、現在はその状況にはないと考えております。 次に、近隣市町村との連携強化についてお答えいたします。 市は飯舘村を初め、南相馬市や浪江町など、他の自治体の被災者が市内の仮設住宅へ入居することについては、これら自治体の自主性を尊重し、要請があった場合にのみ対応してきたところであり、仮設住宅の入退去等の管理も各自治体が行ってきております。市といたしましては、他自治体からの入居者が早く帰るための施策や支援などは、おのおのの自治体が率先して取り組むべきものと考えており、本市に対し支援要請があった場合には、相馬地方の連携を図る観点から協力してまいりたいと考えております。さらに、相馬地方、あるいは相双地方全体として取り組むべき課題などが生じた場合には、関係機関を通じて、対応してまいりたいと考えております。 次に、定住者優遇施策についてお答えいたします。 市は、応急仮設住宅から恒久住宅への移住や、農業、漁業の復興など、新たな地域社会の再構築のため、鋭意努力を重ねてまいりました。その中でも、被災された市民がいち早く自立した生活が営むことができるよう、防災集団移転促進事業などに該当しない方に対しても、恒久住宅確保のために市独自支援策を講じているところであります。 市といたしましては、一部の自治体などで実施しているような、定住を促進するための住宅取得費用に対する助成や家賃補助、農漁業などへの就労支援策については、現段階では考えておりません。 以上でございます。 ○議長(佐藤満君) 産業部長。 ◎産業部長(吉野光一君) 15番、根岸利宗議員の千客万来館の運営主体及び運営内容についての質問にお答えいたします。 市は、東日本大震災等によって失われた松川浦や海水浴場など市を代表する観光資源にかわり、新たな交流人口を誘発する資源として防災、復興、和風建築、スポーツをテーマとした交流人口の増加を計画しており、それら来訪者の受け入れ拠点として、現在、千客万来館の整備を進めております。 千客万来館は、新たな観光交流拠点として来訪者への情報提供はもとより、市民、来訪者の交流の場としての機能や、スポーツ交流試合の企画実施や宿泊施設の案内等の機能を持った施設であり、その運営は市が主体となって、市観光協会や光陽地区のスポーツNPO関連団体等との連携で行うこととなります。 次に、千客万来館建設のスケジュールについてお答えいたします。 市は、千客万来館の設計について、去る8月20日に有限会社桂建築設計事務所と契約締結したところであり、同社は平成26年1月末までに基本設計及び実施設計を完成する予定となっております。なお、市は今年度中の建設着工を予定しております。 次に、民間の意見の反映についてお答えいたします。 先ほど申し上げましたとおり、千客万来館は市が主体となり運営してまいりますが、今後市は、観光協会、スポーツNPO関連団体、宿泊施設である旅館組合等による協議会を結成し、千客万来館の運営に民間の方々の意見を反映させてまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(佐藤満君) 15番、根岸利宗君。 ◆15番(根岸利宗君) 再質問いたします。 千客万来館について、運営主体については市が主体となってということでしたが、これは担当部局は産業部という理解でよろしいですか。 ○議長(佐藤満君) 産業部長。 ◎産業部長(吉野光一君) 再質問にお答えいたします。 産業部で担当したいということで決定をしております。 以上です。 ○議長(佐藤満君) 15番、根岸利宗君。 ◆15番(根岸利宗君) 私がちょっと別のほうで聞いたところでは、中央公民館が入ってということだと、生涯学習部といいますか教育委員会だというような思いもあったんですが、そこのところは調整どういうふうになっていますか。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) 中央公民館は間借りという形で入っていただこうと思っております。 ○議長(佐藤満君) 15番、根岸利宗君。 ◆15番(根岸利宗君) この中身の運営といいますか、先ほど交流といいますか、そういうところの、あと来訪者の案内というようなことなんですけれども、もうちょっと具体的に何か決定していることというのはないのでしょうか。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) この千客万来館の機能としては、お迎えをする施設ということでホール等を広く考えているということと、ここに、長い時間滞在ということは余りないと思うのです。 まず、1番大事なことはよそからの申し込みの整理をする組織が必要になります。特に、光陽地区の3NPOの、こちらのほうにサッカーですとか、パークゴルフですとか、ソフトボールですとか、そういうイベントの際の申し込みの整理をする組織が必要になろうかと思います。 また、特にこの集客能力の高い3NPOがお互いに連絡調整する場所という形でも必要になるかと思います。あるいは、旅館との連携、宿泊施設との連携、とにかく宿泊客をふやそうというのが大きな目標になってまいりますから、それらのための事務所、その連携のための事務所、今協議会というふうな答弁したかと思いますけれども、そのような組織をつくって、専従者を置くかどうかこれからの議論になってまいりますけれども、とにかく事務の拠点が必要であろうと、さらには中央公民館も間借りすることになりますから、中央公民館の活動を、一応年中お客さんが来るわけでないとしたら、これは地域住民の方々に場合によっては和室をお使いいただくとか、あるいは郷土料理等のおもてなしのことを考えて調理室なんてことになるんですが、これは公民館活動の一環としてお使いいただくようなこともあるだろうというようなことで、今いろいろ状況は変わっておりまして、その変わったことに対して今度皆さんにもう一回意見の集約を図りたい、議員の皆さんにご説明申し上げたいと思っておりますけれども、隣のコミュニティーセンターがどうしても壊さざるを得ないような状況が生まれてまいりまして、コミュニティーセンターを公民館として建てかえるようなことが必要になってまいります。その際、公民館と機能を分担というよりは機能の共有ということも必要になってまいりますから、その場合は地域住民の皆さんの求めに応じた使い方ということも考えていってもよろしいかと思っておりますし、それらのことを含めた総合的な使用方法をこれから考えてまいりたいと考えているところであります。 ○議長(佐藤満君) 15番、根岸利宗君。 ◆15番(根岸利宗君) 今、市長の答弁の中でも、まだ相当流動的な様相が大きいなと思って、それはいいところと悪いところといいますか、両方あるんだろうなと、こう思うところがございます。 それで1点、この千客万来館という部分で前の議会のときに市長の説明の中で、原釜松川地区の観光といいますか、今なかなかそれができる状況ではないので、ここを拠点にというようなご説明があったかなと、こう思うのです。私としては若干、それはそれで理解はするのですけれども、お客様の来訪また原釜松川地区という部分を考えたときに、今ああいう状況であっても当然同地区にも、何らかの施設といいますか、窓口を設けてこちらにつくった施設と連携を図ってきちんとやる必要があるというふうに考えているわけでありますけれども、その辺についての考えはいかがでしょうか。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) 松川に観光協会の建物がありましたし、それを望む一部の方もいらっしゃいます。しかしながら、松川の観光協会、松川の旅館組合で、常勤を1人置くということになりますと、これは極めてコスト的に困難だろうと思いますし、現在なかなかそういう状況にはなっていなかったわけです。 そういうことを考えたときに、これは前回、特に松川の失われた観光資源に対して旅館の皆さんも、建設関係の労働者のお客さんがいなくなってくる、将来的なことということで申し上げたと思いますが、松川はもとより相馬市内の旅館業、大分ホテルができましたし、そのホテルを全部面倒見ろというのも大変な話になるんですが、できるだけ多くの方々においでいただくことにこしたことはないわけで、次はそれらの方々にどうやって旅館代以外のお金を落としていってもらうかとを長中期的には考えるべきことと思いますけれども、松川浦の観光協会の事務所もあえてそこに1つつくってコストをかけるより、こちらのほうで代替して、例えばパークホールのお客さんを配分するようなそういう機能も必要だろうと、というかそういう機能こそが今後求められるものだろうと思っています。 ○議長(佐藤満君) 15番、根岸利宗君。 ◆15番(根岸利宗君) 市長のそのお考えは理解するところでありますが、私はやはり自分の思いといいますか、いろいろ聞いたところもございますが、そういう市長がおっしゃることを実現する上でも、私としてはやはり松川地区に何らかの先行投資といいますか、そういう案内の方を置いて、今観光というよりは復興の状況、こういうところを説明いただくような方、現場でぜひそういうようなことも考えていただきたいと。これはご要望ということで、今後またご検討いただきたいというふうに思います。 次に、このスケジュールでございますが、きのうですか、おとといですか、この位置の件について、県のほうから建設位置を、前のお堀のところにひっかかるので問題があるということで、移さざるを得ないというようなお話ございましたが、通常こういう案件であろうが、そういうこと、県との調整といいますか、そのようなことは議案上程前に終えていてしかるべきではなかったかと思うのですけれども、この辺の経過なりについてご説明願います。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) この建設場所については現在の旧図書館です、旧図書館と大体大きさは同じですから、そこに、同位置に建てれば問題ないものと考えておりました。 しかしながら、念のために県のほうにこのことを確認しましたところ、同じ場所であってもまかりならぬと。そのような県の見解であります。 それを、なぜ早くわからなかったのかという責めについては、いや、すみませんと申し上げるしかないですけれども、常識的には私はここで同じ場所に建てるんであれば問題ないものと思っておりましたから、そのような配慮ができなかったものと思います。 ですが、これをいろいろ庁内で協議しまして、またそれでいいのかとか悪いのとか、歴史の重さはなんなんだとか、前にあったところにつくるんだから問題ないんじゃないかとか、そういう議論をしてもしようがないので、ここは県の指示にしたがってセットバックしてつくろうと。ところが、そういうことになりますと今のコミュニティーセンターまでかかってくるんです。コミュニティーセンターについては、千客万来館をつくった後、いずれコミュニティーセンターを中央公民館としてつくりかえる必要があるという考えでまいりました。中央公民館が市役所の新築に伴ってなくなりますから。ですからいずれはそうしなくてはいけない。ですが、今回セットバックすることによって壊さなくてはならないということになりますと、その分その機能をどうやってどこでやるかという問題が出てまいります。 それともう一つ、議員から再三もっと慎重に協議をしてから計画を立てるべきではなかったかというご指摘をいただいておりますけれども、これは復興交付金でつくる事業でありまして、やっぱり話し合いの中でそれだったら認める、認めない、いわゆる交渉、駆け引きみたいなものがございますから、そのような中で、この効果促進事業で全額出していただけるということになったわけであります。ただし、復興庁のほうと申し合わせたことがありまして、今年度中に着工するという、今年度の予算としてそのような話になってきたわけでありますから、その縛りでもって考えると、若干急ぐ必要があるということであります。急ぐためには、そうすると今のコミュニティーセンターの扱いですとか、あるいはいずれつくらなくてはいけない中央公民館を、どのような概略設計でやっていくか等の問題がございます。 一番念頭に置かなくてはいけないことは、現在のコミュニティーセンターでもなかなか場所が足りないというご指摘、ご要望をたくさんいただくんですが、どのぐらいの公民館活動、つまり生涯学習活動を市民の間でなされているかということを考えますときに、ある程度面積を確保して、例えば公民館活動で必要な煮炊きの活動のようなことは、千客万来館の調理室を借りてもよいのではないか。お茶の方々が使う和室についても千客万来館を借りてもよいのではないか等のことを考えながら、今タイムスケジュールと照らし合わせながら、ある意味では難題なわけです。この難題を解決する方法を探っておりまして、いずれきょう大体の概略をお話しておりますけれども、具体的な計画をつくったところで議員の皆さんのご意見も伺うために、いずれ協議会で説明させていただきたいと思っております。 しかしながら、今非常に難しいパズルを解くような作業になっておりまして、つまり千客万来館という形で今年度中に着工すれば復興交付金を使って、全額復興事業としてやれるということであります。 いずれ千客万来館なり公民館なり、これはつくらなくてはならない、そのような施設ですから、そのような先々のことを踏まえて今年中にある程度のめどをつけて解体作業等に入らなくてはならないものと思っております。 ○議長(佐藤満君) 15番、根岸利宗君。 ◆15番(根岸利宗君) 前半の部分が私がお聞きしたかったことで、要するに議案上程前に終えているべきではないのかという部分が主なんですけれども、市長は同じところに同じものをつくるんだから問題がないと思ったということですが、一般の市民だったらそれで理解するところですけれども、行政をあずかる方であればあそこは史跡の中だというのは歴然としているわけで、前に市民会館をつくるときにも県とのいろいろな状況があったわけですから、これは当然この計画ができているときに終えておくといいますか、それは当たり前だと思いますが、市長違いますか。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) そのような責めがあるんであれば甘んじて受けるしかないと思っています。 ○議長(佐藤満君) 15番、根岸利宗君。 ◆15番(根岸利宗君) 開き直られても容易ではないと思うのですけれども、市長は一生懸命頑張ってやっていらっしゃるという労は私は多といたしますが、やはりこういう部分、やらなくていいんだったら後から県に聞かなければいいわけで、後で聞いてまたこういうような状況にきているわけですから、これはそれこそ執行部全体できちんと、こういうところを、市長一人がどうのこうのという話ではなくて、ちゃんとやっていただきたいとこういうふうに思うわけでございます。市長がきちんとそういうような認識でございますから、今後もこの近くに今さまざまな建物を建てようというふうにしているわけでありますから、きちんとやるべきことはやって上程いただきたいというふうに思います。 次に、定住化増加施策ということで、企業誘致について市長のほうから南相馬、双葉等へは売り込みというか働きかけをしないというようなことのお考え、これは前々からそういうようなことは提示されているかというふうに思うのですが、私としてはやっぱりそこに営業に行けと言うのではなくて、先ほども近隣との連携という部分も言いましたけれども、やはりこの相馬、双葉という全体の地方から企業が流出するという部分については、やはり相馬で何とか引きとめられる状況があれば、それは一時的であれ恒久であれそういうことも必要ではないのかなと、相馬地方全体で何とか企業を引きとめていく、相馬市だけでなくて、そういうような発想もあってはいいのではないかなと、こういうふうに思うところありますが、市長いかがでしょうか。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) 相馬に来ようかという、そういうご相談をいただいたことも何度がございました。相馬地方、あるいは双葉地方の企業で実際その話が実ったのはフジモールド1社であります。ただ、私のほうからどうぞおいでください、ある県は、少なくとも私が知っている2県から相双地方の全企業に対して放射能の心配ない我が県においでくださいと、そのようなお誘いをほとんどの企業が受けておりますけれども、そういう話の中で相馬にという話も一時あったこともございました。 しかしながら、これは慎重を要することと、議員が何とか相馬で引きとめたらよかったではないかということをおっしゃいますけれども、それはなかなか難しいことであったと。これはやってみないとわからないことですから、おっしゃるのは簡単だと思いますけれども、当たりさわりのない形で相馬に居残っていただけないか、相馬にとどまっていただけないかということは、さんざん努力をしてきた結果であります。 しかしながら、成果が上がったのはフジモールド1社だけであったということですが、その裏には、実際、市長室に南相馬の会社の工場長たちが何人かで来られたこともありましたし、いろいろなことがございました。その際、精いっぱいの対応はしてきましたけれども、これは相馬市としてはその努力をしたかと言われれば、これは自信を持ってしっかり頑張りましたと答えたいと思っています。そのような状況です。 ○議長(佐藤満君) 15番、根岸利宗君。 ◆15番(根岸利宗君) 今ほど市長からそういう前のご答弁の裏には、そういうことがあったんだということでありますから、その努力を私としては了としたいというふうに思います。 状況が現在、今後どういうふうになるかわからないところありますが、我々がこの相馬でやっぱり生きていくという上では、この企業誘致、避けては通れない課題であるというふうに思いますので、今後ともよろしくお願いをしたいというふうに思います。 次に、土地利用の計画の見直しについてですが、これを見直すためにはその上位法である総合計画の見直しが必要であって、先ほど浦島議員の中長期の展望というようなところでも答弁したとおりだというようなご答弁でありました。これも繰り返しになるんですけれども、やはり確かに現状そうであろうなと思うところでありますが、一方では、あと3年、5年後というのはもうすぐ間近なところでありますから、ある種の確たるこういう方向性をびしっというのは、市長がおっしゃるように今という時期ではないにしても、さまざまな方向を探って、それも執行部だけではなくて民間なり我々といいますか、そういう部分とこういう方策、こういう方向性という部分について今からある程度の方向性を見つけ出す上の表明といいますか、そういう部分は必要ではないのかなと思うのですが、市長いかがでしょうか。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) 今表明と言いましたけれども、表明していつ幾日までこれをやると言うのは、極めて困難だと思います。これは、どこかのコンサルに任せれば簡単だと思いますけれども、今までそういう手法をとってきませんでしたから。やっぱり自分たちが自分たちの力で、震災以前も震災後もできるだけ全体状況を把握しながら自分らの手で計画を立ててきた経緯がございます。そういう中で、これ午前中浦島議員にも答弁したかと思いますけれども、震災復興をやっていますと日々刻々変わってきたんです。例えばさっきの千客万来館もそういうチャンスがあって、その分の財源を認める人と要請する人といるわけです。今後どうなるかわかりませんけれども、プールについてもそういうことになります。ですから、やっぱりだんだん変わってきているということです。ある程度落ちついた段階でないと、次の総合計画を立てるのは困難だろうと思っています。 もちろん、いずれそういうことをするんだという、震災が一段落してある程度地域の復興がもっと形の上で見えてきて、こういうことをベースにしてやっていくんだということになった場合は、これは当然震災後の新しい相馬市としての総合計画が必要なものと思っております。 ただ、今職員も、あるいはその他の皆さんも、市民も相当頑張ってやっているんです。まず、すみかが一番ですから。箱物とおっしゃいますけれども、こういう箱物がないと仮設住宅というわけにいきませんので、ですから漁業組合の競り場もつくらなくてはいかんですし、いろいろ今後の希望、あるいは生活の目標等を与えるためのそのような事業を今やっているわけです。この事業に忙殺されている部分もありますので、私は現段階で総合計画の策定ということを表明するのは困難というか、それは先延ばししたほうがよろしいのではないかと、現段階では思いますが、今後いろいろな議論が出てまいりましょうから、そのような議論を踏まえて考えていくべきものではなかろうかと思います。         (「終わります」と呼ぶ者あり) ○議長(佐藤満君) 次に、3番、高橋利宗君。         (3番 高橋利宗君 登壇) ◆3番(高橋利宗君) 議席番号3番、無会派、高橋利宗でございます。 さきに通告してあります2件について質問させていただきます。 東日本大震災から間もなく2年6カ月を迎えようとしております。被災された皆様、特に仮設住宅で生活している皆様は窮屈な中、3度目の夏を過ごされたのではないかと思います。被災された方の中には、集団移転先の造成、また災害公営住宅の建設が進んでおり、住宅再建に対して気持ちが前向きになっている方もおりますが、一部では希望が持てない被災者もおります。そのような被災者に対してしっかりとした対応が必要ではないかと思います。 また、先月の25日には防災備蓄倉庫、相馬兵糧蔵の落成式が行われました。相馬市以外から主に防災協定を締結している自治体の市職員、消防団、市長、議会関係者にお越しいただき、震災時にこれだけの自治体の方々に支援を受けたことに対して改めて感謝するとともに、今後も防災を通してさらに交流が深まり、また相馬市の防災の拠点として防災備蓄倉庫が有意義に活用されることを願うものであります。 そのことを踏まえ、質問に入らさせていただきます。 1点目は、被災市民の住宅再建について伺います。 福島県が6月県議会の補正予算に集団移転対象外の住民支援策を盛り込んだことから、6月市議会の中でその内容についての質問をさせていただきました。 質問した時点では県からの分配額や具体的な内容が明らかになっていないことから、県からの情報が入り次第具体的な検討を行い、支援策を決定し速やかに市民に周知を行うとの答弁がございました。 いわき市では早速県の交付金を財源にして住宅再建補助金を創設し、先月から申請受付を開始したようですが、相馬市の進捗状況について2点質問いたします。 1点目は、県からの分配額は幾らであったのかを伺います。 2点目は、具体的な検討はどのように行われ、どのような支援策になるのかをお伺いいたします。 大きな2点目は、防災備蓄倉庫の今後の活用について、平常時の活用はどのように考えているのかを伺います。 震災時の物資を貯蔵し、また災害地域への支援物資を供給するためにも、非常に重要な建物であると思います。しかし、郊外に1,250平米という大きな建物となり、非常に目立った建物でもあります。周辺地域の方の中にも、今後の活用について疑問を持っている方もいらっしゃるのではないかと思います。今後の活用時の状況を定期的に市民に伝えることが必要ではないかと思いますが、今後の平常時の活用について当局の考えを伺います。 以上で、私の壇上からの質問を終わります。 ○議長(佐藤満君) 市長。         (市長 立谷秀清君 登壇) ◎市長(立谷秀清君) 3番、高橋利宗議員の防災備蓄倉庫の平常時の活用についての質問にお答えします。 市は、東日本大震災の経験を踏まえて、相馬市防災備蓄倉庫、愛称「相馬兵糧蔵」に市内及び防災協定締結自治体で災害が発生した際に使用する、水、食糧、毛布などを備蓄するとともに、1番、防災協定締結自治体を初めとする、他自治体との交流の場、2番、市内自主防災組織など消防関係者の研修の場、3番、市内の小・中学生などの防災教育の場、4番、消防団の消防操法の訓練の場、5番、女性消防隊による炊き出し訓練の場などとして、活用することを計画しております。 また、敷地内には東日本大震災殉職された消防団員の功績をたたえるために顕彰碑が建立されていることから、市は訪問者が殉職消防団員への敬意の念を抱くとともに、災害に対する心構えを強く持つなど、防災意識の啓発に寄与する施設として、広く活用してまいりたいと考えております。 その他の質問は、担当部長に答弁いたさせます。 ○議長(佐藤満君) 建設部長。 ◎建設部長(金森滋君) 3番、高橋利宗議員の県からの補助金の配分額についての質問にお答えいたします。 去る8月30日付で、県から津波により被災した住宅の再建支援のための福島県市町村復興支援交付金が交付され、相馬市の交付額は8億2,300万円でありました。 次に、具体的な支援策についてお答えいたします。 市は現在、災害危険区域外の方々が住宅建設や住宅補修をした場合のローン利子について独自支援を行っておりますが、今回の県からの交付金を踏まえ、独自支援策を拡充することといたしました。その拡充内容は、利子補助上限額を全壊の方は現行の80万円を200万円に、大規模半壊及び半壊で解体した方には現行50万円を100万円にそれぞれ引き上げるものであり、本年度の所要額を本定例会に提出の一般会計補正予算案に計上しているところであります。 今回交付された8億2,300万円の交付金は津波被災に限定されておりますが、市は地震被災も同様の被災状況にあると捉え、同額の引き上げで対応することとしました。市は津波及び地震の被災者のうち、独自支援の対象と見込まれる745世帯の1割に当たる75世帯を無作為に抽出し、ローン活用の有無の聞き取り調査を行った結果、調査対象の8割に当たる60世帯が住宅ローンの活用を検討していることが判明いたしました。 市はこの調査結果を踏まえ、さらに引っ越し費用を考慮して、津波による全壊298世帯、津波による大規模半壊及び半壊解体113世帯で、8億2,300万円を除した結果、全壊が200万円、大規模半壊等が100万円の補助上限額となりました。 また、市は地震による全壊35世帯、地震による大規模半壊等150世帯を、津波被災者と同様の引き上げ額で計算した結果、ローン利子と引っ越し費用を合わせた額は、約3億2,000万円となりました。 市といたしましては、津波被災者に対する市独自支援の財源を今回交付された8億2,300万円で賄い、地震被災者に対する独自支援の財源を引き上げ前の市独自支援で活用していた交付金で賄うことといたしました。 以上です。 ○議長(佐藤満君) 3番、高橋利宗君。 ◆3番(高橋利宗君) それでは、再質問させていただきます。 1点目の県からの分配金、これは8億2,300万円ということで了解いたしました。 2点目ですけれども、調査されたということではありますけれども、先ほど世帯数の1割、75世帯でローン利用は8割という調査ということではあったんですが、それ以外の方はどのような内容であったのかお伺いしたいと思います。 ○議長(佐藤満君) 建設部長。 ◎建設部長(金森滋君) 3番、高橋利宗議員の再質問にお答えします。 今回、調査は1割の方のみに実施しております。その他の方は、あくまで今回推測で計算しております。今、各担当は復興事業に追われている状況であり、ある程度作業量については限定する必要があったため、今回1割を対象に調査させていただきました。 以上です。 ○議長(佐藤満君) 3番、高橋利宗君。 ◆3番(高橋利宗君) 1割の方ということであったんですが、先ほど1割の中の8割がローンということだった。そのほかの2割の方はどういうような状況というのは把握していらっしゃるんでしょうか。 ○議長(佐藤満君) 建設部長。 ◎建設部長(金森滋君) 再質問にお答えします。 基本的には自己資金で対応する方と捉えております。 以上です。 ○議長(佐藤満君) 3番、高橋利宗君。 ◆3番(高橋利宗君) その件については了解をいたしました。 続きまして、調査結果から危険区域外とされた被災者の方々の生活再建、それは順調に進んでいるというふうにお考えなのかどうなのか、その点についてお伺いしたいと思います。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) 順調には進んでいるのかということですけれども、なかなか順調か順調でないかという定義は難しいと思うのです。 ただ、こちらのほうで立てた計画にのっとって鋭意努力して進捗中であるということですので、みんな精いっぱいやっていることですし、皆さんとも鋭意お話し合いとか、お話を聞き、よく押しかけて話をされる方もいらっしゃいますから、そういった中でおいおいやっているというふうにご理解いただきたいと思います。 ○議長(佐藤満君) 3番、高橋利宗君。 ◆3番(高橋利宗君) ただいまの答弁ですが、いろいろ状況も違うので、なかなかその辺の調査は難しい部分であると思いますが、その点もしっかり把握していっていただきたいと思いまして質問させていただきました。 また、今回8億2,300万円ということであったんですけれども、その利用者が仮に計算してのことなんですけれども、その財源が予測より少なくて余るような場合、その支援の額というもの、それの引き上げ等そういったものはお考えでしょうか。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) そのことも協議したんですが、これはとんでもない混乱を来すことになるので、市としては目いっぱい8億円分と前の3億円分使い切るという考え方のもとに、後々その追加給付、例えば10年後に余ったから追加給付とか、そのようなことをやりますと相当混乱するだろうという考えのもとに、今回の給付金については打ちどめ定額方式、これでここから先はありませんというような方式で考えることといたしております。 ○議長(佐藤満君) 3番、高橋利宗君。 ◆3番(高橋利宗君) 10年先、いつ建てるかというのもあると思いますので、その辺は理解するところでもあります。 今回の支援策、危険区域外の津波被害に遭われました被災者の住宅再建に当たって、何回か質問させていただいておりましたけれども、ようやく被災者が希望を持てる額になったのではないかと思います。ご努力に評価すると同時に今後もそういった被災者に対してしっかりした対応をお願いしたいと思います。 続きまして、2点目の防災備蓄倉庫についてでありますけれども、先ほど市長の答弁の中で利用計画といいますか、自治体同士の交流の場、あと消防団の研修、いろいろ5点利用するというようなお話がございました。中でも、小中学生の教育の面もというお話もありましたけれども、そういった子供たちが社会に出たとき高い防災意識を持ってもらうためにも、また後世に今回の震災のことをしっかりと伝えていくためにも、小学校の防災教育に建物を活用してはと思いますが、市長のお考えをお伺いいたします。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) 機能についてはこんな使用目的ということは先ほど申し上げておりましたけれども、そのほかにもご提案があればこれは相馬の地域のためでもあり、また地域間交流のためでもありますから、ある意味では道徳意識の高揚にもつながるとも思いますので、いろいろな可能性に対してご意見を賜った上でそれを反映させるように努力をすべきものと思っております。 ○議長(佐藤満君) 3番、高橋利宗君。 ◆3番(高橋利宗君) 先ほど新妻議員のほうからもそういった、まだ早いかもしれませんけれども、そういった防災施設を案内する人材育成とか、将来的に10年後とかに社会人になられるわけですので、若いうちからそういった意識を持っていくことが必要ではないかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 それと、先ほど消防団の顕彰碑についてのお話もございましたけれども、今常に門が閉鎖している状況であります。前回のような大きな落成式などがあった場合は門は開閉していると思うのですけれども、団体でなく個人とか相馬市以外から顕彰碑にお参りされる方もいるのではないかと思います。鍵の管理等は市の管理なのか、消防団の管理なのかちょっと気になるところではありますけれども、その方たちに対して今後の対応をどのようにお考えなのかをお伺いしたいと思います。 ○議長(佐藤満君) 市長。 ◎市長(立谷秀清君) 門の開閉まで指示したわけではありませんけれども、今後管理をどのような形でなされるかということも踏まえて、やっぱり地域の人が手を合わせていただく場所でもあるかと思いますので、その辺のことも適切に、顕彰碑を訪れていただけるように検討してまいるべきと思っております。 ○議長(佐藤満君) 3番、高橋利宗君。
    ◆3番(高橋利宗君) せっかくの顕彰碑でございますので、本当にそういった方々にも開かれたものになるようにお願いをいたしまして、私の質問を終わります。 ○議長(佐藤満君) これにて一般質問を終結いたします。--------------------------------------- △散会の宣告 ○議長(佐藤満君) 以上で本日の日程は全部終了いたしました。 あす7日から19日までの13日間は休会といたします。 各常任委員会は委員会を開き、付託案件の審査を願います。 来る20日は午前10時から本会議を開き、各常任委員会委員長の報告を求め審議を行います。 本日はこれにて散会いたします。                              (午後2時28分)...